惻隠
朝日新聞の経済蘭コラムで「経済気象台」というのがあります。
社外の筆者が書いているのだそうですが、そのなかに「惻隠」というペンネームで辛口の文章を書く方がいらっしゃいます。
3月3日は「公務員倫理とは何なのか」というタイトルの文章でした。
その内容はさておき。
「惻隠」という言葉、難しいですね。
「忖度」というのは何だか流行ってしまっていますが、「惻隠」をご存じですか?
そんたく【忖度】
(「忖」も「度」も、はかる意)他人の心中をおしはかること。推察。「相手の気持を―する」そくいん【惻隠】
[孟子[公孫丑上]「惻隠の心無きは、人に非ざる也」]いたわしく思うこと。あわれみ。
→ そくいん‐の‐じょう【惻隠の情】そくいんのじょう【惻隠の情】
人をいたわしく思う心。あわれみの気持ち。惻隠の心。「―を起こす」
広辞苑第六版より引用
「惻隠の情」というのは、自分の心の内にしまっておけばいいのでして、外に向けて要請したりするものではない。
政治家がこの言葉を使ったりしたら、それは要警戒ですね。
私の場合、中学か高校の漢文で「惻隠の情」というのを習ったと記憶します。
高校での漢文の先生が清田先生といい、すごい授業でした。
教科書が終わらないということで有名な先生でしたが、君たちには大学の学部の入り口までの力はつけた、とおっしゃっていましたっけね。
50人が入る教室で、机を後ろに全部詰めてしまって、前にできた空間で教科書を台本にした「演劇」を演じさせたりするんですよね。書かれている内容を、体を動かして理解する、というような、すごい授業だったなぁ。ズームインとか映画的なイマジネーションも使ってたっけ。思い出します。
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