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2020年1月 9日 (木)

根粒

1211_3konryu 2019.12.11
キヌサヤの根にできた根粒です。妻が写真を撮っておいてくれました。
マメ科の植物の根に根粒ができることは有名です。
空気中の窒素を植物が利用できる形に変える能力を持つ根粒菌、植物側は光合成産物を根粒菌に与える、という共生関係として知られています。

最近の読書から
「植物たちの戦争」日本植物病理学会 編著、ブルーバックス B2088
p.238~239

 アグロバクテリウム菌とマメ科植物で共生をしている根粒菌の関係です。病原菌と共生菌という、正反対の性格をもつ、異なった微生物だと思われていた2つの菌ですが、近年のDNAによる分子系統解析によりこの2つは実はまったく同じグループに属する細菌だということがわかりました。

専門用語が多くなりますので、これ以上引用しませんが、病原菌と植物の闘いが、進化の過程で共生関係に変わっていった、というすごい話です。
生き物のやることというのはすごいものですね。「進化」の話には「時間」というファクターが重要です。人間的なスケールでみていると、大事なことを見逃してしまいます。

↓参考
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%B9%E7%B2%92%E8%8F%8C
根粒菌
根粒菌(こんりゅうきん、Rhizobia)はマメ科植物の根に根粒を形成し、その中で大気中の窒素をニトロゲナーゼによって還元してアンモニア態窒素に変換し、宿主へと供給するいわゆる共生的窒素固定を行う土壌微生物。根粒内には宿主から光合成産物が供給されることにより、共生関係が成立している。

https://www.brh.co.jp/publication/journal/044/research_21.html
共生のしくみ-植物と土壌微生物の遺伝子ネットワーク

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