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2021年4月 1日 (木)

ツタ

0315_14tuta1 2021.3.15
秋に真っ赤な小さな葉が目立つ程度で、特にきちんと見たことがなかったのですが。
ふと、鉄柵にくっついているのをみたら、すごいんだ。
0315_14tuta2
こんなです。粘着盤とでも言いますか。粘りでくっついていると思います。
決して吸盤ではない。
0315_14tuta3
新しい葉も出はじめ。
ちょっと引っ張ってみましたが、そうそう簡単に引きはがせるものではない。強力です。
何かタンパク質の「糊」かなんかでしょうね。

↓検索してみました。
https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=2247
ツタの吸盤

・・・
この円盤を、例えば建物の外壁等に吸着させて茎を固定しています。この吸着の力は吸引ではなくて、何か粘着性の物質を出して貼付けているようです。
・・・

https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=3163
ツタの吸盤の粘液

・・・
最初の論文(1)はEnglish Ivy (セイヨウキズタ)の吸盤吸着のメカニズムを詳しく調べた研究で、それによると吸盤の形成は4つの段階に分けられるるそうです。ただ単に吸(粘)着物質(glue-like substance) でくっ付くだけではなく、根の複雑な形態的変化(変形)を伴うそうです。二番目の論文は吸着物質の化学的本体を調べたものです。分泌される直径50〜80(nm)のナノ粒子(nanoparticles)を集めて分析しているのですが、それある種の糖タンパク質(Glycoproteins)であると結論しています。この粘着物質の立体的構造等については解析をすすめている様です。

ふと、思い出しました。植物ではなくて、海中の貝なんですが。
ムラサキイガイ(ムール貝ともいいますね)。
岩に強固に強固にくっつきます。しかも水中で。

↓いくつか検索してみました。これはやはり、たんぱく質ですね。
https://www.afpbb.com/articles/-/2929293
ムラサキイガイに学んだ合成接着物質、医療に応用 米研究
2013年2月19日 15:39 発信地:ボストン/米国 [ 北米 米国 ]

https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu1962/33/10/33_10_660/_pdf/-char/ja
ムラサキイガイの接着物質-遺伝子とその発現

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%AC%E3%82%A4%E6%8E%A5%E7%9D%80%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%AF%E8%B3%AA
イガイ接着タンパク質

https://engineer.fabcross.jp/archeive/191114_hokudai.html
海水中で何度も使える強力な接着剤を開発――イガイやフジツボの分泌物を模倣 北海道大

★バイオミメティクスというのかな、接着剤にも応用されるようですね。
ヤモリの脚の研究から接着テープを開発したのも、バイオミメティクスの代表例にあげられますね。

で、戻って、ツタですが。きっと同じようにたんぱく質を利用した接着なのですよ。
生物の能力って、すごいものです。

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