4月22日の天気について
4月22日の最小湿度が10%だった、と聞きまして、珍しく気象庁のHPで湿度の変化を調べてみました。
上:気圧 中:気温 下:相対湿度
★まずは、下段の相対湿度のグラフを見てください。
22日の18時のあたりで、突然10%台から70%近くまで、ほぼ垂直に立ち上がっています。これはすごい。こういうこともあるんだなぁ。
何が起こったか。ですが、こんな短時間で地表付近の乾燥した空気が湿った空気に入れ替わってしまうというのはちょっと考えにくい。気温変化のせいではないか。
★中段の気温のグラフを見てください。18時のあたりで、20℃台から10℃台へ急激に下がっています。
これだ!
普通に気象情報で使っている「湿度」は「相対湿度」です。
空気が水蒸気を含むには限界量があります。これを飽和水蒸気量といいまして、温度によって変化します。
温度が高いほど飽和水蒸気量は多くなります。
相対湿度=((その時、実際に含まれている水蒸気量)/(その時の気温での飽和水蒸気量))×100
実際に含まれている水蒸気量が変わらなくても、気温が変わると相対湿度は変化します。分母が変わりますのでね。
気温が下がると、飽和水蒸気量が下がりますので、分母が小さくなって相対湿度が上がります。
↓分かりやすいかも。
https://www.heat-tech.biz/products-nh/nh-gj/science-of-the-drying/basic-knowledge-of-the-drying/property-of-the-humid-air/10957.html
このサイトのグラフにリンクします↓
https://www.heat-tech.biz/wp-content/uploads/2014/04/2-3j.png
地表付近に生活している私たちにとって、周囲の空気がそうそういっぺんに入れ替わるわけはない。
気温は変化しますけど。
そうすると、気温が上がれば湿度は下がり、気温が下がれば湿度が上がる、という関係をよく見かけることになります。
安定した天気の時、朝は気温が低くて湿度が高く、昼間は気温が上がって湿度が下がる、ということがよくあるのです。
中段の気温グラフと下段の湿度グラフは見事にそのことを示していますね。
さて、中段の気温のグラフは18時頃急激に下降している。それに伴って同じ時間帯に湿度が急激に上昇した。
何で気温が下がったのかな?
★上段のグラフを見てください。
18時頃から気圧がぐんぐん高くなっています。おそらく高気圧が覆ってきたのでしょう。その高気圧は北からの冷たい空気を持ち込んだのではないかな。で、気温が下がり、湿度が上昇した。
こういう関係だろうということがグラフから読み取れます。
22日18時の天気図です。
高気圧がゆっくり南下していますね。これが基本的な原因なのではないでしょうか。
この高気圧が上空に寒冷な空気を持ち込み、それに伴って地表付近の気温も下がった。そして湿度が上がった。と。
私は専門家ではないので、この推論が全面的に正しいかどうかはわかりません。でも大筋では正しいだろうと考えています。
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