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2021年5月 6日 (木)

「におい」の話:3

↓朝日新聞の連載から
(リレーおぴにおん)日本のにおい:13 小さな幸せ呼ぶ香り(朝日新聞デジタル 2021年3月26日)
資生堂の女性研究員の方へのインタビューから。

 資生堂は「日本人による最初の本格的な香水」といわれる「花椿(はなつばき)」を1917(大正6)年に生み出しました。文化人でもあった初代社長の福原信三が視覚には絵画、聴覚に音楽などがあるのだから、嗅覚(きゅうかく)にも芸術が必要と考え、日本人に合った香りづくりを始めました。会社のシンボルマークでもあるツバキ、続いて梅、藤と日本を代表する花々をあしらった香水を総合芸術品として世に送り出しました。

 私は2005年に入社後、化粧品素材などの研究開発を担当しました。香りを本格的に研究したい、と思ったのは育児休業中です。赤ちゃんのにおいが「食べちゃいたい」と思うくらい、すごくよかった。やみつきになるような香りが出ているのかな、と研究者としての関心が高まりました。復職後の17年から香りの研究を始め、今はアロマコロジーを生かした商品開発を手掛けています。

「『食べちゃいたい』と思うくらい」だったそうです。わかるなぁ。

http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2021/04/post-ac4d1e.html
↑これは前の「『におい』の話:2」ですが

 ところで、赤ちゃんの吐く息には、独特の乳臭さがあります。大人がそんな匂いを漂わせたら、総スカンですが、赤ちゃんは別。甘酸っぱい、発酵したような、乳臭さがかわいさを引き立てます。実はこの匂い、イソ吉草酸の匂いが入っているのです。そこで、欧米ではカスミソウを、「Baby’s breath」と呼ぶことがあるようです。粋なネーミングですね。

英辞郎では

annual baby's breath
《植物》カスミソウ◆【学名】Gypsophila elegans

さて、まあ以下に、いろいろ検索した結果を並べますので。どうぞ。

https://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/2016/20160603-1.html
東京大学大学院農学生命科学研究科 研究成果 2016/06/03

「未就学児の父母に聞く 子の匂いに関する調査」
9割以上のお母さんが「赤ちゃんの頭の匂いは愛おしい」。子の匂いは衛生ケアにもつながる。

発表概要
 乳幼児は、乳幼児期特有の容貌、笑顔、泣き声など、親の養育行動(注1)を引き出す特性を備えていると考えられています。このような乳幼児の特性は、今までにヒトでは視聴覚を介するものが多く研究されてきました。一方、乳幼児の体から発せられる匂いが、日々の養育に寄与しているのかどうかは、これまで殆ど調べられていませんでした。
 東京大学大学院農学生命科学研究科の岡本雅子特任准教授と東原和成教授らの研究グループは、未就学児の父母を対象としたインターネット質問紙調査(注2)を行い、父母が我が子の匂いに気付いたり嗅いだりすることがあるか調べました。その結果、未就学児の父母、とりわけ0歳児のお母さんは、日常の育児で子供の匂いに気付き、自発的に嗅いでいることが分かりました。0歳児のお母さんが最もよく嗅ぐ体の部位は、赤ちゃんのお尻と頭で、お尻はオムツ交換など衛生ケアのために、頭はよい匂いがする、愛おしいなどの愛着(注3)に関わる理由で嗅いでいました。この他、赤ちゃんの額、口、首、手の匂いに対しても、愛おしいという気持ちを抱いたり、清潔か確認したりする際に嗅いでいました。
 本研究の結果から、未就学児の父母、ことに0歳児のお母さんが、日常の子育てにおいて、子の匂いを活用していることが分かりました。従来重点的に研究されてきた視聴覚の物理的なシグナルに加え、赤ちゃんが発する嗅覚の化学的なシグナルも、親の養育行動を促す大切な役割を担っている可能性があります。

発表内容
 乳幼児期特有の容貌や、笑顔、泣き声など乳幼児のしぐさは、大人から養育行動や、乳幼児を愛おしむ気持ちを引き出すと考えられています。このような乳幼児の特性は、ヒトでは視聴覚を介するものが多く研究されてきました。一方、マウスやヤギなどヒト以外の哺乳類では、仔の匂いも、親の養育行動につながることが知られています。しかしヒトの乳幼児の体から発せられる匂いが、日々の育児に影響を与えているのかどうかは、これまで殆ど調べられていませんでした。ヒトにおいても子の匂いが親の養育行動に影響を与えているのかどうか、また影響を与えている場合には、子のどの体の部位の匂いがどのような影響を与えているかを調べることにより、匂い成分の特定および、匂いを介した育児の支援につながる可能性があります。そこで本研究では、日常の育児において、父母が子の匂いをどのように感じているのかインターネット質問紙調査を行いました。

(後略)

↓こういう記事も発見しました。

東京新聞
生まれたての赤ちゃん 癒しのにおい 浜松医大など成分特定 香水など開発期待
2019年9月18日 11時44分

 浜松医科大の針山孝彦特任教授や金山尚裕病院長らの研究チームが、生まれたばかりの赤ちゃんの頭のにおいを化学的に分析し、三十七種類の成分を特定して再現することに成功した。このにおいが人に対して好ましい心理的効果があることも分かり、将来的に虐待防止策の一助となることや、ストレス軽減につながる商品開発が期待される。

◆十~二十代の男女60人全員が「いいにおい」
 研究チームによると、赤ちゃんのにおい成分を分析し、効果を実証した研究は世界初。
 研究は、浜医大で生まれた新生児五人(男三人、女二人)を対象に実施した。においを吸着しやすい素材で作った直径五ミリの粒をガーゼに包み、二十分ほど頭に当てて皮膚から出るにおい成分を採取。アルデヒドや炭化水素などの成分を特定した。
 これらの成分を人工的に調合して、生後間もない赤ちゃんの平均的なにおいを再現した。十~二十代の男女約六十人にかいでもらって評価を聞いたところ、全員が好意的に感じた。

◆においは「守って」シグナル?
 針山特任教授は「生まれたばかりの赤ちゃんはにおいによって、『自身を守ってほしい』というシグナルを保護者に出している可能性がある」と話した。今後、においの心理的効用を詳しく調べるため、両親がわが子のにおいを識別できるかなども研究する。

 再現したにおいにはリラックス効果もあるとみられ、日常のストレス軽減や、他人とのコミュニケーション醸成に役立つ香水などの実用化も見込めるという。研究成果は英オンライン科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載された。
(9月17日夕刊社会面に掲載)

赤ちゃんの匂いも親の養育行動を惹き出す強力なキーになっているのだと思います。人間の嗅覚はイヌやネコに比べると鈍感かもしれないのですが、人間だって哺乳類の動物ですもの。基本は同じなんですよ。

「哺乳類の赤ちゃん におい」こんなキーワードで検索かけて見てください。いろんな話が出てきますから。

私たちは哺乳類の動物です。

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