パステル染め
2019.12.9
NHKの「旅するフランス語」から。
バレエの柄本弾(つかもと・だん)さんが来ている青いセーターやスカーフが「パステル染め」なんです。
NHKの番組紹介から引用
15~17世紀にかけて、トゥールーズに巨万の富をもたらしたといわれる青い染料「パステル」。その歴史や収穫、実際の染め物を体験し、天然染料の魅力に迫ります。
パステル畑を訪れた弾さんと相棒ティノさん。ここで収穫を体験しながら、トゥールーズの人々がいかにパステルを愛してきたのかを教えてもらいます。
パステル染めに挑戦!
パステル染めアーティスト、アネットさんの工房を訪ねて、実際の染めに挑戦する。弾さんはバレエレッスンでも使える普段着、ティノさんは生まれてくる子どものためのベビー服を染めてみます。アセザ館 探訪
16世紀に建てられたパステル商人の館。当時のヨーロッパでは、天然では珍しい「青の染料」がもてはやされ、パステル商人たちは莫大な富を築いたといわれています。現在、このアセザ館は一部が美術館として公開されています。
「パステル」というと、下の広辞苑の引用にあるような、乾性絵具とか柔らかい色調の中間色、というように理解していました。クレヨンとパステルから「クレパス」という商品名ができたんですよね。
ところが実は、パステルはアブラナ科の植物なんですね。
インディゴ(藍)以前の青色染料だったようです。藍染は発酵させたりしますが、パステル染めも発酵過程があるようです。
知らなかったなぁ。
テレビ体操の前にやっている再放送の終わりの部分しか見ていないんですが、フランス語、イタリア語、スペイン語などが見ていて特に面白い。ラテン語系の言語なので、共通の語源だなという言葉も多い。楽しんでいます。
↓以下は参考文献。
パステル【pastel フランス・ イギリス】
洋画に用いる乾性絵具。レーキ性の色料に炭酸カルシウム・白土などを加えた粉末をアラビア‐ゴムなどで練り固め棒状にしたもの。18世紀頃から使用。パステル‐カラー【pastel colour】
パステル風の色。色調が柔らかくて、明るく澄んだ感じの中間色。
広辞苑第六版より引用
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AB
パステル (英語: Pastel) は、乾燥した顔料を粉末状にし粘着剤で固めた画材。カッターナイフ等で削って再び粉末状にしスポンジ等で塗ったり、直接手で持って塗ったりできる。
絵画のほか、デザイン、デッサン等に用いられることが多い画材。画材店、文具店などで比較的低価格で入手できる画材である。粉末性質であるパステルは固着力が弱いため、作品完成後はフィキサチーフなどで粉を定着させる必要がある。パステルを使用した絵画のことをパステル画(パステルが)または、パステル絵画(パステルかいが)と呼ぶ。
また、藍色の染料に用いられるアブラナ科のホソバタイセイ(細葉大青)Isatis tinctoria の生産地での呼称が、パステル Pastel である。
https://l-espressione.shop/%E3%83%91%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AB%E6%9F%93%E3%82%81%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/
輸入雑貨 L’espressione (レスプレッシオーネ)
パステル染め
かつて中世ヨーロッパでは、青が高貴な色とされ、聖母マリアのガウンが青く描かれたり、フランス王家の紋章に青が採用されたりしました。当時、王家や貴族階級の服を青く染めるのに、パステルと言う名前のアブラナ科の植物が使われました。
当時の宮廷画に描かれた青い衣装は、時代背景を考えると、おそらくパステルで染めたものと思われます。フェルメールが活躍したのも、パステル染めが一般的だった17世紀です。
18世紀に世界的な規模で交易が盛んになると、安価で簡単に濃く染まるインディゴ(藍)がインドから大量に輸入されるようになり、パステル染めは急激に衰退し、その技術も失われてしまいました。
近年、かつてのパステル染め産業の中心地であった、フランス、トゥールーズで、近郊の畑でパステルを栽培し、パステル染めを復活させようと言う動きが生じ、いくつかのアトリエが活動しています。
(後略)
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