ミツバチかと思ったけれど・・・ニッポンヒゲナガハナバチのようです
2021.4.9
レンゲソウの花に突っ込むミツバチ
(と思っていました。後で書きますので、当面ミツバチと書いておきます)。
脚が花粉だらけなのはいいとして、胸部背面を見てください。
上の2枚とも、何か「塊」がついてますよね。
ナンダ?花粉の粉ではなくて、オシベの葯そのものが付着したのか?
わからないままにしておきました。
4.12
妻もレンゲソウでこんな写真を撮ってきました。
やはり背中に何か背負っていますね。
「ミツバチ 背中に花粉」で検索したら。
ラン科の花に潜り込んだのではないか、という記述がありました。
そうか!シランだ!!
4.28
これはスイカズラの花に来たハチ。やはり背中に花粉塊を背負っているようです。
ここへ来る前にやはりシランに潜り込んだのでしょうね。
そうだよ、シランの花に潜り込むと、背中に花粉塊をスタンプされちゃうんだったよな。と思い出して自分のブログを検索したら
↓去年の記事です。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2020/06/post-42586b.html
2020年6月 4日 (木) シラン
「唇弁の上を昆虫が花の奥へ進むと、上から昆虫の背中に花粉がスタンプされます。」
この記事中の写真を再掲します。
2020.4.26
唇弁の上に「蕊柱」というのが写っています。昆虫が潜り込むと昆虫の背中に花粉塊をスタンプするんですね。
↓上の私の記事中でリンクしているHPに再リンクします。是非お読みください。写真もすごい。
https://staff.fukuoka-edu.ac.jp/fukuhara/keitai/shiran.html
シラン(ラン科)
・・・
唇弁の真上には、雄しべと雌しべが合わさって1本の柱のようになった蕊柱―ずいちゅう―[column; gynostemium](C)がある。訪花昆虫は、唇弁と蕊柱でできたトンネルの中に潜り込む。
・・・
訪花昆虫は、唇弁(L)を足場にして蕊柱(C)の下の空間を花の奥に向かって進む。ゆるやかに曲がった蕊柱の先端(★)に、昆虫の背中がこすりつく。
・・・
蕊柱の先端を下から見たところ。先端から葯隔(CN)・葯(A)・柱頭(S)の順に並んでいる。葯隔と葯は、軽くつつくだけで上に反り返って、葯の中の花粉のかたまり(花粉塊[pollinia])が、ぽろりと出てくる(右)。訪花昆虫が花から出ようと後退する(写真では、下から上へと動く)とき、同じことが起こり、花粉塊が虫の背中に粘り着く。
・・・
シランが咲くころには、花粉塊が背面に付着したハナバチがひんぱんに見られる
・・・
ここに掲載されているハチの写真が私が見たのとそっくりです。
で、ファイル名をみたら
https://staff.fukuoka-edu.ac.jp/fukuhara/keitai/pict/shiran_kafunkai_nipponhigenagahanabachi_osu1.jpg
「シラン_花粉塊_ニッポンヒゲナガハナバチ_オス」となっていますね。
あらぁ、そうなんだ、と進みます。
↓昆虫エクスプローラ
https://www.insects.jp/kon-hatinihonhigenaga.htm
ニッポンヒゲナガハナバチ
ハチ目 細腰亜目 ミツバチ科
「体は黒色だが、淡褐色~黄褐色の毛がたくさん生えている。春にのみ現れ、林縁に咲く花をよく訪れる。」
オスの触角が長いのだそうです。
↓虫ナビ
https://mushinavi.com/navi-insect/data-hati_higenagahana_nippon.htm
ニッポンヒゲナガハナバチ
幼虫は親から与えられた花粉だんごを食べる。
解説:触角が非常に長いハナバチ。♀では触角は長くならない。
↓平群庵昆虫写真館。写真がすごいんです。
http://www.hegurinosato.sakura.ne.jp/2bangura/vi_hachi/nihonhigenagahanabachi.htm
ニッポンヒゲナガハナバチ
↓このページの始まりはシランからでして
http://www.juno.dti.ne.jp/~skknari/kahun-kai.htm
ラン科の花 花粉塊
分かりやすい写真です。
「シランの花にもぐりこむハナバチ」
「花から出るときに背中に花粉塊をつけたハナバチ」
というのが、まさしく私が見たのと同じ姿です。
さて、いろいろと見て回った結果、今回私共が見たハチは
ニッポンヒゲナガハナバチのメス
と考えます。
ミツバチの花粉団子は時々見るし、あれを見るとなんだか幸せな気分になると書いたこともありますが・・・。
背中に花粉塊を背負ったハチを意識したのは今回が初めてかな。意識することなく見逃していたという可能性はありますけどね。
ラン科の花が昆虫に花粉を擦りつける、という知識はありましたが、実際に知識が統合されるというのは、快感ですね。
バラバラだったものが私の中で統一される。こんな喜びはありません。
学ぶというのはこの悦びを愉しむということにほかなりませんね。
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