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2022年4月15日 (金)

パイプと棒

Eテレ、0655の仮説小学生というコーナーから。
0325_2kuda1 2022.3.25
こういう「事件」の解説。
0325_2kuda2
実際のタンポポの茎の切断面。確かにパイプ状ですね。
0325_2kuda3
同じ重さのアルミ棒とアルミパイプを用意して、横にして荷重をかけると
0325_2kuda4
棒の方が曲がりやすいのです。中が空洞のパイプの方が丈夫なんですよ。
なんとなく中まで詰まっていた方が丈夫そうな気がしてしまいますけど、そうではないんですね。
タンポポの花は地面に近いかなり低い位置で咲きます。花の後、茎がぐんぐん伸びて背を高くし、綿毛の実が風を受けやすくします。風を受けやすくするのですから、風で折れてしまってはいけない。そういう力学的な要請の中で進化して中空の茎になったのでしょう。
生物って、すごいですね。

★ついでに
・洗濯物を干す「物干しざお」ってパイプですね。昔はじっさい竹の竿でしたからパイプ状だったのですが、現在もパイプです。棒よりも材料が少なくて、しかも洗濯物の荷重に強いからですね。

・私のこのブログでは、よくチョウの羽化をご報告します。
蛹はあの狭い体内で折りたたまれた状態の翅を形成します。そして羽化すると、翅脈に体液を圧送して翅を展開します。よくまあ、たたまれた状態で形成してちゃんとあの翅の形になるものだと、驚異的に思います。
で、翅を展開した後は、翅脈に送った体液は回収して排泄します。「蛹便」というものですね。アゲハなどの蛹便は薄青いかな。ツマグロヒョウモンの蛹便は血のように真っ赤。初めて見る人はショックを受けます。
翅脈が液体を通すパイプとして機能するのは、この羽化後の翅の展開時のみ。それを過ぎると中空の軽いパイプとして翅を支える構造材になるのです。チョウが薄い羽根を自在に使って空中を舞うことができるのは、この軽い中空の翅脈のおかげなのですね。
いえ、チョウに限りません。膜状の翅を持つ昆虫、ハエ、アブ、トンボ・・・などの翅の翅脈はみんな同じ。軽くて強いパイプなのです。

・私たちヒトの骨を思い浮かべてください。骨髄というやわらかい組織が中にありますが、これは構造材ではない。実は骨もパイプなんですね。
↓NHKのミクロワールド
https://www2.nhk.or.jp/school/movie/outline.cgi?das_id=D0005100157_00000
軽くて丈夫 骨の秘密

私たちの体を支える骨。およそ200本が組み合わさっています。成人の全身の骨の重さは平均およそ9kg。体重の7分の1ほどしかありませんが、激しい運動に耐える強さがあります。軽くて丈夫な骨はどのような構造になっているのでしょうか。太ももの骨、大腿骨(だいたいこつ)を縦に切った断面を見ると、骨の中心部分は空洞になっています。この構造によって、骨は軽くなっています。

・骨のある動物はみんなこうですよ。
鳥の羽も。さらに羽の軸だって中空パイプですね。

他にもまだまだ例があるかもしれません。探してみてください。

★蛹の中での翅の形成に触れましたが。
植物の、つぼみの中での花の形成も、信じられないほどの出来事ですね。
つぼみ、という狭いギュウギュウ詰めの中で、花弁を形成する、咲いた時の形まで折りたたまれた中でちゃんと形成する。
そんなことできますか?広がったものをたたむことはできても、たたんだ状態で広がった形状を作るんです。
いっつも、その不思議さに打たれています。

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