紅葉見ごろ 最小二乗法
TVの気象情報で気象予報士さんがチラッと変なことを紹介しました。
「紅葉見ごろ予想の計算式」だそうで。その画面を撮影しようとしましたが間に合わなかった。
で検索してみたら。↓下のような式を発見。
この式そのものだったかどうかはわかりませんが、やけに細かい数字を使った式だった、という記憶には当てはまります。
先月、気象庁が「今年から紅葉の見ごろ予想を出さない」と発表したことで天気予報士が紹介した紅葉見ごろ予想の計算式。T×4.62-47.69(T:9月の平均気温)=10/1からの日数。例えばT=20℃とすると、10/1からの日数は44.71となり、紅葉見ごろ予想が11月13日となる。
T×4.62-47.69=10/1からの日数 (T:9月の平均気温)
こんな式ですね。
今年の東京の9月の平均気温は気象庁の記録では「25.1℃」でした。
この数値を式に当てはめると、10月1日からの日数が「68.27日」が「見頃である」となるのかな。
12月の上旬ということになりますか。
なんだかねぇ、妙に詳しい数値が出てくると、信用したくなってしまうでしょうね。
でもねえ、こんな式、有効数字は1桁くらいのものじゃないかなぁ
多分、横軸に9月の平均気温、縦軸に10月1日からの日数をとって、それなりに長い期間の結果を点としてプロットしたのだと思います。
これ見て下さい。2教科のテストの得点を5人についてプロットしたと考えてください。
たった5人の成績で、何か関係があるかどうか判断するのは、まあ、およそ無理ですが。
そこへ、エクセルの場合だと、「近似曲線の追加」→「線形近似」として
更に「グラフに数式を表示する」「グラフにR-2乗値を表示する」というオプションを加えると
こうなります。
エクセルが「最小二乗法」という方法で、点の間をバランスよく貫く直線を計算したのです。
y = 1.1x - 5
だそうです。
もっともらしい式が出てきました。信用しちゃダメです。統計的にはほとんど無意味であっても、式だけは作れるんです。
「R-2乗値」というのは、直線の場合、相関係数の2乗ですから、相関係数は0.73程度。相関係数が1に近いほど相関度が強くなりますが、0.7じゃあ、信用できませんね。
「紅葉の見ごろ予想」というのも、おそらくこんな風にして出てきた式でしょう。
そもそも「見ごろの日」という判断自体があいまいですしね。
グラフソフトを使うのはいいですが、出てくる式などをむやみと信じない方がいいですよ。
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