へこたれない レジリエント
新聞を読んでいて、佳い言葉に接しました。
(日曜に想う)人々が築く民主主義、危機にこそ アメリカ総局長・沢村亙(朝日新聞デジタル 2020年5月10日 5時00分)
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米国を取材していて、深い分断に時にがくぜんとさせられる一方で、市民社会のレジリエンス(へこたれない力)に励まされることも少なくない。
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レジリエンスという言葉は、あまりなじみがないかもしれません。
しなやか、フレキシブル、エラスティックというような言葉はそれなりに耳にする言葉ですが。
resilient
►a はね[飛び]返る;弾力のある;立ち直り[回復]の速い;《対処・反応などが》弾力的な,柔軟な;こわれにくい,丈夫な. [L resile (⇒RESILE);cf. SALIENT]
リーダーズ英和辞典第3版より引用
頑丈で壊れにくいのではなく、弾力的で壊れにくいのです。
↓レジリエンス工学という概念があります。
http://rerc.t.u-tokyo.ac.jp/html/edprogram.html
東京大学大学院工学系研究科「レジリエンス工学横断型教育プログラム」
はじめに
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以上の背景から、レジリエンスという概念が注目を集めています。レジリエンスとは、外乱やシステム内部の変動がシステムの機能に与える影響を吸収し、状態を平常に保つシステムの能力、あるいは、想定を超えるような外乱が加わった場合であっても機能を大きく損なわない、損なったとしても早期に回復できるシステムの能力を意味します。そのような能力を備えた技術社会システム実現のための学理と方法論に関する分野が、レジリエンス工学です。
レジリエンスは災害や危機への対応力といった意味ばかりでなく、長期にわたるゆっくりとした環境変化にも適応し、生存できるシステムの能力をも意味しています。ですから、変化する社会環境、経済環境の中で、企業がどうやったらイノベーションを継続し、競争力を維持できるかといったこともレジリエンス工学の課題です。
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私がレジリエンスという言葉に接したのはずいぶん昔。初期の趣味のプログラマーとして。
レジリエントなプログラムを書け、とね。
プログラムというものは、書いた人の想定を超えた使われ方をすることがあるわけです。
そういう場合に立ち往生してもう動かなくなった、というのではいけない。
それなりの対応をして、ユーザーに知らせ、きちんと終了する。リセットボタンを押させない。
DOSと直接やり取りをするような時代でしたから、泣く泣くリセットボタンを押すことは頻繁にあったんですね。
↓心理学用語でもあるようです。
https://www.jppanetwork.org/resilience
レジリエンスとは、心理学においては、「逆境やトラウマ、惨事、脅威、さらには重大なストレス源に直面したときにうまく適応するプロセス」であり、総じて「困難な経験から『再起する』こと」と定義されます(アメリカ心理学会の定義より)
★困難な時代を生きざるを得なくなっています。
どうぞ、皆様、へこたれないでください。
レジリエントな力を養ってくださいますよう。
心から祈念いたします。崩彦拝
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