金のボタン(ハキダメギク)
2021.11.30
細かくてなんだかよくわからないでしょ。
ハキダメギクの花です。
↓ヘクソカズラの記事で引用した本からまたいんようします。
「ヘンな名前の植物」ヘクソカズラは本当にくさいのか 藤井義晴 著、化学同人、2019年4月30日 第1刷発行
ハキダメギク(掃溜菊)
p.30
ハキダメギクは明治以降に日本に持ち込まれた外来植物で、牧野富太郎が東京・世田谷区経堂の掃き溜め(ハキダメ=ゴミ捨て場)でこの花を見つけたのでハキダメギクと命名されたというエピソードは有名です。いろいろな本に書いてあり、ひどい名前の代表とされています。
ところが、この植物の原産地とされるブラジルのサンパウロ総合大学から東京農工大学にきていた女子留学生が、府中の大学農場でこの花を見つけ、ブラジルでは「金のボタン」という良い名前で呼ばれると教えてくれました。
・・・
p.31
牧野さんがハキダメギクと命名したと思われている植物は、じつはいまコゴメギクと呼ばれている植物であり、現在ハキダメギクと呼ばれている植物ではなかったようです。
・・・
p.32
牧野さんは現在のハキダメギクを見ていなかった可能性があります。
(後略)
↓wikiでもこんな記述。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%82%AD%E3%83%80%E3%83%A1%E3%82%AE%E3%82%AF
昔は家の近くに、ゴミを掃き捨てる「掃きだめ」というところがあった(今でいう「共同ゴミ集め場所」)。最初に掃溜めで見つけられたからという。家の周りなど色々な所に生えるが、命名者の牧野富太郎が見つけた場所がこの花には不運だった。
通説をそのまま信じてはいけない、という例ですね。
牧野さんがあまりに有名なので、つい信じちゃいますよね。
「牧野さんは多くの植物を命名しましたが、その多くは現在、学名ではなく異名(シノニム)になっている」と上記で引用した書籍には記されていました。「牧野さんの植物図鑑を使っている方は注意が必要です」ということです。
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