6月18日22時22分頃の地震
↓気象庁
http://www.jma.go.jp/jma/menu/20190618_yamagata_jishin_menu.html
令和元年6月18日22時22分頃の山形県沖の地震の関連情報
ここから「最大震度別地震回数表(毎日8時、16時頃更新)」というpdfファイルへのリンクがあります。
余震の状況がわかりますので、ご覧ください。
↓NHKの「そなえる防災」という解説です。
https://www.nhk.or.jp/sonae/column/20161001.html
第16回 余震活動の推移と予測
執筆者 平田 直 東京大学地震研究所教授、地震研究所地震予知研究センター長
比較的平明な解説ですので、ご利用ください。
余震の頻度は時間の経過にほぼ反比例して減っていきます。厳密には「大森・宇津公式」という式で表されるようです。
式に従ってグラフを描けば滑らかな曲線になるわけですが、実際には、その曲線を挟んでかなりの増減があるわけです。よく「今後一週間程度は・・・」という言い方がなされますが、地震発生直後には曲線からずれた時に大きな余震になりうるということですね。一週間もたてば、曲線からかなりずれても、そう大きな地震にはなり得なくなってきます。
地下に歪のエネルギーが蓄えられて、それが放出されるのが地震ですので、たとえ話ですが、熱いやかんが冷えていくような感じで捉えてみてください。地下に残っているエネルギーが減ってきますので、余震の頻度や地震の大きさも減っていく、と。
正確ではないですが、イメージとしてね。
★昨日の朝日い新聞デジタルの記事から一部引用↓
瓦落下や墓石倒壊の被害目立つ 「短周期の揺れ」影響か(2019年6月19日21時20分)
防災科学技術研究所によると、今回観測された最大加速度は村上市に隣接する山形県鶴岡市温海の653ガル。一方、ここに設置された強震計のデータを、東京大地震研究所の古村孝志教授(地震学)が分析したところ、家屋を倒すような周期1~2秒の揺れではなく、小刻みに揺するような0・2~0・5秒の短い周期が目立った。このような短周期の揺れは、瓦が落ちたり墓石が倒れたりする被害を招きやすいと古村教授は言う。
ここで「ガル」という単位が使われています。
ガル(Gal)は国際単位系SIの単位ではありませんが、地震関係でよく使われる加速度の単位です。
ガリレオにちなんだもので、重力加速度をCGSで学んだ私共の世代なら、ああそうか、という単位です。
CGSでは重力加速度は 980cm/s^2 です。SIでは 9.8m/^2 になりますね。
で
1 Gal = 0.01m/s^2 = 1cm/s^2
です。
653/980=0.67 ですので、今回の地震の最大加速度は重力加速度の約2/3です。
イメージをつかみやすくなるかどうか。
停止していた車が、重力加速度9.8m/s^2 で加速したらどうなるのか?
1秒後には9.8m/sになるわけで、これは時速35kmですね。アクセル踏んでたった1秒で時速40km近くまで加速するんです。猛烈ですよね。
6.53m/s^2 で加速すると、停止状態から1秒で約時速24kmまで加速します。これだってすごい加速でしょ。
車の屋根の上に荷物が積んであったら、まずほとんど振り落とされますね。
これが「墓石が倒れた」というような出来事に相当するわけです。
地震の揺れの加速度、というものをイメージしてください。
墓石や石灯籠が倒れたら、横方向のものすごい加速度をくらった、ということなのです。
↓Wikiから
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%AB
ガル
ガル(英:gal、記号:Gal)は、CGS単位系における加速度の単位である。gal という名称はガリレオ・ガリレイ(Galileo Galilei)にちなむ[1]。
地震に関連する分野ではよく用いられるが、国際単位系としては認められていない単位である。ただし、日本の計量法は特殊の計量である「重力加速度又は地震に係る振動加速度の計量」に限定してガル(Gal)および1000分の1のミリガル(mGal)の使用を認めている[2]。
1 Gal = 0.01 m/s^2 = 1 cm/s^2 である。
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