雀が蛤になる:七十二候
日経サイエンス 2022年08 から
「高精度ナビの仕組み 鳥には地磁気が見えている」
この記事の中身は衝撃的に面白いのですが、その内容自体は説明しきれません。電子のスピンの変化を、視覚系で受け取っている、なんて、説明するには私の力量は足りない。
ただ、この記事の冒頭部分に面白い記述があったのです。
↓部分引用します。
人々は鳥がなぜ季節ごとに姿を現しては消えるのかについて長い間頭をひねってきた。アリストテレスは、ツバメなどの一部の鳥は真冬の数カ月間冬眠し、それ以外の鳥は別の種類に姿を変える(例えば、ジョウビタキは冬の間コマドリに変身する)と考えていた。
あらら。
日本の七十二候にはありませんが、中国の七十二候には「雀入大水為蛤」というのがあるそうです。
寒露の次候に「雀入大水為蛤 雀が海に入って蛤になる 」というのがあるのだそうで。
(私は二十四節気までは理解しますが、七十二候は無視です。いくらなんでもなぁ、受け入れがたい。)
↓でもまあ、知識として耳にしたことはあるんです。
https://kigosai.sub.jp/001/archives/15285
雀蛤となる(すずめはまぐりとなる) 晩秋
【子季語】
雀大水に入り蛤となる/雀化して蛤となる
【解説】
二十四節気の一つである寒露を三つにわけたものの一つで、七十二候の一つでもある。寒い時期、人里に雀が少ないのは、海で蛤になっているためと考えられていた。
中国の季節感は日本とはずいぶん違うでしょうね。日本ではスズメは年中いますし、寒い時にまん丸に膨らんでいる姿は可愛いものです。(現代では、東京などではスズメを見ることが激減してしまって、それはそれで重大事なのですけど。)
「寒くなるとスズメが減る、海でハマグリになっているんだろう」
って。アリストテレスに通じるものがあるようですね。
ふ~ん。そういう感覚もあり得るのか、とサイエンスの記事に触発された次第です。
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