天気図と風
↓2/21の天気図と風の状況です。 2022.2.21
958hPaというと台風並み。すごいな、等圧線が混んでる。と、そこまではごく普通に読み取れます。
風の様子を見ると
低気圧のものすごさがわかります。
若狭湾から能登半島あたりへJPCZという収束帯が見えます。
また。日本列島を越えてから収束する様子も見えます。この収束帯でも雲が発達するはずですが、海上なのであまり騒がれません。でもきっとすごいことになっているのではないでしょうか。
低気圧の中心から南の方へ伸びている寒冷前線の様子もくっきり。
2種類の空気が激しくぶつかっていることがわかります。
↓翌2/22 2.22
低気圧は956hPa、大陸の高気圧は1044hPa。
その差、88hPa。
風の様子から気圧差を見ることはできませんが、収束帯はくっきりわかります。
両日ともオホーツク海はとてつもなく荒れたことと思います。
ここへ漁に出た漁船が、船の上部構造に雪氷がついて重心が高くなり猛烈な横風に吹かれて倒れて沈没する、という海難事故がよくあったものです。おそろしい海なのです。
★話は別件
高気圧と低気圧の気圧差が88hPaと書きました。
約0.9気圧の差です。
水銀を使ったトリチェリの実験は有名です。1気圧が水銀柱760mmを支えることができる。
水銀ではなく、水だったら?
水銀の密度は13.6なので
0.76×13.6≒10.3
1気圧は10mの水の柱を支えることができるのです。
ということは、気圧差が88hPaだと、水位が1m近くの差になる。
台風の時によく吸い上げ効果という言葉を聞きますが、冬の低気圧で、こういう大きな差が生じたことに驚きました。
↓教科書会社だと思いますが「大気圧による10m水柱実験」です。
https://www2.hamajima.co.jp/~tenjin/labo/water/water.htm
実は私、工業高校で物理を教えていた時に、この実験をやったんです。
透明ビニールパイプを水で満たして、先端に閉じたガラス管を取り付け、空気が入ったりしないように実験セットを作る。
セットのバケツを1階の床に置き、私が先端を持って、一人の生徒にメジャーを持ってもらって、みんなで一緒に階段を上る。3階に達するまでは特別な変化はない。ただ注意していると、水中に空気中にとけていた空気が微小な泡になって管の内側につくように見えます。
さて、階段を上る。3階の天井から4階の床あたりを過ぎると、真空があらわれるんですね(もちろん水蒸気が入ってますけど)。
生徒たちも大喜び。本当なんだ!とびっくりです。確かに10m位のところなんですよね。
理科の先生におすすめですが、手間がかかることは確かです。
★もういっちょ。物理の他の先生と一緒に、体で実験したこと。
プールでね、口に水道ホースをくわえて、体を脱力してプールの底に沈む。ホースの他端は同僚に保持してもらう。
水深1mちょい。
その状態で口から空気を吸い込もうとしますとね、かなり絶望的に吸い込めないんですよ。
1.1気圧の圧力が胸郭を押す。たった0.1気圧増えただけで、胸を膨らませるのは非常に困難になります。
みんなでそれぞれ試して、肉体的に実感しました。
忍術に水遁の術とかいうのがありますね。竹筒を口にくわえて水中からシュノーケルのようにして隠れる術です。
あれはきつい、ほんの何十センチしか潜れませんね、そういう実感です。
夏の海でシュノーケリングしていて、水を吸い込んで溺れる事故がよくあります。
水圧って怖いものなのです。
気圧差の話から吹っ飛びました。ごめんなさい。
私の話は脱線が多い。
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