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2018年11月30日 (金)

ゲノム編集と人権

 ゲノム編集によって遺伝子を改変した子が生まれた、と科学者が主張しているという報道がありました。
私が知ったのは下の記事が最初でした。

ゲノム編集の子、中国で誕生か HIVに免疫 メディア報道(朝日新聞デジタル 2018年11月27日05時00分)
 中国メディアは26日、中国の科学者が11月、狙った遺伝子を改変できるゲノム編集でエイズウイルス(HIV)に対する免疫を生まれつき持たせた双子の女児を世界で初めて誕生させた、と報じた。
 中国メディアによると、科学者は南方科技大(広東省深セン市)の賀建奎副教授。ゲノム編集でHIVに抵抗力を持つように遺伝子を改変した受精卵を使い、双子の女児が生まれたと主張している。27~29日に香港で開かれるゲノム編集の国際会議で、実験データなどの詳細を発表する予定という。
 ただ、現時点で査読がある学術誌に論文を発表しておらず、主張を疑問視する専門家もいる。北京大などの科学者122人は「人体実験をするとは狂っているとしか形容できない」と非難声明を連名で発表。国家衛生健康委員会も地元当局に調査を指示した。

この主張の真偽は現時点ではわかっていません。「偽」ではないかと私は疑ってはいますが。

今回この記事でお伝えしたいのは、人権とのかかわりです。
↓昨年の日経サイエンスのコラムの記事の一部を引用します。

当世かがく考 砂漠の駱駝 滝順一
   日経サイエンス2017年7月号

社会のあり方問うゲノム編集の応用
・・・日本学術会議は4月30日、公開シンポジウム「ヒト受精卵や配偶子のゲノム編集を考える」を同会議講堂(東京・港)で開いた。・・・
・・・
 セッション3の質疑と討論がメーンイベント。これを要約するのは難しいが、筆者の独断で整理してみた。
●生まれてくる子供の資質を選択する行為は、個人が誰にもコントロールされず偶然性からそれぞれの人生を始めるとの前提を壊す。これは基本的人権の侵害につながる。この点の議論が肝要だ。
(後略)

 基本的人権の生物的基盤として「偶然性」があるという指摘に衝撃を受けました。そうなんだ。
すべての人間が人間として生まれながらに持っている権利。それは「誰にもコントロールされず偶然性からそれぞれの人生を始める」という前提の上にあるのか。性別も障害や病気などの有無も国籍も人種も親の地位・・・一切、関係ない。全ての赤ん坊は等しく基本的人権を持って生まれてくる、と断じることができるのは、その「偶然性」に依拠している。
誰かが介入して、意図的に資質を選択するということは、基本的人権を破壊することになる。

現在はまとまった主張ができる状況ではないし、私にはまとまった議論をする実力もないのですが。
私が知っていることの一部をお伝えしたくって、敢えて書きました。アップロードすることに若干の苦痛を覚えます。他者の意見に依拠するのではなく、自分で自力で考えなければならない問題だと思っています。

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