ハロ アーク
2021.11.18
夕方の気象情報から。
18日の朝9時頃、神奈川県藤沢市で撮影された画像です。
幻日というのは太陽の両側に現れる強い光で、そこに太陽があるわけではないのに輝く「幻の太陽」ですね。
ハロというのは halo で、日暈(ひがさ、にちうん)といいます。太陽の周りの輪ですね。
キリスト教の美術でも日本の仏教美術でも、人物の後ろに「輪」を描くでしょ、あれです。
後光がさすとか、光背とかいうのもありますね、あれです。天使の輪もハロといいます。
偉人、聖人の後ろにも輪を描きますね。
「かさ」なんですが「傘」とか「笠」じゃないわけで「暈」なんですね。
ハロの上の方に、更に色の順のひっくり返った虹が見えます。
環天頂アークです。
↓私の過去記事。参考にどうぞ。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/post_2e1b.html
2008年1月22日 (火) 環天頂アークを見ました
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/post_2ce5.html
2008年1月22日 (火) 環天頂アーク:資料編
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2016/08/post-787b.html
2016年8月23日 (火) 内暈(だと思います)
げんじつ【幻日】
太陽の両側にあらわれる光輝の強い点。空中の氷晶による光の屈折でおこる暈(かさ)の一種。白色または薄い色彩を帯びる。 → →幻月
広辞苑第六版より引用かさ【暈】
〔天〕(halo)太陽または月の周囲に見える光の輪。光が、微細な氷の結晶から成る雲で反射・屈折を受ける結果生じる。広義には光冠をも含む。うん(暈)。光環。ハロー。「月に―がかかる」
広辞苑第六版より引用
★さてさて別件なんですが、私にとっては悩みの種、頭が痛い。
朝日歌壇・俳壇の面のエッセイ
(うたをよむ)憑依する名句 坊城俊樹(2021年11月14日)
このコラムの一部を引用します。
・・・
《鵙(もず)の野に鐵塔(てっとう)エレキ通はする》電気ギターを「エレキギター」とは言うが、鉄塔がエレキを通わしたという斬新さ。ましてやそれが鵙の原始的な野を貫くという。
・・・
いいじゃんか、電気でもエレキでも電流でも電子は走るでも、いいでしょが。妙なこだわりを持つ人だなぁ。
・・・
野見山朱鳥(あすか)の句はこうだ。《幻日を見し夜の銀河島に濃し》
朱鳥はもっとも観念的。妖しい美しさは俳句というより叙情の短詩型。幻日とは太陽の暈(めまい)。写実的で科学的だが彼が詠ずるとゴッホの絵。
・・・
おやおや。というか。おいおい。
「幻日が太陽の暈(めまい)」だと~?!
科学の言葉はある対象を表現したものです。その対象を知らずに名前にとらわれてしまった。
実体と名前の関係を忘れてはいけません。実体を知らないのに、名前だけで思考を進めてはいけないのです。
例として。立春なのにまだ寒い、なんて言わないでくださいね。
冬至の頃が北半球でのエネルギー流入量が最小になる。で、冷め始めるわけです。冷めきるのは立春の頃。一年で一番寒いのが立春の頃なのです。また一年で一番暑いのは立秋の頃です。
そういう事実や実体を知らずに、名前だけで物事を考えてはいけません。
め‐まい【目眩・眩暈】‥マヒ
目がまわること。目がくらむこと。げんうん。謡曲、卒都婆小町「あら苦し―や、胸苦しやと」。「―がする」
広辞苑第六版より引用
「めまい」という言葉に「暈」が入っていますね。
暈
〔日(曰)部9画/13画/5884・5A74〕
〔音〕ウン
〔訓〕かさ・ぼかす
①日・月・灯火の周囲にうすく現れる光の輪。かさ。「月暈・日暈」
②ぼかし。日・月のかさのように、周辺に向かってしだいに色をぼかす。「暈繝うんげん」
③目がまわる。めまい。「眩暈げんうん」
広辞苑第六版より引用
「暈」という字の意味に「めまい」があることは確かです。
だからといって、日暈が太陽のめまいだなんて。
いくらなんでもひどすぎる。
その名前を与えられたその対象を知りましょうよ。そのうえで評論を書かなくっちゃ、恥ずかしいでしょ。
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