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2021年11月22日 (月)

3.3G

★ちょっと前の事故の話なのです。「ド・ドドンパ」というやつ。
で、その時、それをブログの記事にしようとは思ったのですが、書きたいことの全体像が自分でも見えにくくってね。
↓事故はこれ。
テレ朝:爆発的加速「ド・ドドンパ」4件重傷で立ち入り調査[2021/08/21 18:37]

 山梨県にある遊園地「富士急ハイランド」の人気アトラクション「ド・ドドンパ」で4件の重傷事故が起きていたことを受け、山梨県は21日に立ち入り調査に入りました。
 ・・・
 絶叫アトラクションで人気の富士急ハイランド。21日は休日とあって多くの客でにぎわっていました。
 ・・・
 山梨県は毎年「負傷者が出た場合は報告するよう」求めていましたが、富士急ハイランドは17日まで事故を報告していませんでした。
 ・・・
4件の事故が起きたのは去年12月から今年8月にかけて。利用客の男女4人が首などを骨折し、50代後半の女性は全治3カ月の大けがをしています。けがをした4人の体格や座席はバラバラで共通点はなく、現在、けがとアトラクションの因果関係は分かっていません。
 ・・・
 爆発的な加速力で人気のド・ドドンパは2017年7月に開業。これまでの「ドドンパ」をリニューアルしました。ドドンパはスタート直後、1.8秒で時速172キロに到達していましたがド・ドドンパは、わずか1.56秒で時速180キロに到達。この加速力は「世界一」だといいます。
・・・

↓その時こんな計算もしていました

172/3.6 = 47.7[m/s]
47.7/1.8 = 26.5[m/s^2] = 2.7G

180/3.6 = 50.0[m/s]
50.0/1.56=32.1[m/s^2] = 3.3G

時速の値を3.6で割ると秒速の値になります。停止状態 = 0 [m/s] から v [m/s] まで、t [s]で加速すれば、その間の加速度は、 v/t [m/s^2] になりますね。
で、重力加速度9.8m/s = 1G とした値も載せました。
しかしなぁ、1.56秒の「平均加速度」ですからね、瞬間的には4Gくらい行ってるんじゃないのか。そう想像します。これはきついですよ。

3.3Gですよ。この1秒チョイの間、体重が3.3倍にもなるのです。
体重50kgの人が165kgになった感じがする。
瞬間的にこんな力を食らったらたまりませんね。
自動車で追突したりされたりしたら、もっと大きなGがかかるとは思います。
ロケット発射時やジェット戦闘機の急旋回でも、もっと大きなGがかかるとは思います。
しかしね、日常の生活では出会わないGですから、よほどちゃんと身構えていないと事故になるのは当たり前。

★11月になってこんな報道がありました。

「絶叫コースター」でポニーテール禁止も 富士急ハイランドが対策(2021年11月5日)
 遊園地の富士急ハイランド(山梨県富士吉田市)は宙返りコースター「ド・ドドンパ」の利用客に首や胸の骨が折れる負傷が相次いだことを受け、ほかの大型コースター4機種の安全対策を強化したと発表した。宙返りや急降下を繰り返す「絶叫コースター」では、後頭部をヘッドレストに付けて首を守るため、髪をポニーテールに結ぶことを禁止した機種もあるという。
 ・・・
 「最大落下角度121度の最恐コースター」と宣伝している「高飛車」では、頭をヘッドレストに押しつけることを徹底して呼びかける。ポニーテールなど髪を後ろで結ぶ髪形だと押しつけられない場合があり、ほどくよう求める。また、耳にピアスを付けているとハーネスが当たって出血するおそれがあり、外すよう依頼する。
 ・・・手荷物は落とす危険があるため事前に預けてもらうが、携帯電話などを持ち込む人もいることから、金属探知機によるチェックも導入したという。
 ・・・

ポニーテールで後頭部に髪の毛のお団子ができると、加速時に首がひねられる可能性があるのですね。
ピアスも当然危険。携帯電話が突然3倍もの重さになったらたまんない。
日常では経験しないことですから、安全対策はいくらしつこくやったっていいんです。

昔聞いた話で。初期の人間衛星打ち上げの頃、宇宙服の中の衣服に皺がよっていると、打ち上げの加速時に、強烈な痛みを感じるのだと聞きました。現在は加速の仕方も初期の時代よりコントロールされていると思いますが。
ま、なんにせよ、チトやりすぎだと思うのは爺さんのお節介かな。気をつけてくださいね。

★オマケ
上の話は「加速」でした。同じ大さの「減速」だとどうなるでしょう。物理的には負の加速度ですが。
「1.56sで180km/hに加速」を「180km/hで走っていた自動車or新幹線が1.26sで停止する」ということになります。
「ありえない!」よな。衝突ではないけれどとんでもない事態でしょ。そんなブレーキ、ないでしょ。
シートベルトがなければ前へ投げ出されるだろうし、シートベルトしてても食いこんできて痛い、鎖骨骨折というようなことになりゃしないか?
車の場合だと当然スリップして、スピンして、どこかに衝突ですよね。

というわけで「±3.3G」というのは恐ろしい話なのです。

★追記:先週の土曜日の記事なのですが

充電1回1000キロ走行、EVも 広州モーターショー開幕(朝日い新聞デジタル 2021年11月20日 5時00分)
「1千キロメートルを走り、2秒台で時速100キロに到達する」

とのこと。
100km/h = 27.8m/s
(27.8-0)/2 = 13.9 m/s^2 = 1.4G

加速力のすごさを誇っているのだと思いますが、2秒で時速100kmになる加速度は1.4Gくらいです。
自動車の加速はこんなものでしょう。

改めて。
「3.3G」は恐ろしい。

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