十日の菊
現役時代、2学期が始まって1週間ちょい。暑い教室で「知ってっかよ。『十日の菊』って」と、授業に入る前の「枕」。
生徒も教師もふぅふぅですからね。脱線が必要。
で、この言葉の話も、よくやりましたね。
九月九日は「重陽の節句」奇数が重なる日。
一月一日、三月三日、五月五日、七月七日、九月九日。
元旦はさすがに省いて、一月七日とあと3,5,7,9が「五節句」というんですね。
六日の菖蒲、十日の菊(むいかのあやめとおかのきく)
時機におくれて役に立たないことのたとえ。六菖十菊。 →六日の菖蒲 →十日の菊
広辞苑第六版より引用ご‐せっく【五節句・五節供】
毎年5度の節句。正月7日(人日)・3月3日(上巳)・5月5日(端午)・7月7日(七夕)・9月9日(重陽)の総称。ごせちく。ごせつ。
広辞苑第六版より引用
私は実は「六日のしょうぶ」と覚えていました。「あやめ」の方が正統派なのかな。
でも、「しょうぶ」と「あやめ」は違う植物なんですけどね。
「しょうぶ」はサトイモ科、「あやめ」はアヤメ科です。
「しょうぶ湯」のことを「あやめの湯」とも言うらしくって、紛らわしいなぁ。
http://www.rcc.ricoh-japan.co.jp/rcc/breaktime/untiku/100511.html
・ あやめとしょうぶはどちらも漢字で書くと「菖蒲」なんですね。
・ でも漢字は同じでも菖蒲(アヤメ)と菖蒲(ショウブ)は別物。
・ 菖蒲(ショウブ)と菖蒲園などで見る花菖蒲(ハナショウブ)も別物。だからアヤメとショウブとハナショウブは別物。
・ それに「いずれがあやめ、かきつばた」の杜若(カキツバタ)が加わって4つ巴のぐちゃぐちゃ。
https://www.weblio.jp/content/%E5%85%AD%E6%97%A5%E3%81%AE%E8%8F%96%E8%92%B2
六日の菖蒲あやめ
〔菖蒲は五月五日に使うもので、六日では遅いということから〕
時期後れで役に立たないこと。このあと、「十日の菊」と続けても言う。六日のしょうぶ。のちのあやめ。 「今更どのやうにお詫をしたとて、-、十日の菊/当世書生気質 逍遥」
イチゴを買うなら遅めの時刻に行って、その日のうちに売り切らなくっちゃと焦る八百屋さんで値切る。
クリスマスケーキも、売り切らなくっちゃの状態になると、値引きがある。
とか、そんな生活の知恵、聞いたことないですか?
さて、昔、十日の菊の値引きがあったかどうかは知りません。
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