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2020年9月 9日 (水)

雲の「面」

★積雲
0827_9kumonosoko 2020.8.27
テレ朝。積雲という雲ですね。
このタイプの雲は、平らな「底」があります。
湿った空気が上昇していくとき、この「底」の高度より下では水蒸気が気体のままでいられる。この高度を過ぎると水蒸気が気体でいられなくなって凝結して雲をつくる。というわけで、どの雲もほぼ同じ高さのところに「底」ができます。
雲ができ始めると、水蒸気の凝縮で熱が出るので、なおしばらくは上昇を続けますが、普通は膨張による温度低下で周囲の空気の方が温度が高い状態になり、上昇は止まります。
こういう大気の温度分布状態が「安定」といいます。

「安定」というのは、釣り合いの状態が乱れても、行ったり来たり揺らぎながらも釣り合いの状態へ戻ってくる、ということなのです。
「不安定」というのは、ある釣り合いの状態が乱されたときに、元に戻らず行きっぱなしになる、ということなのです。

0831_6skytree 8.31
雲の形ははっきりしませんが、この雲の底はスカイツリー程度の高度。500~600mといったところでしょうか。
低い雨雲というと、雲底はこのくらいになります。東京タワーのてっぺんが雲に隠れたのを見たことがありますから、その時は雲底の高度は300m程度だったわけです。

★積乱雲
さて、上昇気流が圧倒的な水蒸気を含んでいて凝結熱を出し続けるとか、上空に寒気が入っていて、上昇気流の温度が多少下がっても周囲の空気より温度が下がらない、となると、雲が成長しながら上昇が続きます。もう止まらないのか、というとそうではなくて、対流圏と成層圏の境目までいくと、もう上昇できなくなって横に広がります。おおよそ1万mくらいが目安です。
そしてこうなります↓
0831_5kanatokogumo 8.31
金床雲と呼ばれますね。
金属加工の時に使う「金床」に似ているという命名です。
0831_5kanatokogumo2
似てるでしょ。
雲を見ると、上空の大気構造が見える。
私はそこまではいきませんが、知識としては知っている、という程度かな。
気象予報士の方はぜひ「観天望気」を心がけてほしい。森田さんなんかはベテランですから、やはり空を見るといろいろな情報がわかる方です。

↓参考「金床雲」
http://wapichan.sakura.ne.jp/inc.htm
かなとこ雲

ところが、高度10km前後のところには
対流圏界面と呼ばれる部分が存在します。
対流圏界面は、対流圏と成層圏の境界のことで、
目には見えませんが、雲にとっては壁のような存在で、
どんなに発達した積乱雲でも、これを超えることはできません。

そうすると、行き場を失った上昇気流は横へと広がります。
その結果できた雲形がかなとこ雲です。

↓積雲
https://www.rikanenpyo.jp/FAQ/kisyo/faq_kisyo_004.html

積雲は、わた雲と呼ばれ「ポッカリ浮かんだ」「お饅頭みたいな」などと表現されるおなじみの雲です。この雲の特徴は、
1.輪郭がはっきりしている
2.底が水平であるのに対し上部はこぶのようにまたはカリフラワーのように盛り上がっている
3.太陽光が当たっている部分は明るく輝いているが底の部分は暗い・・・
などです。積雲は対流によって生じます。晴れた日に日射によって地面が熱せられ、対流が起こってできる積雲を好天積雲といい、真夏以外では普通あまり発達しません。

★ついでに。
「大気の状態が不安定」という言葉は、気象関係の用語ですから、一般の人になじみがあるわけではない。
「不安定な天気」という表現と混同していると思うんですよ。
気象予報士さんは気象学と一般の人との仲立ちをしているのですから、そこのところを意識してほしいなと思う次第です。
晴れたり降ったりの天気のときは「変わりやすい天気」と表現して、積乱雲が発達しそうなときだけに「不安定」という言葉を使うとかね。
「大気の状態が不安定で、天気が不安定になる」というような使い方はやめてほしいなぁ。

★あまけ
お目にかけたい写真があるのですが、全日本写真連盟の「第37回「日本の自然」写真コンテスト」の最優秀賞作品ですので、当然著作権がある。リンクしますのでまずは是非ご覧ください。
https://www.photo-asahi.com/contest/1/674/result/870/
最優秀賞「朝の草千里」 大野 義人(山口県)

阿蘇の噴煙が立ちのぼっていて、実に印象的。
で、これは「噴火の際の煙」ではないのではないか、と想像するのです。
噴煙はよく「何千メートル」までのぼった、とかいいますよね。そのケースではないでしょう。
よく知りもしない私の推測を書いてはいかんのでしょうが。
水蒸気を多量に含んだ噴煙が立ち上ったのではないか。火山灰もたくさん含んでいる。
噴煙は下の方から白い柱として見えていますが、これは固体の粒である灰が見えているのではないか。
含んでいた水蒸気がある高度で凝結し始めて「底」のある雲を形成し始めた。「核」があると凝結しやすい。
火山灰を核としながら、水蒸気が凝結して「底」のある雲状態になった。
そんな経過ではないか、と想像しました。

いかがなものでしょうか。詳しい方の御指南を頂けたら幸いです。

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