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2021年8月10日 (火)

宇宙=無重力 ?

朝日新聞デジタルから↓

旅客乗せ宇宙へ、ベゾス氏成功(2021年7月21日)

 米アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏が立ち上げた宇宙企業「ブルーオリジン」が20日、米テキサス州から、4人が乗った宇宙船を自社のロケットで打ち上げ、顧客を乗せた世界初の宇宙旅行に成功した。
 (中略)
 4人が乗る宇宙船は日本時間20日午後10時すぎ、新型ロケットで打ち上げられた。放物線を描きながら地上100キロを超えて宇宙空間に到達。船内は無重力になった。打ち上げから約10分後、パラシュートを開いて砂漠地帯に軟着陸した。

ま、これはこれで結構な話ですし、1960年代に女性飛行士候補だったウォリー・ファンクさん(82)が最年長宇宙飛行士になったというのは嬉しい話ではあります。ベゾス氏がファンクさんを招待したのではなかったかな。

★気になることがあるのです。
「放物線を描きながら地上100キロを超えて宇宙空間に到達。船内は無重力になった。」
1:地上100キロを超えて宇宙空間に到達
2:船内は無重力になった。

★先ずは1について。「宇宙空間」って?
私たちは地球人ですけど、地球は宇宙にあるのですからして、私たちだって宇宙空間にいますけどね。

↓Jaxa
https://fanfun.jaxa.jp/faq/detail/103.html

 国際航空連盟(Federation Aeronautique Internationale: FAI)という組織が、高度100kmから上を宇宙と定義しています。なお、米国空軍は80kmから上を宇宙と定義しています。
詳細は7 SEPTEMBER 1956: THE FIRST HUMAN FLIES ABOVE 100.000 FEET(英文)をご覧下さい。
では大気圏とはどこまでを言うのでしょうか。
 大気圏は対流圏、成層圏、中間圏、熱圏、外気圏に分けられ、外気圏は高度500kmを超えます。
つまり学術的には、スペースシャトルやISSが飛行している高度400kmあたりはまだ大気圏内ということになります。
 NASAではスペースシャトルが地球帰還時に高度を下げてきて高度120kmに達すると大気圏再突入(Entry Interface: EI)と呼んでいます。これは、大気による機体の加熱が始まるあたりです。
 このように、地表から宇宙空間まで無段階につながっているのですから、
どこからが宇宙という境は実はありません。
 そこで一般的には大気がほとんど無くなる100kmから先を宇宙としています。

どこからが宇宙空間か、というのは人為的な定義にすぎません。
宇宙だ宇宙だと騒ぎ過ぎない方がいいな。100kmを超える高度に達して安全に帰還できる技術力を開発した、というのが冷静な表現じゃないかな。

ところで、地球の半径は約6400kmです。
6400:100 = 64:1 = 6.4:0.1
半径6.4cmの円を描き、その円周から1mmをこえると定義上の「宇宙空間」になるわけですが。
直径12.4cmの円の外側1mmって、「しょぼい」と思いません?
ほとんど地球上ですよね。

↓「MOMO3号機が高度100kmを超えて「宇宙空間」に達した」というのを受けて書いた記事です。
ここに書いたことで、ほぼ尽くされていますので、これ以上書きません。是非お読みください。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2019/08/post-50fffc.html
2019年8月 6日 (火) 宇宙って?:3(1億分の1の話)

http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2019/05/post-cceca2.html
2019年5月23日 (木) 宇宙って?:2

http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2019/05/post-ce7c18.html
2019年5月22日 (水) 宇宙って?:1

★2の無重力の話は次の記事で。

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