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2019年12月31日 (火)

今日は何の日?

タイマーで目覚ましラジオがかかりましたら、「今日は何の日」をやっていました(NHKの第一放送です)。
で、2011年のこと。日付変更線の東だったサモアが、12月29日に日付変更線の西側に移行したのだそうです。
結果として、この年、サモアでは12月30日が消滅し、29日の翌日が31日になり、そして世界で一番早く新年を迎える国になったのだそうです。
 そんな話を聞いた覚えはありますが、全く忘れていました。カレンダーって全くの人為的なものなんですね。
島が移動したわけでもないのに、日付変更線をまたぐことができるなんて、なんだかなぁ。
地球上のどこでも、朝が来て昼が来て夜が来る。でも、どこかで区切りを付けないと「日付」という概念が破綻する。
で、人口の少ない太平洋に「日付変更線」を引いたんですよね。日付というものは人為的なものなのです。
宇宙から見たら国境なんて存在しない、というのはある程度有名ですが。
地球儀や地図で見る「経線・緯線」というものも存在しません。緯線はまあ、赤道から極への角度を切ったもので、ある程度の客観性を有しますけど。
経線は人為的に「始点」を決めて固定し、そこから角度を測った線です。世界史を背負った座標になります。

↓参考
https://imidas.jp/genre/detail/D-115-0043.html
時事用語事典
サモア独立国の日付変更線 [Samoa and the International Date Line] 2012/03 関根政美

日付変更線のすぐ東側に位置する南太平洋のサモア独立国が、2011年12月29日に日付変更線の西側の時間帯に移行し翌日を31日としたため、30日が丸1日飛ばされ、世界で最も早く元旦を迎える国となった。現在の主な貿易相手国のオーストラリアやニュージーランド、さらには中国などとの時間差を縮小するのが目的である。サモアはもともと日付変更線の西側に位置していたが、1892年、当時関係の強かったアメリカにそろえて東側へ移った。その結果、南方の隣国トンガとは24時間の時差があった。オーストラリアやニュージーランドとの時差を1~3時間に縮めることにより経済関係が密になると期待されている。

日付が跳んだといえば、日本もそんなことをやりました。明治時代に太陽暦(グレゴリオ暦)への改暦をしたんでしたっけ。
↓参考
https://www.ndl.go.jp/koyomi/chapter1/s2.html

・・・
明治の改暦

明治維新(1868)によって樹立された明治政府は、西洋の制度を導入して近代化を進めました。その中で、暦についても欧米との統一をはかり、明治5年(1872)11月、太陽暦(グレゴリオ暦)への改暦を発表しました。これによって明治6年(1873)から、太陰太陽暦に替わり現在使われている太陽暦が採用されたのです。

準備期間がほとんどなく、本来ならば明治5年12月3日が、新しい暦では明治6年1月1日になってしまったので国内は混乱しましたが、福沢諭吉などの学者は合理的な太陽暦を支持し、普及させるための書物を著しています。

現在私たちが使っているカレンダーは太陽暦によるものですが、その中にも大寒、小寒など古来から太陰太陽暦で使われた季節を現わす言葉(『暦の中のことば』のコーナーを参照)が残っています。毎年毎年新しくなる暦ですが、人間の歴史と文化がその中に刻みこまれているといえるでしょう。

改暦ではないけれど、太陰太陽暦では「閏月」というのもありましたっけ。19年に7回の閏月を入れるんでしたね。ややこしやぁややこしや。

↓更に言えば、グレゴリオ暦自体がユリウス暦から改暦したんですよね、16世紀に。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%82%B4%E3%83%AA%E3%82%AA%E6%9A%A6
グレゴリオ暦

グレゴリオ暦(グレゴリオれき、羅: Calendarium Gregorianum、伊: Calendario gregoriano、英: Gregorian calendar)は、ローマ教皇グレゴリウス13世がユリウス暦の改良を命じ、1582年10月15日(グレゴリオ暦)から行用されている暦法である。
・・・
日本では1872年(ほぼ明治5年に当たる。)に採用され、明治5年12月2日(旧暦)の翌日を、明治6年1月1日(新暦)(グレゴリオ暦の1873年1月1日)とした。

というわけで、新年を迎えるにあたって、のんびり悠然と参りましょう。あくせくすることはありません。

カレンダーも時計も
人間のものさし
生命あるものは
それぞれの時空をもっている
焦ることはない
自分の歩幅で歩めばいい
      ALSの中林 基さんのことば

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コメント

日付変更線やカレンダーの話、知らないことばかりで面白かったです❗️サモアがそういうことになったとは、驚きですね。それから今、NHKのEテレで香川照之さんの「昆虫すごいや!」をやっていて、オサムシを見つけていました。オサムシ、初めて知りましたが美しいのでビックリしました❗️まだ番組はやっているので続けて見ています。今年もブログ、楽しみにしています。

すみません😢⤵️⤵️間違えました。昆虫すごいぜ、でした。

新年 明けましておめでとうございます。
早々にコメントを頂きありがとうございます。
日本のオサムシは地味なのが多いですね。私は治氏の仲間のマイマイカブリを少年時代に見ました。今は見かけなくなった大型のカタツムリの殻の口から長い首を使って襲いかかり食べていました。見ていてドキドキしましたっけ。嘱託員当時に同僚だった生物の講師の先生がオサムシの専門家で、いろいろ面白い話を聞きましたっけ。
手塚治虫さんはオサムシが好きだったんですよ。

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