はやぶさ2
はやぶさ2のカプセルは6日未明にオーストラリアに着地しましたが、その件はもう大騒ぎで報道されていますから、ここで蒸し返す気はあまりありません。
↓カプセルカプセルと大騒ぎですが、それだけじゃないんです。
https://mainichi.jp/articles/20201206/k00/00m/040/081000c
JAXA、カプセルすべてのパーツ発見 オーストラリア南部の砂漠で
毎日新聞2020年12月6日 14時00分(最終更新 12月6日 15時17分)・・・
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は6日、小惑星リュウグウの試料を持ち帰ったとみられるカプセルのすべてのパーツを発見することに成功したと発表した。同日午前7時半ごろ、オーストラリア南部の砂漠でカプセル本体を回収。その後、付近で大気圏突入の際の高熱から試料を守るヒートシールド(耐熱カバー)も発見した。
・・・
カプセルが秒速12キロという高速で大気圏に入ると、空気が押しつぶされて1万度を超える高温になるが、ヒートシールドの樹脂が溶けることなどによって温度を下げ、カプセル内部を最高で50度程度に抑える仕組みだった。
宇宙から帰ってきたカプセルは高度10キロ程度でパラシュートを開き、その際、ヒートシールドが分離されることになっていた。このため、カプセル本体とは別の場所に落下したヒートシールドを探索していた。ヒートシールドの回収でどの程度の熱に耐えられたかなどが分かるため、今後の天体から試料を持ち帰る探査などに役立つと考えられる。【永山悦子】
毎日新聞の目配りがいい。科学部の記者さんたちの意識が高いというべきかな。
「カプセルの姿勢を安定させるため、3秒に1回転するスピンをかけ、秒速20センチで押し出す。カプセルを分離した反動で機体の速度や姿勢に変化が出るとみられ、それらが確認されれば分離が成功したと判断できる。」
これも毎日新聞の記事でした。ちょっとしたポイントを見逃さずに伝えている。毎日新聞に敬意を表します。
↓JAXAのプレスリリースから
https://www.jaxa.jp/press/2020/12/20201206-1_j.html
小惑星探査機「はやぶさ2」再突入カプセルの回収結果について
2020年(令和2年)12月6日
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、小惑星探査機「はやぶさ2」再突入カプセルについて、カプセル本体、ヒートシールド、パラシュートを2020年12月6日に豪州ウーメラ立入制限区域内にて回収しました。
・・・
「はやぶさ2」再突入カプセル回収に際し、ご協力いただいた日豪両政府、NASA、関係各機関の方々、また、ご声援いただいた皆様に対し、あらためて御礼申し上げます。
ふと思うに。着地点は「聖地」ですよね。
↓朝日新聞から
カプセル回収、準備着々 「はやぶさ2」帰還、現地でも関心
2020年12月5日 16時30分
・・・
一帯は、先住民アボリジナルピープルが2万5千年以上前から暮らし、立ち入りの権利を持っている。先住民のリーダー、グレン・ウィングフィールドさん(48)は「とても意義があり、歓迎する」と語った。
はやぶさ2が持ち込んだものをすべて回収するということは、先住民の方々への礼儀でもあるでしょう。
礼を尽くす、ということは人間の生き方として大切なことだと考えます。
改めてJAXAの方々への尊敬の気持ちを表明します。
↓これも毎日新聞。ちょっとジンとしてしまいます。
https://mainichi.jp/articles/20201206/k00/00m/040/135000c
はやぶさ2が見た地球 JAXAが公開「最後に『行ってきます』と手を振り行った」
毎日新聞2020年12月6日 19時09分(最終更新 12月6日 19時14分)
はやぶさ2の次のミッションは11年後、2031年7月。
その時、私は80代、生きているかどうかもわかりません。
そのミッションには立ち会えないかもしれない。
「行ってらっしゃい」元気でね。
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