土石流に関して
7月3日に土石流のニュースが報じられました。まだ全容は明らかではありませんので、この出来事そのものについて何かを書ける状況ではありません。
ただ、今回の土石流のニュースを見ていたら、土石流の速さとして「時速20~40km」という値が聞かれました。
↓国土交通省のHPです。
https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/sabo/dosekiryuu_taisaku.html
土石流とその対策
土石流とは
山腹、川底の石や土砂が長雨や集中豪雨などによって一気に下流へと押し流されるものをいいます。 その流れの速さは規模によって異なりますが、時速20~40kmという速度で一瞬のうちに人家や畑などを壊滅させてしまいます。
「時速20~40km」というと、自動車を運転する感覚だと、比較的ゆったりとかトロトロとかいう感じになるかもしれません。
教育機関の近くで「ゾーン30」に指定されている道路をちゃんと時速30kmで走っていると、後続の車が苛立っているような感じを受けることはしばしばあります。それが怖いのです。
逃げるのは自動車ではなく人間、走って逃げるしかない。
人間の走る速さってどのくらいでしょう?
100mを10秒で走ると、100[m]/10[s] = 10[m/s] → 36[km/h]
なのです。
42.195kmを2時間で走ったら
42.195[km]/2[h] ≒ 21[km/h]
です。
災害時に、グラウンドでもない場所を走って、逃げきれるでしょうか。
自動車感覚で捉えずに、人間の走力で捉えてください。決して「時速20~40km」を侮らないでください。
そして身の安全を図って下さいますよう。
走ることなどできず、とぼとぼ歩く能力しかない「案山子め」からのお願いです。
{ちなみに、50km競歩の記録は約3.5時間ですので、約14[km/h]になります。}
↓秒速と時速の換算については過去記事があります。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2017/05/post-a2ec.html
2017年5月31日 (水) 秒速100m
★秒速と時速を換算してみましょう。
a [m/s] = a[m]/1[s]
1時間は3600sですので、分母分子を3600倍します。
3600*a[m] / 3600[s] = (3600*a[m]) / 1[h]
分子がmなので、1000で割ってkmにします。
3.6*a[km] / 1[h] = 3.6a[km/h]
ハイ。秒速の値を3.6倍すると時速の値になります。
逆に時速の値を3.6で割ると秒速の値になります。
参考にしてください。
またまた、ちなみに風速を時速にしたらどうなるか、書いておきます。
秒速[m/s] → 時速[km/h]
10 36
20 72
30 108
40 144
50 180
60 216
台風では、風速50[m/s]ということがありますからね。時速180kmの風なのだ、と理解してください。
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