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2021年5月 7日 (金)

「におい」の話:4

もう、あんまり書きません。引用だけ。

↓朝日新聞の連載から
(リレーおぴにおん)日本のにおい:6 「猫のおしっこ」ピンとくるには(朝日新聞デジタル 2021年2月4日)

 猫のおしっこ(pipi de chat)。ワインの香りにそんな表現があります。乾燥しかけた青草にちょっと焦げっぽさを合わせたような少しくせのある香りで、ソービニヨン・ブランというブドウの白ワインに感じます。
 ワインの香りには、私たちにはなじみの薄い表現が数多くあります。なめし革、干し草、ぬれた犬の毛……。ワインの本場フランスで学んだソムリエが日本に持ち込みました。ワインは文化に根ざしているので、あちらでは通用する表現が、私たちにはぴんとこないということも起こります。
 ソムリエは、お客様においしく飲んでもらうのが仕事です。「猫のおしっこのような香りが印象的です」と言われて、そのワインを飲みたいと思う人は少ないでしょう。なので「かんきつ類の皮とハーブを合わせたような爽快さに、カラメルっぽい芳しさが加わった香り」のように表現します。
 こうした言い換えをするのは、香りが比喩でしか説明できないからです。ワインに「レモンのような香り」を感じても、レモンの成分が由来なのではありません。あくまで「レモンを思わせる香り」。想像力が問われます。
 (後略)

それにしてもなぁ。すごい比喩ですよね「猫のおしっこ」とは。

★話の向きを変えまして。

大分昔になりますが、新聞だか雑誌だかなんだかで「日本のにおい」を表現していましたっけ。
長く欧米にいて、飛行機で帰国して、外へ出た途端に感じる匂い感覚。

湿っぽくて「発酵食品」のような空気を感じる

といっていたように思います。
味噌・醤油・納豆・・・
湿度の高い空気、発酵の匂い。そんな感覚を受けた、という話だったと思います。
そういわれればそうかもね。
発酵食品は他にもいくらでもありますね。
しかしまあ、腐敗と発酵は、同じ出来事ですが、人間に役立つものだけ発酵と呼ぶ。
身勝手ではありますけど、最初に食べた人はえらいよなぁ。どうして「くさい」ものを食べてみようと思ったものか、と感心します。

有名なのはスウェーデンの「シュールストレミング」とか。
伊豆諸島の「くさや」もすごいですよね。
大島で生徒会合宿をやったときに、教員仲間でくさやを買って来て焼いて食べていたら生徒が飛び込んできて大騒ぎをしていましたっけね。なんだ!このくさいものは!!
匂いに慣れてしまえば、旨味のあるおいしい干物なんだけどな。
現在、東京でこれを焼いたらやはり騒ぎになりそうですね。「異臭騒ぎ」
「馴鮨(なれずし)」も独特のにおい。
秋田の鰰(はたはた)鮨とか近江の鮒鮨とか。有名ですよね。

↓キビヤックってご存知ですか?
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%93%E3%83%A4%E3%83%83%E3%82%AF

↓日本発酵文化協会というのがあるんですね。
https://hakkou.or.jp/about/farmentation/

↓マルコメのHPです。
https://www.marukome.co.jp/marukome_omiso/hakkoubishoku/20181025/10134/

「発酵と腐敗の違いとは、人間が人間の視点で決めたこと。どちらも微生物の力によって物質が変化することをいうのですが、それが人間にとって有益なものであれば発酵、有害なものであれば腐敗ということになります。とはいえ、この2つは文化的な観点から見ると曖昧になってきます。

例えば、日本人にとってはなじみ深い納豆やくさやといった発酵食品も、海外の方から見たら腐った物だと思われがちですし、逆に日本人から見たら、『世界一くさい食べ物』といわれているスウェーデンのシュールストレミング(塩漬けにしたニシンの缶詰)は腐っているとしか思えなかったりしますよね。体にとっていいのか悪いのかという以前に、食べられないという人も多いと思います(笑)。そういう意味では、文化の違いで相容れない部分もあり、絶対的な線引きが難しいところ。微生物にとってみれば、ただそこで生きて活動しているだけなんですけどね(笑)」

↓ヤクルト中央研究所
https://institute.yakult.co.jp/dictionary/word_5.php
腸内フローラ

 ヒトの腸管内では多種・多様な細菌が絶えず増殖を続けています。これらは腸内細菌と呼ばれ、個々の菌が集まって複雑な微生物生態系を構築しています。この微生物群集を「腸内フローラ」または「腸内細菌叢」と呼んでいます。フローラ(Flora)は分類学の用語で植物群集を指しますが、かつては細菌が植物の中に分類されていたためです。また、ギリシア神話の花の女神をも意味しています。腸内細菌の数はおよそ100兆個、その種類は一人あたり数百種にのぼり、その構成は食習慣や年齢などによって一人ひとり異なっています。

最近、「におい」が非常に嫌われる。また、除菌・殺菌とうるさい。
神経質すぎませんか?
生きていれば匂うんです。体は微生物の生態系なんです。
匂いもなく、微生物もないなんて、マネキン人形でしょ。

 

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