崩彦俳歌倉

2021年2月 1日 (月)

榠樝

タイトル、読めましたか?
これ朝日歌壇に載った短歌に詠み込まれた果実の名前なんですが。

朝日歌壇 2021.1.24
佐佐木幸綱選
レシートに榠樝(くわりん)は野菜と記されて買物袋に薔薇科の香り:(坂戸市)納谷香代子

新聞紙上ではフリガナと一緒に掲載されていましたから読めましたけど、もしフリガナがなかったらお手上げでした。
え~っ、そうなの!これがカリンなの!と妻にも見せました。
我が家ではカリンを入手できた時はカリンジャムを作るので、なじみなんですけどね。きれいな赤いジャムができます。

か‐りん【榠】クワ‥
(「花梨」とも書く)
バラ科の落葉高木。中国大陸の原産。古く日本に渡来した。高さ約6メートル。周囲2メートルに及ぶ。樹皮は毎年剥脱し、幹に青褐色の雲紋をあらわす。春の末、枝端に淡紅色5弁の花を開く。果実は黄色となり、芳香は強いが全体が木化して生食はできない。カラナシ。キボケ。
広辞苑第六版より引用

https://kanji.jitenon.jp/kanjim/6004.html
6004

https://kanji.jitenon.jp/kanjiy/12205.html
12205

いやはや、参りました。「薔薇」より難しいかも。

0116_3karin 2021.1.16
これ我が家の榠樝の葉です。「最後の一葉」状態。
この木は実生です。密蔵院さんのカリンの実を頂いてジャムなど作りまして、種を蒔きまして。
今2mは超えていますが、花を咲かせるまで育てられるかなぁ。まだまだ細い若木です。

2020年10月 6日 (火)

オオスカシバ

1001_14oosukasiba 2020.10.1
ルコウソウの花でホバリングしながら蜜を吸うオオスカシバ。
前脚を対象の花にちょっとかけて空中に浮いています。(ホシホウジャクなんかはまったく無接触で空中に浮いて吸蜜します。)

1003_23oosukasiba 10.3
これはヒメクチナシにいた幼虫。小さな株が一株しかないのに、やたらと産卵してくれる。いくらなんでも見過ごせない。
「追放」です。他の植物を探しな、と。
クチナシ以外でも少しは食草はあるはずなんですけどね。

↓昆虫エクスプローラ。芋活へのリンクもあります。幼虫はそちらでご覧ください。
https://www.insects.jp/kon-gaoosukasiba.htm
オオスカシバ

・・・
日中に活発に活動し、ホバリングしながら いろいろな花で吸蜜する。その形態と行動から、ハチに間違われることも多い。
・・・
羽化直後は、翅に白い鱗粉があるが、翅を震わせるとすぐに脱落してしまう。
・・・

ここに羽化直後に鱗粉を振るい落とす、という記述がありますね。
↓それを実際に見た記録です。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_f556.html
2007年5月10日 (木) オオスカシバの羽化

↓ここにもい写真がいっぱい。羽化後の白い翅も見られます
http://www.jpmoth.org/Sphingidae/Macroglossinae/Cephonodes_hylas_hylas.html
オオスカシバ

http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2015/06/post-6ddd-1.html
2015年6月12日 (金) オオスカシバ羽化

★さて10月4日の朝日歌壇に楽しい歌が載りました。
実は2つ前のクロアゲハからツマグロヒョウモン、オオスカシバと記事を並べたのは、この歌に喜んで、ここに集めたものです。

2020.10.4 朝日歌壇 佐佐木幸綱選

草原の緑を流れ文(あや)をなす黒のアゲハに黄のヒョウモンら:(熊谷市)飯島 悟
羽化直後大透翅(おおすかしば)はぎん色の鱗粉おとすひと羽ばたきで:(北九州市)嶋津礼子

我が家は「草原」じゃないけど(ジャングルかも)、飯島さんの歌の光景は目に浮かぶようです。
嶋津さんは、どういう経緯でご覧になったかはわかりませんが、私共も観察したオオスカシバの羽化後の変化をご自分の目でご覧になったのですね。おそらくこのことを知っている人はそう多くはない。昆虫ファンの夫婦としてはこの歌が嬉しくてたまりません。幼虫から飼育したのかなぁ、蛹を見つけて容器に入れておいて、羽化を観察したのかなぁ。
すごい観察眼に敬意を表します。

2020年4月20日 (月)

猫毛雨

朝日歌壇 2020年4月19日 高野公彦選
やわらかな雨を「猫毛雨(ねこんけあめ)」と言う佐賀は親しきそを知りてより:(東京都)松本知子

猫好きとしては佳い言葉を知りました。
先週の月曜日13日も雨。今日20日も、また雨。
どうも4月は低温で湿っぽい。
籠りっきりの私はこの家の黴みたいなものだな。
冴えない。

2020年3月25日 (水)

諏訪兼位先生を悼む

22日の日曜日、朝日新聞の朝日歌壇に掲載された短歌。
朝日歌壇(2020.3.22)

高野公彦選
「わすれても大丈夫、僕が覚えておくよ」日福大生の認知症カルタ:(名古屋市)諏訪兼位

評:一首目、日本福祉大学の女子学生たちが作ったカルタ。どの札も優しさに満ちているのだろう。なお、諏訪氏は3月15日逝去。

あれっと思ったんですよ。3月15日に亡くなられた諏訪先生の短歌です。先生の生涯の歌集が編まれたら詳細がわかるかもしれませんが、思うに、この一首は諏訪先生のほぼ最後の歌なのではないでしょうか。
カルタを手にして、若い女性の優しくしなやかな感性を感じとり包まれて、穏やかな心持になられたのではないか。
ご自身の意識は明晰であられる。こういう「別れ」にあこがれてしまいます。
自分は今、去っていくのだ、ということを明晰に意識しながら去っていきたいな。わたくしも、かくありたい。
ずしん、と心に響きました。

★諏訪先生は「岩石学者」であられました。そして朝日歌壇の常連でもあられました。
何百首も掲載されたのではないかな。
科学者であり、歌人である。
朝日歌壇の選者でもある永田和宏さんも同様に科学者であって歌人であられる。
こういう「境界を超える人」を私は尊敬します。
永田さんは私と同世代なので「さん」と呼ばせていただきますが、諏訪先生は20歳ほど年上ですので、やはり「先生」です。

諏訪先生の著書では

  諏訪兼位 『科学を短歌によむ』 岩波書店〈岩波科学ライブラリー〉、2007年。
  諏訪兼位 『岩石はどうしてできたか』 岩波書店〈岩波科学ライブラリー〉、2018年。

この2冊を読みました。大事な読書、です。

★「岩石はどうしてできたか」の第2章9節は「月の岩石学事始め」です。

 人類初の月面着陸と船外活動が行われたのは1969年7月のことであった。アポロ11号は、静かの海に着陸し、ソイルと岩石試料が採取された。
 アポロ11号が持ち帰った試料を、久城育夫はヒューストンのNASAで同年10月3日に受け取った。
 久城と中村保夫、原村寛の三人は、早速分析にとりかかった。初めて月の岩石を顕微鏡の下で見た時、彼らは感動した。
(後略)

ご自分が分析にあたったわけではありませんが、おそらく興奮し感動しながらその報告に接されたと思います。
地球上の岩石学が月を見たのですから。人類初の研究だったのです。

★更に、思い出すのは、小惑星探査機「はやぶさ」が帰還した時に諏訪先生が朝日歌壇に投稿なさった歌。

朝日歌壇(2010/12/12)
佐佐木幸綱選
イトカワの石採り帰りし「はやぶさ」よ決め手となりしか単硫化鉄:(名古屋市)諏訪兼位

さすがですね。
地球の岩石を深く探求されて、ついに宇宙の石を見るに至った。おそらく大いに喜ばれたことだったでしょう。
深く感じ入りました。
諏訪先生は、地球に還られた。地球に遍在となられた。いえ、宇宙に遍在となられた、と感じます。
「君、石ころはかわいいよ」とか言われそうな気がします。

★話がそれます。
●永田和宏さんの、『知の体力』新潮新書 2018年、という本をお勧めします。短歌の本ではありません。
私は読書していて、気に入ったところがあるとページの端を折る「ドッグ・イヤー」にする癖があるのですが、この本はほとんどすべてのページをドッグ・イヤードにしてしまいました。すごい著作です。

●短歌とは関係ないのですが、大学院時代に友人だった野家啓一さんも、境界をまたぐ人だったな。
東北大学では物理を専攻して、東大の大学院で科学史・科学基礎論を修め、日本哲学会の会長もなさった方です。
巨人ですね。すごい人はすごいのです。
{すごくない私はすごくないのです}


↓諏訪先生の訃報

諏訪兼位さん死去(朝日新聞デジタル 2020年3月18日 5時00分)
 諏訪兼位さん(すわ・かねのり=元名古屋大理学部長・地質学、元日本福祉大学長、歌人)15日、上腸間膜動脈塞栓(そくせん)症で死去、91歳。葬儀は近親者らで行った。喪主は妻佳子(よしこ)さん。
 岩石、鉱物学を研究した。戦争体験や時事、日常を詠み、92年と09年に朝日歌壇賞を受賞。

 

2020年1月17日 (金)

ルビーロウカイガラムシ

1218_11rubyroukaigaramusi 2019.12.18
妻が、これは何か?と枝を持ってきました。カイガラムシだよ、と私。駆除した方がいい。
ルビーロウカイガラムシです。そう広範囲ではない、ということで、枝を伐り落して可燃ごみという形で駆除。
結構厄介な奴ですから。

カイガラムシというと、昆虫ではありますが、何の仲間か認識しづらい。
じつはカメムシ目です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%82%A6%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%82%AC%E3%83%A9%E3%83%A0%E3%82%B7

目 : カメムシ目(半翅目) Hemiptera
亜目 : ヨコバイ亜目(同翅亜目) Homoptera
上科 : カイガラムシ上科 Coccoidea
科 : カタカイガラムシ科 Coccidae
属 : ロウムシ属 Ceroplastes
種 : ルビーロウカイガラムシ C.

ユキムシも、カメムシ目>ヨコバイ亜目>アブラムシ上科 
アブラムシの仲間です。意外と知られていないかも。

★2020年1月12日の朝日歌壇から
手のひらをつぼみの形にやわらかくとじたら雪虫つかまえられた:(奈良市)山添 葵
すずちゃんと六時間目の帰り道雪虫に「ひめ」と名前をつけた :(奈良市)山添 葵

この「雪虫」がトドノネオオワタムシなのかどうかはわかりませんが、ふわ~っと飛んでたのですね。
つかまえようとして手を素早く動かすとその動きで風が生じて雪虫がうまくつかまえられない。手のひらを「つぼみ」の形にして、その中へそっと包み込んだのでしょう。なかなか大変だったと思いますよ。強く握ればつぶれちゃうしね。
対象の特性に合わせて捕獲方法も変わる。いろんな虫をつかまえてみるのは楽しいと思います。

2018年8月31日 (金)

ツマグロヒョウモン

0817_18tumagurohyoumon 2018.8.17
終齢幼虫の食欲はものすごい。あっというまにスミレを食べ尽す。

葉がなくなって「幼虫のなる草」になってしまっている。腹減ったぞ~、と要求されていますね。
この状態に備えて、庭に顔を出したスミレ類はすべて伸び放題にしてあります。でないともたないもんな。

0827_3tumagurohyoumon1 8.27
羽化して飛び出してカエデに止まった成虫。
0827_3tumagurohyoumon2
こちらはボウガシの葉にとまったやつ。
0827_3tumagurohyoumon3
真正面ショットを妻がものしました。なんだか擬人化したくなるでしょ。
ツマグロヒョウモンの顔は何となくひょうきんな感じがします。

朝日歌壇 2018.8.19(日)
馬場あき子選
炎天に庭のすみれを食い尽くし蝶となりたりツマグロヒョウモン:(川越市)吉川清子

有難いことです。スミレの命がツマグロヒョウモンへと移行して空を舞う。
この後、ツマグロヒョウモンを見かけると、「うちの子」という感じがするようになります。
うれしいものですね。

2017年11月24日 (金)

ムラサキツユクサ+

1107_11murasakituyukusa 2017.11.7
今年は本当に秋が深まってきても目立つんです。輝いています。

1109_7murasakituyukusa 11.9
線路柵の柱のそば。
1109_11murasakituyukusa1
これはちょっと離れた場所で、線路柵にかなり奥。
アブが来てますね。
1109_11murasakituyukusa2
クロヒラタアブかな、とも思いますが、確定はしづらい。

1110_8murasakituyukusa 11.10
これだけ頑張られるとこちらとしても見届けなくっちゃという気にさせられますね。
見続けます。

2017年5月17日 (水)

ツマグロオオヨコバイ

0425_26tumaguroooyokobai 2017.4.25
アジサイの葉の裏。
アジサイは向こう側から陽を受けて緑に輝く。
逆光ですが、ツマグロオオヨコバイも、まあ、緑に輝く。
そういう写真です。
陽射しを楽しんでください。

2016年12月28日 (水)

昆虫に関する短歌2首

★1
朝日歌壇(2016.12.19)
馬場あき子選
 すっかり葉を散らせし欅(けやき)のうれに見ゆ蛹となりて冬越す蓑虫:(新潟市)山田昭義

ちょっと誤解があるようです。
ミノムシは終齢幼虫で越冬します。
蛹化は年を越して4月から5月にかけてなのです。

↓富山市科学博物館のHPから引用。
http://www.tsm.toyama.toyama.jp/_ex/curators/negoro/minomusi.htm

ミノムシ
 ・・・
オオミノガの越冬
 10月、秋も盛りのころ、十分大きくなり終令幼虫(もう1回皮を脱ぐと蛹になる大きな幼虫のこと)になったミノムシは、越冬の準備にかかります。
 えさを食べるのを止め、葉をかじり取って口から吐く糸で蓑にかがりつけ、蓑を丈夫にします。そして手ごろな枝を選んで、糸を巻き付けそれに蓑を固定します。葉っぱをたくさんかがりつけた丈夫な厚い蓑は、雨や雪からミノムシを守ってくれます。丈夫な蓑は小鳥のくちばしでも切りさけないでしょう。しかし、シジュウカラがミノムシを嘴にくわえていることがあります。シジュウカラのような嘴の細い小鳥は、蓑の底に開いている細い口から嘴を差し込みミノムシを引っ張り出すのです。丈夫な蓑も完全ではありません。
 冬の寒さは、ミノムシにとってはたいへん危険です。寒さは蓑でも防ぐことはできません。体が凍るような寒さに遭うと死んでしまいます。

蛹へ、そして羽化
 無事冬を越したミノムシは、サクラの花も終わる4月下旬から5月上旬に蛹になります。約1カ月の後、オオミノガの雄の蛹は、蓑の下の口から体を半分ほど外に出し、成虫が羽化してきます。雄のオオミノガは、口が退化しておりえさを取ることもなく、雌を探して飛び回ります。
 一方、雌の幼虫は同じ時期蛹になった後成虫になりますが、成虫の姿は雄とはまったく異なり、蛾の成虫らしくありません。小さな頭と小さな胸、体のほとんどを占める大きな腹部、腹部の中は卵でいっぱいです。そして、驚いたことにハネも足も無いのです。しかも、この蛾の成虫らしからぬオオミノガの雌は、蛹の殻の先端を押し空けるのみで、体は蓑の中の蛹の殻の中に入ったままです。雌は特有の匂いを出し、雄を誘います。雄はその匂いを頼りに、雌の入っている蓑に飛んできて交尾します。

産卵、孵化、幼虫
 交尾後、雌はすぐに産卵を始めます。卵は蛹の殻の中に数千個も生みつけられます。2~3週間すると幼虫が孵化してきます。それまでに雌は小さく干涸らびて死んでしまい、蓑から下に落ちてしまいます。
 生まれたばかりの幼虫は、蓑の外に出て糸を長く延ばし垂れ下がり、風に揺られて、新しい枝や葉に移っていきます。
 新しい枝や葉に移った幼虫は、枝や葉の表皮をかじり取り糸で綴り合わせて小さな蓑を作ります。木の葉を食べてどんどん大きくなってゆくミノムシは、かじり取った葉を糸で継ぎ足し、体に合わせて蓑も大きくしてゆきます。7回脱皮し充分大きくなるころには、秋風が吹き、ミノムシは冬越しの準備にかかります。無事に冬を越せるといいですね。

新潟と富山、気候的にそう大きな違いはないと思いますので、富山市科学博物館の記述は新潟でも通用するはずです。
私も以前にこの件に触れたことがありました↓
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/part1-601f.html
2008年10月23日 (木)「ミノムシ(Part1)」
ぜひお読みください。

★2
朝日歌壇(2016.12.26)
馬場あき子選
 真っ暗な殻にこもれる「すずめの担桶(たご)」刺蛾(いらが)よ凍(しみ)る冬はこれから:(岐阜県)棚橋久子

「すずめの担桶」というものをご存知でしょうか。
イラガの繭なんです。

http://dictionary.goo.ne.jp/jn/118440/meaning/m0u/
すずめ‐の‐たご【×雀の田子/×雀の担=桶】 の意味
出典:デジタル大辞泉
    イラガの繭。楕円形で白地に褐色紋があり、硬く、冬に木の枝などに付着している。すずめのしょうべんたご。すずめのつぼ。すずめのさかおけ。たまむし。《季 夏》

すずめ‐の‐たご【雀の田子・雀の甕】
ガの一種のイラガの繭。卵球形で白く黒斑があり、非常に固く、繭とは思えないのでいろいろな名がある。長径15ミリメートル内外で、樹枝に付着し、中に幼虫または蛹さなぎが入っている。冬、川釣の餌とする。雀のしょうべんたご。雀のさかおけ。たまむし。
広辞苑第六版より引用

たご【担桶】
水肥みずごえ・水などを入れて天秤棒で担い、また牛馬の飼葉などを入れる桶。にないおけ。たごおけ。
広辞苑第六版より引用

というわけです。
イラガの成虫は特に毒があるというわけではないのですが、幼虫は危険です。
{チャドクガは幼虫も成虫も有毒ですが}

↓ウィキペディアから引用
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%82%AC

生態
幼虫:通常7~8月頃、多い年は10月頃に再び見られる。体長は25mm。脚が短くずんぐりした体に多くの棘を持ち、触れるとハチに刺されたような鋭い痛みを生じる。様々な樹種で繁殖し、カキノキやサクラ、ウメ、リンゴなどのバラ科、カエデ類、ヤナギ類、クリなどの葉裏に、集団で生息していることが多い。

繭:終齢幼虫(前蛹)で越冬し、そのための繭を作る。独特の茶色い線が入った白く固い卵状の殻で、カルシウムを多く含み日本の昆虫がつくる繭の中で最も固いとみられる[2]。春先に中で蛹化し、6月に羽化する。羽化時には繭の上端が蓋のように開き(小さな穴は寄生蜂の脱出口)、地方によりスズメノショウベンタゴ(担桶)とも呼ばれる。玉虫と呼んで釣り餌(特にタナゴ釣り)に用いられる。

成虫:無毒。明かりに飛来する。口吻が退化しているため、成体は何も食べない。

私はイラガそのものの幼虫や繭は見たことがないのですが、イラガの仲間のヒロヘリアオイラガの幼虫はカエデの木などによくつきまして、うっかり触ってしまったことがあります。かなりの衝撃でした。
ヒロヘリアオイラガの繭も、スズメノションベンタゴです。
↓それを発見した時の記事です。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2014/03/post-1363.html
2014年3月20日 (木)「イラガの繭」

いくら虫が好きな私でも、イラガやドクガは勘弁です。同じチョウ目なのにごめんな。
繭を見つけたら、外して燃えるゴミとするか、つぶしてしまうか、仕方のないことです、よろしくどうぞ。

2016年12月20日 (火)

ホソヒラタアブ

1208_7hosohirataabu 2016.12.8
ランタナの花の前。見つけてからずいぶん長く目の前でホバリングをしていまして。
撮ってちょうだい、という感じがして、撮らずにはいられない。
ランタナの花はアブにとってはちょっと深いんですよね。狭いし。
で、花にちょんと止まってはすぐ離れ、また止まってはすぐ離れ、を繰り返していました。
花があることは見えているし感じているのに、蜜が吸いにくい。アブにはちょっとかわいそうでした。花の少ない時期だからなぁ。

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