理科おじさん

2017年12月13日 (水)

逆転層

1129_4iryugyakutensou 2017.11.29
TBSの「森田さんのN天」から。
「移流逆転層」というものだそうです。

Wikiから引用
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%86%E8%BB%A2%E5%B1%A4

逆転層
一般に高温の大気は密度が低いため上に移動し、対流が起こる。しかし逆転層があると上の方が密度が低いため、対流は起こらない。従って逆転層によって地表近くの大気がトラップされ、濃霧になったり、また激しいスモッグにより健康被害が起こることもある[1]。逆転層により、遠くの音が大きく聞こえることが多く、また電波伝播に異常が見られることもある。なお逆転層では蜃気楼が起こりやすくなる。対流の抑制が何らかの理由で破られると、湿度の高い空気が対流を起こすことで激しい雷雨になることもある。

成因
 逆転層は、特に秋・冬の夜間に風が弱いとき、放射冷却で地表面温度が低下することによって形成されやすい(接地逆転層)
 また風がある場合に冷えた地表・海面の上に温かい大気が流れ込んで発生することもある(移流逆転層)
 高気圧による下降気流で断熱圧縮が起こり、その結果ある程度の高度(2km程度)に気温の高い層ができることがある(沈降逆転層)
 前線では、一般に上空の気温が高くなり逆転層が生じる(前線性逆転層)。

成因の2番目ですね。温度の逆転する境界が見えているわけです。
接地逆転層はよく知っていましたが、移流逆転層をはっきり見たのは初めてでした。

★今度は朝日新聞デジタルから

何でそうなるの 都心で「逆転層」(朝日新聞デジタル 2017年12月9日05時00分)
 東京都心がかすみに包まれた。
 日本気象協会によると、通常は上空ほど低い気温が、8日は高度500メートル付近までは地上よりも上空の気温の方が高かった。地上付近の湿度が高かったことも原因で、「逆転層」と呼ばれる現象だという。500メートル以上の高度では、気温と湿度は一気に低下し、かすみが晴れるため、水墨画のような風景となった。

写真が2次利用されないように、縮小して白黒にしてしまいました。
1209gyakutensou143112.9(14:31)

1209gyakutensou1452 (14:52)
この逆転層も移流逆転層かな。午後ですからね。接地逆転層は早朝のことが多い。

昔ね、私が高校生の頃かな、朝早く登校する生徒でしたっけ。7時半頃には教室に入って、季節に関わらず教室の窓を全部開いて外の空気を入れるのが好きったんです。台地の縁みたいなところに建った学校で、見晴らしがよかったのですが、冬場はよく「接地逆転層」が見えたんですよ。逆転層が「蓋」みたいになって、下がかすんでるんですね。「スモッグ」という言葉がポピュラーになってきたころでしたでしょう
smoke + fog = smog
ですね。そういう時代を経験しながら生きてきました。

https://kotobank.jp/word/%E9%80%86%E8%BB%A2%E5%B1%A4-51732

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説
逆転層
 普通、上空へ行くほど低くなっていく気温が、逆に上昇していく気層。大気中では、気温は普通、上空であればあるほど減少する。その値は100メートルにつき0.6~1.0℃といわれている。しかし、暖かい空気が冷たい空気の上に流れ込んできたとき、すなわち、前線が生じたときや沈降性の気流が生じたときなど、あるいは地面付近で放射冷却が生じたときには、気温の逆転現象がおこり、空気は上空に行くほど温度が上昇する。このときの逆転が生じている気層が逆転層である。したがって逆転層には、上空の逆転層および接地逆転層の2種類がある。
 接地逆転層の中では気層が静力学的に安定しているため、都会などではこの層の下部に煙や煤煙(ばいえん)などが沈滞してスモッグが発生しやすい。上空の逆転層の場合も、この中では気層は安定であるが、その下方の気層は不安定のため、汚染物質などは拡散しやすく、また、上方に逆転層があると、それより上空への汚染物質などの拡散はしにくくなるので、この逆転層をリッドlid(蓋(ふた))という。リッドが低い場合には、その下の混合層内の汚染濃度は高くなる。また逆転層の存在の仕方と煙突高度によって、煙の拡散する形はさまざまに変化する。
 この逆転層が解消するときにフューミゲーションfumigation(いぶし現象)という現象がおこり、地上の汚染濃度が一時的に増大することがある。[内田英治]
[参照項目] | スモッグ

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)

↓詳しいです。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jie1922/43/11/43_11_760/_pdf
大気汚染に関する気象の問題
 ―昭和39年7月2日特別講演―気象研究所伊東彊自

2017年12月 7日 (木)

月の話題

1205_2moon 2017.12.5
朝6時10分頃の月です。西の空(画面では右下方向)に、これから沈んでいく月。この日正午の月齢は16.6。
少し右側が欠け始めていますかね。だんだん欠けて11日には下弦になります。
でまあ、一番大きな満月からほんのちょっと過ぎただけですから、大きさにそう目立った変化はないはず。
1205_17tuki1
夕方のN天。18時49分、羽田空港の月です。
1205_17tuki2
月だけアップ。この日は18時20分が月の出でしたので、今のぼってきたばかりの月ですね。
右上が少し欠け始めています。

http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2017/12/post-f2f1.html
2017年12月 4日 (月) 大きな満月
↑さて、ここでは月の視直径が大きな満月の話だったのですが、それとは別に「月の錯視」ってご存知ですか?
中天高く登った満月より、地平線近くの満月の方が大きく見える、という錯視効果が知られています。

下の国立天文台のHPの解説では
「原因については古くからさまざまな説が唱えられていますが、それぞれ欠点があり決定打はないようです。 」
とのこと。↓
http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/B7EEA4CEBDD0C6FEA4EAA4C8C6EEC3E62FC3CFCABFC0FEB6E1A4AFA4CEB7EEA4CFC2E7A4ADA4A4A1A9.html
暦Wiki

地平線近くの月は大きい?
「月の錯視と呼ばれる錯覚によって大きく感じている」

私はその原因について、二つの説を聞き知っていますが、どれが正しいというものではありません。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~yoss/seeing8/seeing10.html
ロックとカウフマンの'flattened sky' 説
ポンゾ錯視

↑この二つですが。錯視というのは、私たちが外界をどのように認知するかについての手がかりを与えてくれるものです。
さて、月の見え方は私たちの認知について何を語っているのでしょうか。

↓ポンゾ錯視についてのWikiです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%B3%E3%82%BE%E9%8C%AF%E8%A6%96

2017年12月 6日 (水)

地球照

1121_16tikyusyou 2017.11.21
森田さんのN天。いろいろ面白い写真が見られるので、楽しみ。
三日月なのですが、輝いていない部分もうっすらと見えて、全体が丸く見えます。
輝いている部分は太陽に照らされている部分。
うっすらと見える部分は、「地球照」という部分です。
地球が太陽光を反射して月を照らし、その光がまた地球に戻ってきて「見える」わけです。
地球が月を照らすので「地球照」(eathshine)です。

earthshine
►n 〔天〕 地球照《新月のころ月の暗部をうす明るく照らす地球からの太陽の反射光》.
リーダーズ英和辞典第3版より引用

この11月21日は、正午の月齢2.6でした。新月は18日でした。

日食の時の月は満月ですが、日食中に地球照で月が見えることがあります。

あまり頻繁に見られる現象でもないので、三日月を見たらちょっと目を凝らしてみてください。あるいはスマホのカメラで撮影してみるとか。

↓参考
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E7%90%83%E7%85%A7
地球照

2017年12月 5日 (火)

11月の気温など

東京の11月いっぱいまでのグラフができました。
201711_kion 気温
この秋、最低気温の方は比較的平年値のそばを上下しながら下がってきた感じがしますが、最高気温は激しく上下に動きましたね。
201711_heinensa 平年差
最高気温の変動がものすごい。
「素直な秋」ではなかったような感じです。
201711_situdo 湿度
11月は湿度が下がってきました。とはいえ、まだ湿っぽい11月だった感じもします。
これから本格的な冬。平年並みではないかもしれません。体調を崩されませんように。

2017年12月 1日 (金)

centripetal force, centrifugal force

11月27日の「スピードスケート」の記事で、向心力とか遠心力の話をしました↓
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2017/11/post-d8ff.html
2017年11月27日 (月) スピードスケート

等速円運動の向心力とか遠心力などという術語は、英語圏でだって生活用語にあったわけではない。だから、その概念が必要になった時に造語したんですね。そういう時に、欧米の科学者はギリシャ語やラテン語を援用する。
英語では向心力は centripetal force 、遠心力は centrifugal force です。
「centri-」という部分は「center」と同じですね。では

centripetal
►a (opp. centrifugal)中心に近づこうとする,求心性の (afferent);求心[向心]力利用の;中央集権化に向かう
・the centripetal thickening (of a cell) 求心的肥厚
・centripetal acceleration 〔理〕 求心加速度.
[NL (CENTER, peto to seek)]
リーダーズ英和辞典第3版より引用

centripetal force
〔理〕 求心力,向心力 (cf. CENTRIFUGAL FORCE).
リーダーズ英和辞典第3版より引用

seek という意味のラテン語に由来しているようです。

centrifugal
►a (opp. centripetal)中心を離れようとする,遠心性[力]の;遠心力利用の;《中央集権に対して》分離主義(者)的な
・centrifugal inflorescence 〔植〕 遠心花序
・centrifugal nerves 〔生理〕 遠心性神経.
►n 遠心機 (centrifugal machine)(のドラム);[Opl] CENTRIFUGAL SUGAR.
[NL (CENTER, fugio to flee)]
リーダーズ英和辞典第3版より引用

centrifugal force
〔理〕 遠心力 (cf. CENTRIPETAL FORCE).
リーダーズ英和辞典第3版より引用

fugio というのは「逃げる」という意味のラテン語らしい。

「トッカータとフーガ」のフーガは遁走曲とも言いますね。

フーガ【fuga イタリア】
(「逃げる」意のラテン語 fugere に由来)楽曲形式の一つ。ある声部の主題で始まり、これに第2声部が模倣的に応答、以後も声部が加わるごとに主題と応答が繰り返される対位法的な楽曲。声部数に応じて3声フーガ・4声フーガ、複数の主題による場合はその数によって2重フーガ・3重フーガなどという。ルネサンスに始まり、バロック時代に本格的な発展をみ、古典派時代以降も使われた。遁走曲。フューグ。
広辞苑第六版より引用

私の年代だとザ・ピーナッツの「恋のフーガ」も思い出されます。「追いかける」んでしたよね、歌詞の冒頭。

私の足元としての化学には「フガシティ」という術語もあります。気体の「逃げやすさ」といような量です。

fugacity
►n 逃げやすいこと,はかなさ;〔化〕 《気体の》逸散性[能],フガシティー.
リーダーズ英和辞典第3版より引用

英和辞書を引いて、終わりのあたりに語源が書いてあったら、そこを見て由来を知っておくと、応用が利きますよ。別にラテン語を学ばなくてもいい。欧米の言葉の基盤にラテン語があるということを知っておくだけで役に立ちます。科学の話だけでなく、語学学習にもね。語学学習のテレビ番組を見ていると、英語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、フランス語などで、ああ同じ語根なんだな、ということばによく遭遇して結構楽しい。

2017年11月27日 (月)

スピードスケート

★スピードスケートの高木美帆さんの言葉が物理的に「素敵」。

高木美V、イメージ通り 女子1500 小平10連勝 スピードスケート・W杯(朝日新聞デジタル 2017年11月12日05時00分)
・・・
この日は「氷からの反力を感じながらコーナーで加速。直線ではスピードを維持することを考えた」。
・・・

脚で氷を「蹴る」というか「押す」と、その「反力を感じ」ているのですね。手応えというのも妙かな、脚応えを感じていらっしゃる。氷が脚を押し返してくる、と。作用反作用ですね。
で、その反力がコーナーを回る円運動の「向心力」になっているわけです。
「直線からコーナーを抜けるには、強く外へ蹴出して強い向心力を得ないと回り切れなくなる」のですね。
「直線からコーナーへ入ると遠心力が働くので、ちゃんと踏ん張らないとはじき出されてコースアウトする」というような言い回しの方が普通でしょうね。
どうも一般的に向心力というのはポピュラーではなくて、遠心力の方が有名だ。でもね、物理的にはできるだけ遠心力という概念は避けて、向心力で出来事を考えるのがよいのです。

★さて、9月29日の朝日新聞デジタルでこんな記事がありました↓

インかアウトか、どちらが有利? スピードスケート、500メートルのスタート(2017年9月29日05時00分)
・・・
 ■異なる技術必要
 実際にカーブではどれほどの速度が出ているのか。同連盟の分析では、昨季ワールドカップ長野大会に出場した33秒98の男子世界記録保持者、クリズニコフ(ロシア)は、時速約50キロでインレーンの第1カーブに突入。直線の250メートル付近で最速約60キロに到達し、それに近い速さでアウトの第2カーブに入った。
 この速度でのクリズニコフの遠心力は80キロ近くになる。インの方がより強い遠心力に耐えるため体を内側に傾斜しなければならず、「技術的にも難度が高く、ミスのリスクも高い」(湯田強化部長)。
・・・

1:「クリズニコフの遠心力は80キロ近くになる。インの方がより強い遠心力に耐えるため体を内側に傾斜しなければならず」って、ほらね、遠心力でおいでなさった。
「強い遠心力に耐えるため体を内側に傾斜」させるんじゃないんですよ。
「強い向心力を生み出すために体を内側に傾斜」させるんです。っ。

2:どのくらいの向心力が必要なのか、具体的な数値が出ていますね。「80キロ」という表現はやめてほしい。
「キロ」は「1000」を表す接頭語なので、km、kg、kLなどいろんな単位につけて用いるんです。
ここではキログラム=kgのつもりでしょ。でもkgは質量の単位なので
kgw、とかkgfとして、力を表すようにしなくてはなりません。私はkgfをよく使います。fはforceのfです。
SIとの換算は、1kgf=9.8N です。

上の記事には図がありまして。
「日本スケート連盟の資料から」とありますので、まあいいかな、とここに引用させてもらいます。
As20170928002337_comm
カーブの
インの半径は 26m
アウトの半径は30m

体重70kgの選手が16m/sで滑走した場合
アウトレーンでは597N
インレーンでは 689N

とありますね。
「1N」の説明がありますが、これは定義なので、これではどの程度の力かわからない。
上に私が書きましたように、「9.8Nが1kgw(kgf)となる」と書いた方が親切だ。

さて、やっと準備が整った。高校で物理を選択した方は勉強したはずですが、等速円運動の半径rと接線速度vと向心力Fの関係は
Tousokuenundou
こうなります。
mとvが一定ならFはrに反比例する。これがインコースではより強い外への蹴りだしによって強い向心力を生み出さなければならないことの理由です。
体重mでいえば、体重の大きな人の方が体重に比例した大きな向心力が必要になります。
コーナーへの進入速度の方は、自乗で効いてくる。これは大きな効果ですね。
さて。この式へ
m=70kg、v=16m/s で①r=26mの場合と②r=30mの場合を計算してみましょう。
①ではF=689N
②ではF=597N
こうなると思います。
記事中の図にある数値と同じになりました。
これをkgfにしてみましょう。
①では689/9.8≒70kgf
②では597/9.8≒61kgf
ざっと、自分の体重程度の大きさの力を必要とするようですね。
ということは、クリズニコフさんの体重はおよそ80kgと見積もってもいいでしょうね。

簡単な計算をしてみましょう
「クリズニコフ(ロシア)は、時速約50キロでインレーンの第1カーブに突入。直線の250メートル付近で最速約60キロに到達し、それに近い速さでアウトの第2カーブに入った。この速度でのクリズニコフの遠心力は80キロ近くになる。」

v=60km/h=(60/3.6)m/s≒17m/s
F=80kgf=(80×9.8)N≒780N
r=30m
m=(F×r)/(v×v)=(780×30)/(17×17)=81
ハイ、クリズニコフさんの体重は約80kgでほぼいいようですね。

★ついでに物理の話をもう一つ。
11月18日の朝日新聞デジタルから引用

しなやか小平、W杯11連勝 女子500 スピードスケート・W杯
・・・
速く滑るには、より大きな力で長く氷を押せるかが重要で、その分だけ加速を生むことができる。
 このレースでも、左右の足の瞬間的な切り返しの中で、ブレード(刃)を着氷させたらすぐに氷を押した。一瞬のパワーでは小平を上回る海外スプリンターはいるが、小平ほど氷を長く押せている選手は数少ない。「しなやかな滑り」の神髄はここにある。
・・・

ここではちらっと「力積」の概念が顔を出しています。
ニュートンの運動の第二法則は
F=ma
ですが、力を加える時間を考慮して両辺にtを掛けますと
Ft=mat
となりますが、加速度(1秒あたりでどれだけ速さが変化するか)に時間をかければ、速度の変化量になりますね。
ですから
Ft=mat=mv
こうなるのです。
Ft=mv
「Ft」のことを日本語では「力積」と呼んでいますが、私はいい訳だとは思いません。
「力の効果」とでもしたいですね。そうすると
力の効果は運動量の変化として現れる。
こうなるんです。
小平さんは「弱い力で長時間押し」て、「短時間ではもっと強い力の出せる」選手と対抗できるのでしょうね。

{野球のボールを素手で受けると痛いでしょ、短時間で停止させるからです。分厚いグローブで受ければ痛くない。停止までの時間が長くなって止める力が小さくて済むからです。}

★ところで力積の英語は「impulse」なんですよ。
英語圏の学生は有利だよな、変な言葉で習わずに済む。

化学の方でこういうのの一例は「励起」かな。英語では「excitation」なんです。
励起状態は excited state です。興奮してるんですからして、エネルギーを放出させれば落ち着いて「基底状態 = ground state」になる。

りき‐せき【力積】
〔理〕(impulse)力とその力が働いた時間との積。運動量の変化量に等しく、瞬間的な力の働きの大きさを表すのに用いる。
広辞苑第六版より引用

impulse
►n 衝撃,推進力;衝動,(起動)刺激,はずみ,できごころ;誘因,動機;性癖,癖;〔力〕 瞬間力,力積《力と時間との積》,衝撃量;〔電〕 衝撃,インパルス;〔生理〕 衝撃,インパルス
リーダーズ英和辞典第3版より引用

2017年10月27日 (金)

台風21号

★私共の家では特段のことはなく、台風は過ぎていきました。ご安心ください。

★NHKの土日担当の気象予報士の南さんが鋭い指摘をしていました。
20171021_06tankizu
10月21日朝6時の天気図です。
台風の中心気圧が925hPa。これはずいぶん聞かされました。
南さんが指摘したのは北にある高気圧の気圧なのです。
1034hPaとか1032hPaとか。この時期としてはずいぶん気圧の高い高気圧だと思います。
1034-925≒100hPa
1013hPaが1気圧ですからね、約0.1気圧もの気圧差が生じている。
これは相当にとんでもない気圧差。
気象予報士さんとしては、災害も絡むことですから、これ以上どうこういうわけにはいかないでしょう。
私は「素人」ですから無責任。そしてタイミングを外して遅ればせにコメントしようというのですから気楽。

★さて私は何を考えたのか。台風の進行方向左側へ高気圧から強い風が流入しているんじゃないか。
通常、台風の進行方向の左側では台風の速度と風速が引き算になって風速が落ち「雨台風」になる傾向があるのですが。
もし北の高気圧からの強い風が吹き込めば、それが台風にとって勢力を維持し、積乱雲を発達させる源になりはしないだろうか。そういう考えなのです。
当たっていたかどうかはわかりません、素人考えです、信用しないでください。
そんな気がした、それだけです。
20171021kaze
風の画像なのですが。
こんな画像を見るとあながち間違っていないかも。

★さて、台風21号は、10月23日午前3時頃、超大型・強い勢力で静岡県御前崎市付近に上陸しました。
気象庁によると、解析記録が残る1991年以降、超大型(風速15メートル以上の強風が半径800キロ超)での日本上陸は初めてだったそうです。

国土交通省が多摩川の田園調布本町に設置しているライブカメラの映像です。
20171023_tamagawa
平常時はこの位。橋は丸子橋です。向こう側が川崎市です。
20171023_0816tamagawa
10/23の08:16の画像です。
中州が消滅し、川崎側の河川敷も水につかってしまいました。
これはかなり怖い状況です。
20171023tamagawadanmen
水位観測所付近の川の断面図で見るとこうです。
避難判断水位を超えていました。
20171023tamagawasuii
雨量や水位の変化はこのグラフから読み取れます。
氾濫危険水位をちょっと超えた時間があったような。
前の断面図でわかるように、東京側より川崎側の方が少し堤防が低め。
かなり危険な状況になっていたことは確かです。

★「避難判断水位」を超えた、ということは、実は私共にも影響があったのです。
大田区のHPから↓

台風21号接近に伴うお知らせ【平成29年10月23日7時30分更新】避難準備・高齢者等避難開始(多摩川流域)
更新日:2017年10月23日
台風21号接近中です
【平成29年10月23日7時30分更新】避難準備・高齢者等避難開始(多摩川流域)
ただいま多摩川の水位が上昇しています。今後も上昇が続いた場合、堤防を越えて水が溢れる恐れがあります。そのため7時30分、流域にお住まいの方に対し避難準備・高齢者等避難開始を発令しました。避難の準備を始めてください。特に流域にお住まいの高齢者等で避難に時間がかかる方は直ちに避難してください。

詳細は省きますが、この時、私共の居住地には「避難準備・高齢者等避難開始」情報は出ていないのですが。隣接地域に出ていました。よくブログに登場させる密蔵院は情報が出た地域です。
環状八号線が走る台地の高い面と、多摩堤通りが走る台地下の低い面の間には、急坂や崖に近いような地形があるのですが、そういう地域に避難準備・高齢者等避難開始情報が出されました。土砂災害の危険が高まったということでしょう。
マイッタナ。体の不自由な高齢者である私が、もし避難しようとしたらどうなるのか?
私共が避難所へ行くには、避難準備・高齢者等避難開始情報の出ているところを通らなければ行くことができないのです。ものすごい遠回りをすれば別として。とても歩いていくことはできそうにないですね。
どうしましょ。近くのマンションにでもお願いして「かくまって」もらうしかないかな。
下手に避難しようとせずに、2階に籠っていた方が安全なのかもしれません。難しい問題です。
いろいろ考えさせられました。

かくまう【匿う】
 shelter,hide.

shelter
  {名詞}避難,保護(from);隠れ場,避難所.
  {動詞}(他動詞)保護する(from),かばう.
  (自動詞)避難する;日・雨・風などを避ける.
パーソナル英和辞典より引用

2017年10月23日 (月)

台風について

台風21号が東京のそばを通過していきました。その件については、また書きたいこともあるのですが、今回は台風の「階級」について。

台風21号は「超大型で非常に強い勢力」と言われましたが、これは気象庁の用語として、定義されたものなのです。ただ感覚的に「超」とか「非常に強い」と言っているのではありません。それを知ると、台風情報の聞こえ方も変わるかもしれません。

↓気象庁のHPから
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/1-3.html
台風の大きさと強さ

強さの階級分け
階級            最大風速
強い             33m/s(64ノット)以上~44m/s(85ノット)未満
非常に強い        44m/s(85ノット)以上~54m/s(105ノット)未満
猛烈な            54m/s(105ノット)以上

大きさの階級分け 階級     風速15m/s以上の半径
大型(大きい)            500km以上~800km未満
超大型(非常に大きい)    800km以上

台風21号は「風速15m/s以上の半径が800km以上で、44m/s≦最大風速≦54m/s」の台風だったのです。
半径800kmというと直径はほぼ1600km。TVで台風報道をご覧になっていてお気づきと思いますが、強風域を示す円が九州から北海道まですっぽり覆っていましたよね。そういう大きさが「超大型」なのです。

大分昔には、小型、とか弱い、とかいう形容語もあったはずですが、その形容では、台風が小さいんだ弱いんだ、と甘く見てしまって警戒が不十分になる、という危険がありましたので、使わなくなりました。

また、現在、台風の進路予想では、「予報円」が使われています。進行方向の左右へのずれ、速さの変化による前後のズレ、を含めて、この円内に台風の中心が入る確率がおよそ70%という範囲です。以前は前後の誤差を表示せず、扇形の予報図だったのですが、これもまた、「まだ来ないだろう」というような誤解を生むということで、円になりました。

★ところでアメリカのハリケーンの報道では、「カテゴリー」という言葉で台風の強さが表現されますね。あれってどういうものなんでしょう?
厳密な比較はできないのですが、おおよその目途はたちます。
↓ご覧ください。
https://weathernews.jp/s/topics/201709/080145/
カテゴリーってなに?ハリケーンと台風の強さを比較

2017年9月23日 (土)

秋分の日

★休日ですが特別版です。
この間、気象予報士の森田さんは「秋分の頃、太陽は赤道を真上から照らす、というようなことを考える」とチラッとおっしゃっていました。
さっすがぁ。なるほど。そりゃそうですが、普通はそういうことはあまり意識しませんね。
秋分、春分というと昼夜が等しいというようなことばかりだ。
森田さんが何を言ったのか、ストレートにわかりました?
分かる方はもちろん「当たり前でしょ」とおっしゃるはず。

★ちょこっと解説。
北回帰線、南回帰線はご存じですよね。

かいき‐せん【回帰線】クワイ‥
地球上赤道の南北、緯度23度27分の緯線。北のを北回帰線(または夏至線)、南のを南回帰線(または冬至線)という。北回帰線上では夏至の日に、南回帰線上では冬至の日に、太陽が真上に来る。これを極限として太陽は南または北へ回帰する。両回帰線の間が熱帯である。
広辞苑第六版より引用

夏至の日、北回帰線上での太陽南中高度は90度。
冬至の日、南回帰線上での太陽南中高度は90度。
じゃあ、秋分、春分の日、太陽南中高度が90度になるのはどこ?
赤道上なんですよ。
Sunoverhead130
引用元→ http://airdonut.air-nifty.com/blog/2015/03/post-da4a.html

★ついでにもう一つ。

tropic
►n 〔地理〕 回帰線 (⇒TROPIC OF CANCER, TROPIC OF CAPRICORN);〔天〕 天の回帰線;《廃》 天の至点;[the ~s, Othe T-s] 熱帯地方.
►a 《文》 熱帯(地方)の (tropical).
[L<Gk=pertaining to a turn;⇒TROPE]
リーダーズ英和辞典第3版より引用

かに座のTROPIC、やぎ座のTROPIC という言い方があるのは知りませんでした。
太陽がここまできて「引き返す turn」なのかな。
この回帰線の間に挟まれた地帯が「熱帯=tropics」なのですね。

2017年9月12日 (火)

虹と稲妻

0823_15niji_inaduma 2017.8.23
森田さんが夏休み中のN天です。
虹と稲妻が同時に写っている。これは珍しいですね。
8月22日の東京の日没は18:22でした。
愛知県だと、東京より少し日没時刻が遅くなりますので、6時半ころはぎりぎりまだ夕陽がさしていたのでしょう。
その夕陽で虹が出た。それと夕立の稲妻が同時に写ったわけです。
誰でも写真を撮れるよになって、撮ろうとして撮れるものではない珍しい写真が見られるようになりました。
0823_16supercell1
こういうのも紹介されました。スーパーセルですって。巨大積乱雲。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%BB%E3%83%AB_(%E6%B0%97%E8%B1%A1)
↑解説があります。
0823_16supercell2
遠くから雲全体が見えれば、成層圏にぶつかって広がる積乱雲独特の姿も見えるのでしょうけれど、今回の写真は近くから積乱雲の「底」をとった画像。
水平方向での渦の動きが見えたのだろうと思います。
いや、すごいなぁ。

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

2017年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
無料ブログはココログ