台風の記憶
長く生きておりますから、いろいろな台風に遭遇してきたのですが、ちょっぴり記憶をたどってみました。
洞爺丸台風(1954年の台風15号)の経路図です。
私は6歳。小学校に上がる前の年ですね。
当時、一家4人で、二階の八畳一間に生活していたのですが、台風の強風で、鴨居の上の壁の三尺四方が吹きとばされました。
その時父はいなくて、母と兄が二人でベニヤ板をノコギリで切って応急的にふさいだのでした。6歳の私はただ見守るだけ。怖かったなぁ。屋根が持ち上げられて吹っ飛ばされるんじゃないか、などとドキドキしましたっけ。
この当時の情報源は真空管ラジオだけ。後になって、青函連絡船の遭難を知ったのでした。
これは伊勢湾台風(1959年の台風15号)。当時の私は11歳。小学校5年生ですか。
伊勢湾のすぐ西側を通過していますね。台風の中心近くの風+台風の進む速さでものすごい風が吹き寄せ、開いた湾口部から奥へ水を送り込んだのです。10m/s=36km/hですから、台風が例えば時速40kmくらいで進めば、進路の東側ではそのくらいの風速が増すわけですね。
当時、家には白黒テレビがあったのではないかな。当時の皇太子のご成婚パレードというのが1959年4月10日。このテレビ中継を見たい、というのが日本でのテレビの普及に一役買ったはずです。我が家もブームにのってテレビを買ったのだった、とあいまいな記憶があります。(東京オリンピックがカラーテレビの普及を促した、というのも覚えています。)
さて、伊勢湾台風の通過後、テレビで被災地の状況が放映されたのだったと思います。台風の「吹き寄せ効果」というものの物凄さを目の当たりにして、驚いた記憶があるのです。
↓参考
http://agora.ex.nii.ac.jp/digital-typhoon/help/storm-surge.html.ja
2. 伊勢湾台風の高潮災害
近年の記録に残る限りでは、日本で過去最大の高潮災害を引き起こしたのが伊勢湾台風です。そもそも伊勢湾台風は、最近100年間に日本本土に上陸した台風の中でも最大級の台風でした。加えて台風は伊勢湾の西側を高速に進むというコースをとったために、伊勢湾に対する吹き寄せ効果として最悪のパターンとなり、南からの暴風(例えば名古屋地方気象台)によって伊勢湾には大量の海水が流れ込むことになりました。これによって、名古屋港では潮位偏差が最大3.55m、潮位も最大3.89mに達しました。またこれに加えて高さ2m程度の高波が伊勢湾沿岸を襲ったため、伊勢湾沿岸の堤防は次々と崩壊し、海水が陸地にどっと流れ込むことになりました。
2016T10
最後は、2016年の台風10号。
一昨年ですが、これも妙な動きをしましたよね。
迷走した挙句に東北へ上陸した。
↓当時の新聞から
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFK29H68_Z20C16A8000000/
日本経済新聞
台風10号、30日上陸へ 東北は猛烈な雨警戒
・・・
気象庁によると、台風10号が東北の太平洋側に直接上陸すれば、1951年の統計開始以来、初めてとなる。
・・・
↓ただ、統計期間が違うと1913年に東北に直接上陸した台風があるとか。
https://news.yahoo.co.jp/byline/nyomurayo/20160829-00061605/
★今年は台風の発生のペースが速いんじゃないか。
大きな災害になりませんように。自分自身も注意したいと思います。
↓台風経路図の入手方法は下の記事で書きましたので、ご利用ください。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2018/08/post-f736.html
2018年8月13日 (月) 台風13号経路図
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