筋状の雲
2021.12.13
ひまわり8号からの画像です。
こちらも同じく。 12.18
この2枚の写真に共通するのは
「筋状の雲」です。
冬の気象情報で常に聞く言葉ですね。
私がごちゃごちゃ解説するより
↓わかりやすい解説をどうぞ(色々と広告が介入してくることがありますが、基本的にはすべて無視してください)
https://www.bioweather.net/column/weather/contents/mame034.htm
一杯のコーヒーと冬の筋状雲
↓「1」から次々と「3」まで辿れます。「3」が筋状の雲の解説になります。
https://irokata7.com/2019/03/12/m0-benard1/
熱の伝達とベナール型対流(ベナール型対流1)
↓過去記事ですがこの記事の終わりの方で筋状の雲を扱っています。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2019/02/post-43a8.html
2019年2月12日 (火) カルマン渦
↓上の私の過去記事の中でリンクしたサイト。専門的なので内容はさておき、最初の写真が見事。鑑賞に値します。
https://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kyodo/kokyuroku/contents/pdf/0852-04.pdf
★さて、冒頭の2枚の写真で共通部分は筋状の雲でしたが、異なる部分も目立っています。
それは「離岸距離」
「岸」というのは日本海の大陸側の岸。筋状の雲が発生するまでの「距離」が「離岸距離」です。
最初の写真では離岸距離が長い。2枚目では風が大陸を離れたとたんに筋状の雲が発生し始めている。
この違いはなんでしょう?
https://weathernews.jp/s/topics/201811/200225/
【離岸距離】衛星画像でわかる、寒気の強さ
・・・
なぜこの距離で寒気の強さがわかるのかというと、大陸から吹く冷たい季節風は、(相対的に)温かい日本海の上に出ると、日本海から水蒸気がどんどん供給され、日本海の上で雲が発生します。
この雲は、「日本海の水温」と「上空の気温」の差が大きいほど発生しやすくなります。
大陸からのキョリが短いということは、上空の寒気が強く、大陸から吹く冷たい季節風が日本海に出て、すぐに雲ができたということになります。
逆に、この離岸距離が長い時は、大陸からの寒気がそれほど強くないということが予想されます。
こういうことなのです。
よく「日本海は暗くて寒い」というようなイメージを持つ方がおられます。夏でも日本海は冷たくて海水浴に向かないんじゃないか、と思っておられる方もいます。
違うんだなぁ。
「対馬海流」という暖流が入っているのです。大陸の岸沿いにはリマン海流という寒流が流れていますけどね。
日本側には暖流が流れていて、暖かい海なのです。そこを大陸から寒気の風がわたると水蒸気をたっぷり含み、筋状の雲を形成し、日本海側の地域に雪をもたらす。雪を降らせて乾燥した風が関東平野に吹き降ろす=からっ風。
↓大きなわかりやすい図です。どうぞ。
https://www1.kaiho.mlit.go.jp/KAN8/sv/teach/kaisyo/stream4.html
日本近海の海流
★極私的な遊び。
わらべうた「おおさむこさむ(大寒小寒)」の替え歌を時々口ずさみます。
↓私の知っているバージョン
おおさむこさむ
山から小僧が飛んできた
なんといって飛んできた
寒いといって飛んできた
おおさむこさむ
おおさむこさむ
↓替え歌
おおさむこさむ
山から小僧が飛んでこない
なんといって飛んでこない
寒いといって飛んでこない
おおさむこさむ
おおさむこさむ
あんまりにも寒いと、寒いから外で遊んじゃダメ、とお母さんに言われて「小僧が飛んでこない」のではないかなぁ。
失礼しました。
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