ナメクジの脳
★新聞記事から引用↓
(ひと)松尾亮太さん ナメクジの脳の働きを研究する福岡女子大准教授(朝日新聞デジタル 2018年7月4日05時00分)
ねばねばした不気味な害虫という印象は、「意外と賢い」に変わった。17年前、東京大薬学部の助手になり、実験動物のナメクジに「学習能力がある」と教わったときだ。哺乳類とはまるで違う脳神経のしくみの面白さにはまり、マウスの脳研究からのりかえた。
福岡女子大の研究室。温度を19度に保った飼育装置で体長3センチほどのチャコウラナメクジ1千匹を飼う。神経細胞の数はヒトの10万分の1しかない。でも、食べてまずかったエサのにおいを覚え、1カ月は避ける。脳は損傷しても回復し、嗅覚(きゅうかく)や視覚をつかさどる触角は切っても再生する。太らせると神経も大きくなる。
高機能だが、もろいヒトの脳に対し、最低限の機能であっても再生可能な脳を進化の末に獲得した。そこにしたたかな生存戦略を感じる。「人類は滅んでもナメクジは生き残ります」
・・・後略
★そう、ナメクジは学習するんですよ。
↓以前、その話書いたよなと、「ナメクジ 冷却 健忘」で検索したら6番目に出てきました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-a55f.html
2012年12月 5日 (水) 鏡の話:10の2
記憶が持続するためのメカニズムがそこに見えるのでしょう。ヒトは恒温動物ですから、大丈夫です、冷やされても。
↓私のブログからリンクした論文の再掲です。
http://lifesciencedb.jp/dbsearch/Literature/get_pne_cgpdf.php?year=1994&number=3914&file=E3VhOMqywvMJB18tkcGRUQ==
軟体動物の古典的条件づけを通して見た学習・記憶の分子機構
↓こういう論文もあります。どうぞ。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/biophys1961/31/5/31_5_26/_pdf
ナメクジの記憶メカニズム ― 逆行性健忘による解析
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