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2018年8月17日 (金)

鵲橋

★今朝の天声人語から部分引用します。

(天声人語)夜空の遠距離恋愛(2018年8月17日05時00分)
 今夜、天の川にカササギの橋がかかる。旧暦7月7日、七夕である。国立天文台が、梅雨さなかの新暦ではなく、旧暦で祝おうと呼びかけている日だ。カササギは夜空に翼を連ね、遠く離れた織姫と彦(ひこ)星の間を取り持つ
(中略)
▼今年の新暦7月7日は西日本を豪雨が襲い、甚大な被害をもたらした。旧暦の七夕こそは、夕涼みでもしながら心穏やかに、天の川を見上げたい。

私はあまり七夕伝説に詳しくありませんで「おりひめとひこぼし」くらいしか頭にないんですが、カササギが翼を連ねて橋を作るという話も一緒にあるのだと、今年知ったくらいで。ぼんやり爺さんですね。
どうして「カササギの橋」を知ったかというと、たまたま中国のCNNをNHKのBS放送で見かけまして、たまたまその時に「鵲橋」という人工衛星の打ち上げに成功した、と報じていたのがきっかけなのです。
「鵲橋」って調べてみたら「カササギの橋」だった。ではカササギの橋という名前の人工衛星の任務は何なんだ?
中国は「嫦娥」という名前の月探査衛星を打ち上げまして、月の裏側に着陸させて探査しようという計画があるのです。
月の裏側を探査して、そのデータを地球に送りたい。でも月の裏側からは地球は見えませんね。そこで、月の裏側の嫦娥と地球との間に「カササギの橋=鵲橋」をかけて、データを中継させようという計画なのです。
鵲橋は月のL2というラグランジュ点で、閉じた軌道(ハロー軌道)を周回しながら中継機能を発揮する、という計画なのですね。
なるほどね、中継衛星に鵲橋という名前、さすが中国、伝説と漢字の国ですね。と納得。

↓参考
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B5%B2%E6%A9%8B_(%E6%8E%A2%E6%9F%BB%E6%A9%9F)

鵲橋 (探査機)
鵲橋(じゃくきょう、じゃっきょう、英語: Queqiao)は月着陸機嫦娥4号と地球間の通信を中継することを目的とした中国の宇宙機。嫦娥4号は月の裏側に着陸するため、地球と継続的な通信を行うにはリレー衛星を必要とする。2018年5月20日に打ち上げ成功。2018年末には地球-月L2を周回するハロー軌道上から月面の嫦娥4号のデータを中継する。[1]

★「カササギの橋」といえば百人一首に

かささぎの 渡せる橋に おく霜の
   白きを見れば 夜ぞ更けにける
                中納言家持

というのがありますね。はて、この「かささぎの渡せる橋」って何だ?という疑問が湧きまして。
霜が降りるんですからね、夏の七夕の話ではない。困惑。

かささぎ‐の‐はし【鵲の橋】
①[白孔六帖[鵲部、注]「烏鵲河を填うずめ橋と成し織女を度わたらしむ」]陰暦7月7日の夜、牽牛星と織女星とを会わせるため、鵲が翼を並べて天の河に渡すという想像上の橋。烏鵲橋うじゃくきょう。鵲橋。秋。詞花和歌集[秋]「逢瀬に渡す―」
②(宮中を天上に見立てて)宮中の御階みはし。新古今和歌集[冬]「鵲の渡せる橋に置く霜の」

じょう‐が【嫦娥】
(または姮娥(こうが))
①[淮南子[覧冥訓]]中国古代の伝説で、げいの妻。が西王母から得た不死の薬を盗み飲み、昇仙して月宮に入ったと伝える。
②転じて、月の異称。
広辞苑第六版より引用

はあ、殿上(てんじょう)という言葉もありますからね「宮中の御階」を「天上の橋=カササギの橋」に見立てるのですか。
(言葉遊びが過ぎる気もする。私のような「地下人(じげにん)」には縁遠い話です。)

さて、歌の方ですが。
冬の夜空の天の川を見て、きらめく星を「霜」に見立て、冬の夜更けをしみじみと感じる、という解釈があるようです。
詩的だなぁ。星を霜に見立てるんですか。私にはちょっと無理だな。
即物的に、冬の宮中の御階に降りた白い霜を見て、ああ冬の夜が更けていく、という方がわかりやすいが。

古典はわかりません。考えてみれば百人一首で意味がちゃんと分かっている歌なんて、ほとんどないなぁ、私には。
雑駁な地下人だもんなぁ。
↓参考
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B5%B2%E6%A9%8B

 鵲橋(しゃくはし、かささぎばし)とは、中国の伝説で旧暦の7月7日の七夕の日に天の川上にできる橋の名前である。この橋は織姫と彦星が出会うためにできることから、鵲橋とは男女が良縁で結ばれる事を意味する。
 『淮南子』からの引用とされている「烏鵲河を填めて橋を成し、織女を渡らしむ」という白孔六帖の文章が出典とされる。 しかし、菅原道真に「彦星の行あいをまつかささぎの 渡せる橋をわれにかさなむ」の歌があり、日本では男性である牽牛星が橋を渡るものとされていたようである。
 宮中の階(きざはし)を「かささぎのはし」とも呼ぶ。 また、大阪府枚方市には「かささぎ橋」という名の橋があるが、上の伝説にちなんで命名されたものである。
 歌題としても良く取り上げられ、新古今集の冬の部に収録された中納言大伴家持の和歌「かささぎのわたせるはしに置く霜の白きを見れば夜ぞ更けにける」は小倉百人一首にも収録されており有名だが、七夕の歌ではなく冬の歌である。

★さて、冒頭の天声人語の終わりにもありますが、今夜晴れたら夜空を見上げてください。
新暦の7月7日は日本では梅雨の時期。天の川を見るチャンスは少ない。

七夕は旧暦で行うのが宜しいかと「存じます」。

↓今晩の星空です。参考にしてください。(東京の20時の夜空になっているかと思いますので、地域・時刻などのオプションを変更して利用してください。)
http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/framex.html
火星の大接近!火星・金星・木星・土星が一堂に会しています。

天の川が傾いているのを見て、銀河面と太陽系面の傾きなどに思いを致すのもいいかな。

「天の川の傾き」で検索するのもよいかと。

壮大な話でしょ。見える夜空のその先を想像してください。
私たちは「星」を夜空に見ますが、天文学的には宇宙の構成要素は銀河だったりして。
銀河、銀河群、銀河団、超銀河団、銀河のほとんどない「超空洞(ボイド)」などなど。
全くもって果てしのない話でして。
七夕の夜、宇宙を「おもう」のも、よいのではないでしょうか。

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