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2020年3月17日 (火)

檸檬

0303_1lemon
2020.3.3
NHK・Eテレ、朝6:35~45の「にほんごであそぼ」の一画面。
高村光太郎の「レモン哀歌」を取り上げていました。
私はあまり高村光太郎が好きではないのですが、それなりに知ってはいます。
で、ほのかさんだったかな、もう高校生でしょう、多分。写真の右下にちらっと写っています。
大きな筆を操って書き上げた「檸檬」。
整っているうえに大胆ですね。生命力が溢れています。こんな字が書けるなんて、すごいな。
枯れた味わいなどとは無縁。堂々と力強い。(個人的には、清水寺の管主よりいい字だ、と思う)。
感動してしまった。私って、高校生の年代が好きなんですよね。大人と子供が混在するあの混沌。高校教師やっててよかったな。高校生の批判力は教師の実力を鋭く見抜く。自分は高校生の視線に耐えられるのか。いつも心に置いていましたっけ。(自分自身が批判的な高校生だったしな)。
管理職に論文を出して「特別昇給」を受ける、という制度ができた時、「教師を評価できるのは生徒のみ」と職員会議で見得を切って拒否しましたっけ。おかげで退職金が少し減ったんですけど、ま、自分の責任ですからいいのです。

高齢者の思い出話はつまらない。ゴメンナサイ。

★レモンというと私には梶井基次郎の「檸檬」の方が好きだな。
↓青空文庫から
https://www.aozora.gr.jp/cards/000074/files/424_19826.html
檸檬 梶井基次郎
「丸善の棚へ黄金色に輝く恐ろしい爆弾を仕掛けて来た奇怪な悪漢が私で・・・」

高校の頃かな、丸善へ行った時、思い出してしまいましたっけね。なんだかどきどきした。

↓有名
https://www.aozora.gr.jp/cards/000074/files/427_19793.html
桜の樹の下には 梶井基次郎

桜の樹の下には屍体が埋まっている!
 これは信じていいことなんだよ。何故って、桜の花があんなにも見事に咲くなんて信じられないことじゃないか。俺はあの美しさが信じられないので、この二三日不安だった。しかしいま、やっとわかるときが来た。桜の樹の下には屍体が埋まっている。これは信じていいことだ。

これも衝撃的だったなぁ。冒頭のこの行を読んだらもう、頭から抜けませんよね。
今は桜の季節。思い出してください。

梶井基次郎と中島敦はほぼ全作品読みました。深く心に刻まれています。

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コメント

檸檬、素晴らしい字ですね❗️レモン哀歌、私も見ました。辛いニュースばかりなので、Eテレの子ども番組は良く見ています。中島敦、懐かしい名前が出てきてびっくりしました。高校の国語の教科書の、山月記、の作者でしたね。私は女子高でしたが、家庭科の先生が中島敦の異母妹の方でした。年が離れていたので、あまり思い出はなかったようですが、それでもお話しされていましたね。50年も昔のことなので私も忘れてしまいました。でも懐かしいです。

中島敦の話は以前にも書いたような気がします。なんでも忘れてしまって、ダブっていたらごめんなさい。

コメントありがとうございます。人の縁というものは不思議なものですね。ところで「山月記」のことなのですが、ちょっと書きたいことを思い出していますので、いずれ記事に書きます。その時、どうぞ。

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