フェーン現象
気象の話ついでに、フェーン現象について。
テレビのニュースワイドショーというんですか、そういうので、フェーン現象が話題になっていました。
湿った風が山を越えて吹き下ろして乾いた熱風となり、気温が上昇するという現象。
コメンテイターの人がトンデモなことを言っていた。
「山の上を通過するときは太陽に近いから暖められて降りてくるのかな」
ガクッ。もと理科教師としてはもう情けなくって、とほほ。
私、教師歴の最初の2年は中学校で理科を教えていました。第一分野と第二分野、両方とも。
中学理科の第二分野で、フェーン現象について話をしたよなぁ、ちゃんと。
自分で解説する気も起りませんので、参考サイトへリンクします。良い図もありますよ。
↓中学生向けの解説
https://school-turnup.com/p-18349/
〔質問〕
フェーン現象はなぜ起こるのですか?
〔回答〕
気温は「標高が高い場所に行くほど下がる」という性質があります。
その温度変化の仕方には湿度が関係していて、露点をむかえてからは「温度変化の割合が小さく」なります。
しかし、山を越えたあとの空気は乾燥していて、ふつうの割合で温度が上昇していきます。
したがって、山を越える前の気温の変化よりも、越えた後の気温の変化の方が大きくなります。
〔詳細〕
フェーン現象とは、水蒸気を含んだ空気のかたまりが山を越えるとき、
「山の風上側~山頂にかけて雨を降らし、風下側では乾燥して気温が高くなる」現象です。①風上側から、水蒸気を含んだ空気が山を越えようと上空へ進む
②露点をむかえるまでは、「100m上昇すると1℃ずつ」気温が下がる
③途中で露点をむかえた後は、「100m上昇すると0.5℃ずつ」気温が下がる
④雲をつくり、雨を降らしながら山頂へ向かった空気の湿度は下がることになる
⑤山を越えた風下側では、「100m上昇すると1℃ずつ」気温が上がるしたがって、
〔風上側で下がった温度〕<〔風下側で上がった温度〕
となるので、風下側の気温が高くなってしまうということです。
↓気象庁
https://www.data.jma.go.jp/cpd/j_climate/hokuriku/column01.html
日本の気候 北陸地方の天候 フェーン現象
↓気象庁、子供向け
https://www.jma.go.jp/jma/kids/kids/faq/a3_04.html
フェーン現象って何?
https://kotobank.jp/word/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%B3%E7%8F%BE%E8%B1%A1-172971
フェーン現象
風が山脈を越える際、風が山腹を上がる時は100mに付き約0.5℃気温が下がり、山頂を越えて吹き下がる時は100mにつき約1℃温度が上がる現象をいう。もともとドイツのフェーン(Foehn、ドイツ語表記では Föhn )地方でおきていた現象から命名されたようで、日本では夏の日本海側におこる熱波が有名である。平地に注ぐ空気が乾き、温度が高くなる為、パラグライダーにとっては思わぬ高度を稼ぐチャンスである。ただ、基本的に強く、山を越えてくる風の為、バンピーなコンディションであり注意が必要。冬の太平洋側でもフェーンは起きているのであるが、もともとがシベリアの寒気団であり、フェーンによる気温の上昇はあまり感じられない。
冬の関東の「からっ風」も一種のフェーン現象です。日本海を渡って水蒸気をたっぷりふくんだ北西風が、日本海側で雪を降らせ、乾燥して関東平野へ吹き下ろす。からっからに乾燥した風が吹きますね。北風小僧の寒太郎ですね。
思い出話:私、NHKラジオの気象現況を聞きながら天気図を描くという趣味があったのです。小学生ころからかな。
登山をする人は、自分で天気図を描いて気象の変化を読み取り、安全な登山をするように、と言われていたと思いますが。
中学教師になって、渋谷の書店で「天気図用紙」を私費で購入し、ラジカセに気象現況を録音し、教室でそれを流しながら生徒に天気図を描かせましたよ。
「前線」というのは性質の異なる空気の塊が接する場所なんだよ。前線を挟んだ空気の押し合いが前線上の低気圧をつくる。
それと天気の関連とか、結構いろいろやったんだけどな。
今時になって、茫然とする私なのでした。