理科おじさん

2021年3月23日 (火)

トウガタイカ(透明なイカ)

↓ハフィントンポストの記事で見かけて、大喜び。
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_60470db6c5b6af8f98bdee94
ハフポスト 2021年03月13日 13時00分 JST
あなたには見えますか?真の「透明なイカ」の姿が(動画)

ページを開くとメールマガジンの登録というのが出てきますが、閉じてしまって構いません。本文はちゃんと読めます。
「透明なイカ」です。面白いので是非ご覧ください。
ツイッターへの動画へのリンクが二つ、静止画像へのリンクが最後にありまして、ホントかよ、というイカです。
3
無色透明な体に、黒い点々がありますが、それはそれとして。
赤い矢印で指した先の丸い黒いもの、これが「眼」です。
0320_tougataika
飛び出した眼なのです。
↓イカの眼の構造図があって、わかりやすい。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/56829?page=3
人間と同じレンズ眼なのですが、視細胞の向きが人間の場合と反転しています。
視細胞が眼球内へ向いているので「盲斑」が生じません。
人間では、視細胞の向きは外向きなので、神経を集めて眼球をぬけて外へ出ないといけないので、そこに光に感じない盲斑が生じてしまいます。

さて、昔、40代のころ、文系の3年生の「生活化学」という授業を構築しまして楽しみました。
「白・黒そして色」「洗剤・界面活性剤」「食品添加物」「農薬」「化粧品」など。
この「白・黒そして色」というところで、「無色透明」「有色透明」などの話もしましたね。
で、その「透明」の話の応用として
ある定期テストで。
   「完全な透明人間がいる。この透明人間の『視覚』について論ぜよ」
というのですが、いかがでしょう。自分の考えを述べてあれば、結論的には間違っていても△がつきます。10点満点なら6点かな。

私が用意した答えは
  「可視光に対して完全に無色透明な透明人間がいたら、その透明人間は可視光領域での視覚を持たない」
というものです。
ものを見る、ということは色素によって光を吸収し、そのエネルギーで色素分子が変形し、その変形が神経に興奮を引き起こし、それを脳に伝えるということなのです。
網膜で光が吸収されたら、網膜の後ろには光が来ませんから、外部から観察していると、網膜から光が来ない=網膜が黒く見える、はずなんです。
ということは、透明人間が可視光でものを見るとしたら、外部で可視光で透明人間を見る観察者には、眼だけが黒く見えるはずなのですね。空間に眼だけが浮いているように観察されるでしょう。

結論:完全な透明人間が可視光でものを見ているということはない。
のです。

当時は教材としては透明なエビ(カクレエビでしたか)の写真を使って、体がほとんど透明なのに、眼だけは黒々としている、という話を解説でやりましたっけね。

40代の頃の授業のごく一部です。
「トウガタイカ」のおかげで、記憶が生々しく蘇りました。
まさに「透明イカの眼は黒く見える」のですね。このイカは可視光でものを見ています。

2021年3月22日 (月)

黄砂

花粉ではなくて、黄砂の話ですが。それも、その影響とかいうようなことではなく。
朝日新聞デジタルから↓

かすむ北京 黄砂、10年で最大(2021年3月16日 5時00分)

 中国北部で15日、黄砂の影響で深刻な大気汚染が起きた。中国の中央気象台によると、この10年で最大規模の黄砂だという。北京市によると、市内のPM10濃度は一時、世界保健機関(WHO)基準値の約160倍となる、1立方メートルあたり8千マイクログラムに達した。
 (後略)

「8千マイクログラム」ってイメージ湧きます?
「マイクログラム」は「μg」ですね。
「μ」は「10^(-6)」(10の6乗分の1)です。
それを単位にして、「8000」ですから「8×10^3」。
8×10^3 × 10^(-6) = 8×10^(-3)
これは「1000分の8g」=「8mg」ですね。
上皿天秤は100mgから測れますが、ま、8mgは無理。とはいえ、ミリグラムとなれば何となく知っている単位になりませんか。
公式にはマイクログラムで計測するのでしょうけれど、ちょっと「注」でもつけて、「8mg」と書いておけば、相当とんでもない量なんだということが、感覚的にわかるのではないかな、と元理科教師は思うのでした。

https://ja.wikipedia.org/wiki/SI%E6%8E%A5%E9%A0%AD%E8%BE%9E
SI接頭辞

2021年3月11日 (木)

ネコと自然数

0224_14neko1 2021.2.24
いえ、別にネコが数学をやってるわけではなくて。
「『平井さんと猫』を見る猫」です。
0224_14neko2
これも。
実は同じ話題を去年の10月にもやっています↓
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2020/10/post-3bc715.html
2020年10月29日 (木) 0655から

「『平井さんと猫』を見る猫」となると、とめどがない「・・・『を見る猫』」はいくらでも続けられる。

で、やはり気になる。
数学の方でペアノの公理というのがあるんですね。
厳密な議論をするとややこしくなりますので、出だしのところだけにしますけど。
↓Wikiから
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E7%84%B6%E6%95%B0

自然数を初めに厳密に定義可能な公理として提示されたものにペアノの公理があり(1891年、ジュゼッペ・ペアノ)、以下のように自然数を定義することができる。

・自然数 1 が存在する。
・任意の自然数 a にはその後者 (successor) の自然数 suc(a) が存在する(suc(a) は a + 1 の "意味")。
・異なる自然数は異なる後者を持つ。つまり a ≠ b のとき suc(a) ≠ suc(b) となる。(ある種の単射性)
・1 はいかなる自然数の後者でもない(1 より前の自然数は存在しない)。
・1 がある性質を満たし、a がある性質を満たせばその後者 suc(a) もその性質を満たすとき、すべての自然数はその性質を満たす。

「1」がある。
「続くもの」がある。

これが中心部です。
これで自然数が無限に発生してしまうわけです。止めようがないんだもん

・「平井さんと猫」の画像がある。
・「を見る猫」が存在する。

ハイ、止まらなくなりましたね。
最初があって、続くものがあればもう止まらない。
数学的帰納法というのが、これとほぼ等価な考え方ですね。
猫って、エライなァ。

2021年3月 3日 (水)

TBS・夕方の森田さんの気象情報で。
0215_3niji1 2021.2.15
栃木県足利市、午後4時半頃の画像。虹が出たんですね。
調べてみたら、東京では、午後2時頃までザアザア降りの雨で、5時頃までパラつきましたので、虹は出ていなかったかも。
足利での降水の記録はないので、近くの佐野市で調べたら午後4時頃まで降っていて5時以降は降水が記録されていませんでした。これなら虹が出たのも納得です。で、夕方ですから、虹は高くなります。
0215_3niji3
内側が主虹、外側が副虹です。
色の並び順が逆転します。
そして、主虹の内側が明るくて、主虹と副虹の間が暗い、という典型的な出来事がきれいに写っています。

その理由なんですけどね。
主虹では太陽光線が反射1回屈折2回で出てくるのですが、副虹では反射が2回になりまして、そのせいで、主虹を作る水滴よりも上にある水滴からの光が眼に入ってきます。ですから、副虹が外側。
太陽光線に対して、主虹は40度くらい開きますが、副虹は50℃ちょい開きます。

この主虹と副虹の間の暗い部分には「アレキサンダーの暗帯」という名前が付いています。
この部分にある水滴群から出てくる光は、角度的に観測者の眼に入ってこないんですよ、で、暗くなります。

主虹の下の水滴群からの光は分光されてはいるのですが、それが観測者の目に入る時には、混ざってしまうのですね。全部の色が混ざると「白色光」になってしまうのです。そのために、主虹の下は白く明るくなります。
副虹の外側についても、出来事が逆さまになるだけで、議論は全く同じになりまして、副虹の外側も、やや白っぽく明るくなります。

2枚目の写真ではそこまできれいにわかります。結構珍しいのです、これだけ典型的な虹の写真は。

★さて、こういう現象の説明なんですが、結構、厄介です。
で、以前「案山子庵雑記」というHPを書いていたことがあって、その時にはかなり詳しい話を書きました。
どこかに残骸はないかな、と調べたら、pdfファイルにして、「かかしさんの窓」から閲覧できるようにしてありました。
↓これです。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/files/sci_98.pdf
左クリックで読めますし、右クリックでダウンロードできます。
かなり長い説明ですので、じっくりどうぞ。(虹以外にもいろんな話題が入っていますので飛ばし読みしてください。)
小学生のU君との理科遊びですから、難しいことは書いてないのですが、めんどくさいとはいえます。

2021年2月25日 (木)

一日の中での気温差

先日、テレビの気象情報で、日最高気温と日最低気温の差が大きい季節はいつか、というような話をしていましたので、グラフを作ってみました。データはもちろん東京です。
0222kionsa
3月4月が差が大きいですね。
6月から7月にかけて差が小さいのは、多分「梅雨」で雲の蓋が頭の上に乗っているせいでしょう。
8月はどうなんだろう。暑い昼間と暑い夜、で、差が小さいのか。
10月の初めにもう一つ底がありますね。これは何でだろう?
秋の長雨、「秋霖(しゅうりん)」のせいでしょうかね。わからないけど。
こんなグラフを作ったのは初めてでした。意外な発見でしたね。

天気図

0202_9tenkizu 2021.2.2
明治30(1897)年2月2日の朝の天気図だそうです。
テレビ朝日の今村さんの気象情報で。
高気圧は「HIGH」で、低気圧は「LOW」で表記されています。
2月2日ですから、列島の南側に低気圧ということになると、これは南岸低気圧かもしれない。
東京あたりで「降水」(雪か雨)があったのではないでしょうか。

日本の天気図の歴史自体はもうちょっと古く、1883年だそうです。

https://www.ebayama.jp/merumaga/20170201.html

日本の天気図の歴史

 2月16日は何の日かご存知ですか?実は、1883年(明治16年)2月16日は日本で初めて天気図が作られた日、いわば「日本の天気図記念日」とも呼べる日です。今回はそんな日本の天気図の歴史をお話ししようと思います。

↑おもしろい話が載っています、お読みください。

↓本家
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/intro/gyomu/index2.html
気象庁の歴史

3 天気予報と天気図

ドイツ人のクニッピング(E.Knipping)の尽力により、明治16年2月16日から毎日1回午前6時の気象電報を全国から収集できるようになり、当日に東京気象台で初めて天気図が作製(試行)されました。同年3月1日からは毎日の天気図の印刷配布が始まりました。また、同年5月26日には東京気象台で初めて暴風警報が発表されました。
さらに翌17年6月1日には毎日3回の全国の天気予報の発表が開始されています。この最初の天気予報は、「全国一般風ノ向キハ定リナシ天気ハ変リ易シ但シ雨天勝チ」という日本全国の予想をたった一つの文で表現するもので、東京の派出所等に掲示されました。

「全国一般風ノ向キハ定リナシ天気ハ変リ易シ但シ雨天勝チ」
この予報文は知っていましたが、すごい予報ですね。

戦争中は天気図は「軍事機密」だったと聞きます。
空襲とかの計画に使われるからでしょうね。

↓これもおもしろいサイトです。覗いてみる価値はあります。
http://agora.ex.nii.ac.jp/digital-typhoon/weather-chart/
デジタル台風:100年天気図データベース - 過去の天気図アーカイブと日本の気象観測の歴史

2021年2月12日 (金)

「おつり」の話:3・発展

★出来事としての「おつり」はわかったとして。
おつりがどうして発生して真上に上昇し、出発点まで帰ってくるのかというメカニズムがわかりません。
液体に固体が落下すれば、バシャッとはねることは当然です。ですが、それって跳ね飛んで斜め上に広がるんじゃないのか。真上に来るか?
スーパーボールというのかな、すごくよく弾むボールがありますよね。あれを床に落とせばかなりの高さまで弾んで戻ってきます。でもおつりの話は、スーパーボールとは違うからなぁ。

★ここで思い出すのがミルク・クラウン。
↓ミルク・クラウンの簡単な説明です。
http://www.nara-gyunyuya.com/qa/crown.htm
ミルク・クラウン現象というのは?

 ミルク・クラウン現象 ミルクの王冠
 ミルク・クラウン現象というのは、容器に入ったミルクの上面にミルクを1滴垂らすと、きれいな王冠状になる現象です。
___王冠は中心部からの波の伝達が不安定な液体の増幅が原因で起こります。
 牛乳だけに限らず粘性の少しある液体において落下させる『滴』の距離、質量、体積、比重、落下スピード、表面張力、等の条件が揃えば発生します。(牛乳の粘度は水の2倍程度です。これは牛乳に含まれるカゼインと脂肪によるものです。)
 ミルク・クラウンになる条件は、容器の液体の深さにも影響され、浅いと王冠状になり、深いとこけし状になります。
___つまりミルク・クラウンは、牛乳だけに限ったものではなく粘度のある液体で条件が揃えば出来るというものです。

このサイトでの写真が標準的なものです。確かに王冠状ですね。

https://www2.nagare.or.jp/mm/2003/gunji/index_ja.htm
ミルククラウンに関する研究
{この中のE.染色した液滴を衝突させる に入って}
https://www2.nagare.or.jp/mm/2003/gunji/red-1.htm
{下の各リンクをご覧いただきたいのです。}

流体層の深さ:5mm

r-d05a.htm
落下中の色玉,クラウン
r-d05b.htm
クラウンの崩壊
r-d05c.htm
こけし状構造 1
r-d05d.htm
こけし状構造 2
r-d05e.htm
波紋
r-d05f.htm
波紋・波紋消滅
{特に「こけし状構造」に注目したい}

クラウンが生成し崩壊する。そのとき崩れるクラウンが今度は波源になる。
円周上の波源からの波が中央に集まった時、波の重なり合いで、中央部分が上へこけし状に打ち上げられます

これじゃないのか。おつりの正体は。
と感じたわけです。

↓これは海上技術安全研究所 造波装置デモンストレーションの動画です。
https://www.youtube.com/watch?v=rMsLGSSiSPw
11分51秒あって全部とても面白いのですが、特に、2分52秒あたりからの「集中波」が今回の話に対応する部分です。
円周上に並べた波源からの波が中央に集まって、高い水の柱になる。おもしろいですよ

★今回の「おつりの話」は、この現象がおつりの正体だろう、という私のこの推測で終わりです。
きちんとした科学的な説明にはなっていなくて、アナロジーしかできません、それが私の実力です。
流体力学に詳しい方に、きちんとした解析をお任せします。

↓ストックフォトにあった「ミルククラウン」の中央のこけし状の打上げの写真です。
https://media.istockphoto.com/photos/beautiful-milk-water-pattern-made-by-strawberry-picture-id1166753137?k=6&m=1166753137&s=612x612&w=0&h=fyDb0SvCRYiPVOQQdzMxte4vlTNGOPew0R2wHgw1ksg=

https://media.istockphoto.com/photos/drop-falling-into-cream-or-milk-picture-id909938312?k=6&m=909938312&s=612x612&w=0&h=9A3zcuVxmYZhZMct04KFMmFQCZcFvTOJDKXZEORNzSA=

2021年2月 8日 (月)

立春を過ぎました

「立春」を「理科年表 2021」で見ますと。
立春:太陽黄経 315 度:2月3日 23:59
とあります。
あれ?立春って「日」じゃなくて「時刻」なの?と思いませんか?
そうなんです、天文学的に太陽の位置が前の春分から315度進んだ位置を通過するときが「立春」なのです。
で、その時刻を含む日を「立春の日」とするわけですね。
決して、昔の人が気象観測を続けて、この日あたりから春めいてくるぞ「春が立つ」ぞ、として決めたのではないのです。
ですから「『暦の上』では立春なのに寒い」というような表現はよくないのですけどね。気象情報などでみんなそういう表現を使いますね。二十四節気というのは「古い暦」に属するもので、しょうのないものだ、というような感覚があるのでしょう。
太陰暦は「月の暦」ですから、季節を反映しにくいんです。季節を産み出すのは月ではなく太陽ですからね、月の暦には必ずずれが起きます。そこで太陽の動きを入れて季節とずれないようにした、それが太陰太陽暦です。
二十四節気は太陰暦に埋め込まれた太陽暦なんです。
春分・夏至・秋分・冬至という二至二分はもう、考えるほどのこともなく名前が決まりますよね。
その間をもう半分にしたのが「立」。
春分・立夏・夏至・立秋・秋分・立冬・冬至・立春 これで二至二分四立(にしにぶんしりゅう)です。
これは太陽黄経だと45度ずつになります。
365日で360度をまわると大雑把に考えて、約45日区切りになるわけです。
暦としてはちょっと「粗い」ので、さらにそれぞれの期間を3等分しましょう。
そうすると、45/3=15 で約15日区切りができます。これが二十四節気なのです。
太陽からのエネルギー流入量が最大になる夏至を過ぎて約45日。北半球が暖まりきった頃が立秋。立秋に暑いのはあたりまえ。逆にエネルギー流入量が最少の冬至を過ぎて約45日。冷え切った頃が立春なのです。
立春に寒いのも当たり前なのですね。
Kodo_kion_20210208112301
最高気温・最低気温の平年値と太陽高度とをこのグラフで見てください。
上で書いた「暖まりきるのにも冷え切るのにも時間がかかる」ということが分かると思います。
立春はは2月はじめ、立秋は8月のはじめのところです。

★さて、実際のところでは、東京で

気温の底は
最高気温:1/18~1/27  9.3℃
最低気温:1/23~1/28  0.7℃

今年の立春2/3の最高気温の平年値は9.6℃、最低気温の平年値は1.0℃です。
立春の少し前に気温の底を通り抜けています。

日の出が一番遅かったのは  1/1 ~1/13 で、 6:51 でした。
日の入りが一番早かったのは 11/28~12/12 で 16:28でした。そして
2/3の立春には日の出が6:40、日の入りは17:10でした。
朝が明るくなり、日脚が伸びてきたなと思えるようになりました。

★「名前」の怖さ
ある対象について議論するためにはその対象に名前をつけなければなりません。そうでないと言語化されていないものについての議論はできませんからね。そして命名というものは、対象のある側面、性質の一部を抽出して行うものですね。
ところが、一旦名前が付いてしまうと、人はその名前に引きずられる。まるでその名前が対象のすべてを表しているような気になってしまうことも。
「立春」という名前は、太陽の位置について冬至と春分の中間点だからという命名です。
でも「立春」という名前から、あたかもこの日から春が始まるんじゃないか、という解釈が生まれてしまう。
旧暦なんだから、昔の人はきっとそう考えたのに違いない。となりがちなのですね。
「昔の人」というのをある種「遅れた人」のように考えがち。でもね、暦というのは政治権力の証でもあるので、古代からものすごく精密な天文観測が行われていたんですよ。日食が約18年の周期で起きるというサロス周期は、紀元前のアッシリアの時代には知られていたといいます。

名前というものには注意深く接することが必要です。そうしないと、同じ「名前」の下で違うものを指していたりして、議論がかみ合わなくなってしまいます。どうぞ、要注意。

詩の世界などでは言葉のもつ意味の広さ、ある種のあいまいさ、意味の重なり、そういったものが重要ですが、自然科学では、名前は「定義用語」であって、その定義を逸脱した意味で使うことはできません。
私はどうも詩人ではないので、こんなことを書きたくなるのでしょうね。

★もういっちょ
今年は節分が一日早かった、ということが話題になりましたね。
で、手元というか足元というかにあった理科年表を何冊か調べてみました。
2018年 2/4 06:28
2019年 2/4 12:14
2020年 2/4 18:03
2021年 2/3 23:59
2022年 2/4 05:51(国立天文台のサイトから)

約6時間ずつずれるんですね。
1年の長さが約365.2422日だということの影響ですね。
私は小学校の先生に教わった「5時間48分46秒」というのをいまだに覚えてますよ。
「こんよはよむ:今夜は読む」というような語呂合わせでね。
つまり閏年が必要になるのと、節分・立春がずれるのは同じ理由なんです。

↓素晴らしい解説です
https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/topics/html/topics2021_2.html
節分の日が動き出す

豆まきなどの行事でおなじみの節分,節分はいつかと聞かれたら2月3日と答える人も多いだろう.しかし,この日付は固定ではなく,令和3年(2021)には2月2日となる.3日でなくなるのは昭和59年(1984)2月4日以来37年ぶり,2日になるのは明治30年(1897)2月2日以来124年ぶりのことである.どうしてこのようになるのか,簡単にまとめておこう.

節分は季節を分けるという意味の雑節で,本来は各季節の始まりである立春・立夏・立秋・立冬の前日それぞれを指すはずだが,そのうち立春の前日だけが残ったものとされている 1).つまり,立春が定まれば節分もその前日として定まるわけだ.

図1:立春の推移(予測を含む)

では立春はというと,春分や秋分と同じく二十四節気の1つであるから,2012年のトピックスで説明した秋分と同じ理屈で同じように変動する.すなわち,1年ごとでは1太陽年 365.2422日と1年 365日の差~約6時間ずつ遅くなる一方,うるう年には4年前より少し早くなる,というパターンだ (図1).

こうして,しばらく2月4日の中に納まっていた立春の日が令和3年には2月3日へ移り,その前日たる節分も連動して2月2日へ移ったという次第である.

備考
1) これは立春が太陰太陽暦の正月に近く,年の変わり目の意味合いが強いからと言われる. → 本文(1)に戻る

ここにある図1というのが最高。是非ご覧ください。

2021年2月 5日 (金)

0109_1koori1 2021.1.9
ベランダのバケツに張った氷です。
厚みが増して、割って持つことができるくらいになりました。
0109_1koori2
3mm近くありますかね。
0109_1koori3
水分子の H-O-H の角度は104.5度でそのままでは120度にならないのですが、凝結するときは周囲の分子との関係で120度になるようですね。
で、氷も六角形が基本になる。
↓参考
https://www.an.shimadzu.co.jp/support/science/020112/020112a.htm
雪の結晶(2)

 水分子が凝集していくときには,水素結合という引き合う力が働くのですが,縦方向にも平面方向にも成長していく可能性があります。 平面方向へ成長していくときには,酸素の周りの3つの水素が等価になって結合の角度が120度になり六角形の基本構造を作るようです。

食塩の場合はイオン結合による結晶化ですが、最初から四角だったそうです。
先日のNHKの報道です↓
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210201/k10012841651000.html
「食塩の結晶できる瞬間」最新の顕微鏡で撮影に成功(2021年2月1日 6時03分)

 最新の電子顕微鏡を使って、原子レベルで食塩の結晶ができる瞬間の珍しい映像を東京大学などの研究グループが撮影することに成功しました。
 ・・・
 この結晶核は、およそ100個の原子が規則正しく並んでいるとみられ、何回、繰り返しても結晶核の形は四角形だったということです。
食塩の結晶は大きく成長しても四角形を基本とした直方体などの形をしていて、「食塩の結晶は、でき始めの瞬間から同じような形であることを確かめられおもしろかった。ほかの物質でも結晶ができる最初の様子をぜひ見てみたい」と話しています。

 

特殊なガラス

http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2021/02/post-5ce884.html
2021年2月 4日 (木) ホウケイ酸ガラス
↑昨日のこの記事でパイレックスの話を書きました。その追記になります。
0202_8glass1
我が家で使っているガラス製の鉢です。底面の外側。
日本製のパイレックスですね。コーニング社のライセンス供与というのかな、に基づいての表示でしょう。
毎日のように使う容器です。おそらく、同じような容器が皆さんのご家庭にもあるのではないでしょうか。ちょっと注意して調べてみてください。
0202_8glass2
日本語では「電子レンジ可」というやつですね。「MICROWAVABLE」です。これも毎日のように使います。表示はないけれど耐熱ガラスのはずです。
結構身近なところにあるので「特殊」というのはあたりませんね。

★思いつくところを羅列します。

・ピラカンサ
季節の花300から↓
https://www.hana300.com/piraka.html

Pyracantha(ピラカンサ)は、ギリシャ語の「pyro(炎)+ acantha(刺)」が語源。
 火のような真っ赤な実をつけ、枝にはいっぱいとげがあるところから。

・「パイロセラム(Pyroceram)」というのもありましたね。微細なガラス結晶で出来た、陶磁器のような素材。熱に強い鍋などに使われていますね。「火、熱」と「セラミクス」のような、という造語の商標でしょう。

・熱分解は「pyrolysis」

・ピロリン酸というのもあったな。

英和辞書を立ち上げて「pyr」or「pyro」で調べると、いっぱい出てきますよ。

より以前の記事一覧

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