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2019年12月 2日 (月)

ミリバール・ヘクトパスカルなど

先日の「伊勢湾台風」の記事に、Akiko さんからコメントを頂きました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2019/10/post-88ebf1.html
2019年10月30日 (水) 伊勢湾台風

そのコメントの中に
「ミリバール」から「ヘクトパスカル」になってしまったときはちょっと残念でした。
というところがありまして、頭の中に去来することが2,3あったものですから、補足的な記事を書くことにしました。

★ミリバールもヘクトパスカルも変なんですよね。
ミリバールは1000分の1バール。1000分の1を単位として「1013mb」といったら、要するに1000分の1の1000倍ですから「1バール」でしょ。
そうすると、1気圧=1.013バール でいいんじゃない?
なんでミリバールなのか、由来はワカリマセン。
想像するだけですが、1.013というと小数点以下3桁目なんて小さくてどうでもいいように感じてしまいますけれど、気象の方では、小数点以下2桁目、3桁目のところの変動が大きな意味を持つ。そのためには「小さくてどうでもいい桁」の感覚にならないように「1013」という表記にして、1000とか100の桁はほぼどうでもよくて13というようなこの桁の存在をきちんと注目させたかったのかしら。
で、気象関係では長くミリバールを使っていましたから、単位系を変更する時に数値が変わることを避けたかったのでしょう。
1013hPaなんてことになっちゃった。ヘクトはあまり使わないんですけどね。
ふつう、3桁区切りで、キロ、メガ、ギガという接頭語を使うのですが。
それで行くと101.3kPaになるんですよね、1気圧が。
この数値の変更を避けたのでしょう。

↓Wikiから参考
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%AB_(%E5%8D%98%E4%BD%8D)
バール (単位)

・・・
歴史

 1911年、気象学者V・ビヤークネスが提唱し、1914年から気象通報に使われ始めた[8]。
 バールの名は、重さを意味する ギリシア語: βάρος(báros)に由来する。同じ語源の単位にCGS単位系の圧力の単位バリ (barye) があり、かつてはそれをバールと呼ぶこともあった[8]。
 日本の気象分野では古くは水銀柱ミリメートル(mmHg)が使われていたが、1945年からミリバール(mbar)に切替えられ、更に1992年12月にヘクトパスカル (hPa)に切替えられた。

ヘクトパスカルの採用理由
 ミリバールからヘクトパスカルに変更された理由は、計量法が改正され、圧力の単位は1992年12月から国際単位系 (SI) であるパスカルを使用することになったからである。
 ここで本来ならば、他の単位と同じように、10^3 ごとのSI接頭辞を用いて、キロパスカル (kPa) に移行し、例えば 1000 ミリバール → 100 キロパスカルとすべきところである。しかし、気象関係者が、ヘクトパスカルを要望したため、通常はほとんど使われないSI接頭辞である「ヘクト」を用いて、ヘクトパスカル (hPa) が採用された。
 1 bar = 10^5 Pa なので、1 mbar = 10^(−3) bar = 10^(−3) × 10^5 Pa = 10^2 Pa = 1 hPa となって、ヘクトパスカルはミリバールに等しい。したがってミリバールからヘクトパスカルへの移行の場合、数値がそのまま使える。これがキロパスカルが採用されず、ヘクトパスカルが採用された理由である。
・・・

↓わかりやすい解説です。
http://hooktail.sub.jp/thermo/onepress/
1気圧

★語源関係から話題をいくつか。
上のWikiにもありましたが
科学用語 独―日―英 語源辞典から引用

baros 重いこと、重さ
   [物]Bar(圧力の単位、10^6 dyne/cm^2)(bar)
   Barometer 気圧計

Barium バリウム Ba(金属元素の一つ。原子番号56)
Baryt 重土、酸化バリウム(baryta)


辞書関係から引用

bar-, baro-
►comb form 「気圧」「重量」
[Gk baros weight]
リーダーズ英和辞典第3版より引用

baryta
►n 〔化〕 重土,バリタ《酸化バリウム;水酸化バリウム;硫酸バリウム》.
[Gk BARITE;語形は soda などの影響]
リーダーズ英和辞典第3版より引用

baryta water
〔化〕 バリタ水(すい),重土水《水酸化バリウムの水溶液;腐食剤・分析試薬》.
リーダーズ英和辞典第3版より引用

じゅうしょう‐せき【重晶石】ヂユウシヤウ‥
(barite)硫酸バリウムから成る鉱物。斜方晶系で、板状・柱状または葉状。通常は灰・青・黄色。重金属の鉱床に脈石として産し、粉砕・精製して、白色顔料・食塩の精製、製紙・製織・白ゴム・人造象牙の添加剤として用いる。
広辞苑第六版より引用

バリウム【barium】
①(ギリシア語で「重い」意の barys に因む。その鉱物が重いため)アルカリ土類金属元素の一種。元素記号 Ba 原子番号56。原子量137.3。銀白色の軟らかい金属。空気中では酸化されやすく、常温で水を分解する。同族のカルシウム・ストロンチウムより反応性に富む。炎色反応は黄緑色。主要鉱物は重晶石・毒重石。
②X線造影剤の硫酸バリウムの俗称。
広辞苑第六版より引用

★圧力のことでCGSとかMKSとか考えていましたが。
私が高校時代に勉強した物理はCGSだったんです。
大学に入ってMKS、更にSIへと、変化を経験してきました。

最近、地震関係で「ガル」という言葉を聞くことがあります。
大きな地震でも、ゆさゆさとゆっくり振動する場合は墓石のようなものはあまり倒れません。
ところが、横方向に大きな加速度でガツンと揺さぶられると倒れてしまうわけですね。
その時使う加速度単位が「ガル」で、ガリレオ・ガリレイさんにちなんだ命名です。
大きさはというと、CGSの加速度なんです。
ですから
1 Gal = 1 cm/(s^2)
のことです。
下にリンクしたWikiによりますと

「世界最大の地震による加速度は、岩手・宮城内陸地震(2008年6月14日)の際に岩手県一関市厳美町祭畤で観測した4022ガルである。この記録は「地震時に記録された最大加速度」(largest peak ground acceleration measured in an earthquake )としてギネス世界記録に認定された[5][6]。 」

だそうです。
4022 / 980 = 4.1
ですので、地表面での重力加速度の4倍の加速度で横に揺さぶられたのですね。
とても立っていられるような加速度ではありません。
重力加速度 9.8 m/(s^2) を1として測って「G」という言葉をよく使いますが
スポーツカーが急発進して、3秒で時速100kmになる時の加速度がほぼ「1G」です。
4Gなどといったら、戦闘機の旋回みたいなものです。
そういう横加速度が地震で記録されているのですね。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%AB
ガル

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コメント

10月30日の「伊勢湾台風」読ませて頂きました。私も恐ろしい体験をしました。あの日は学校が早じまいで帰り道、神社の中を通っていたら私たちのすぐ後ろに大木が倒れて来たのです。怖かったですよ。家に着いたら強風のため玄関のガラスが皆割れてしまいました。本当に恐ろしい台風でしたね。皆さん大変な体験をしていたのですね。森田さんが同い年でちょっとビックリです。なので洞爺丸台風は覚えていないです。余談ですが洞爺丸台風を題材にしたのが、水上勉の「飢餓海峡」でしたね。暗い悲しい物語でした。

幼いころの記憶は「映像」のような形で残りますね。あるいは「嗅覚」とか。思い出すと生々しくって自分でもびっくり。記憶って不思議です。

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