ムベ
むべ【郁子・野木瓜】
アケビ科の常緑蔓性低木。暖地に自生。5~7枚の厚い小葉から成る掌状複葉。5月頃、白色で淡紅紫色を帯びる花を開き、佳香がある。暗紫色のアケビに似た果実を結ぶが開裂しない。甘く食用。茎・根などは利尿剤。トキワアケビ。うべ。秋。「郁子の花」は春。〈倭名類聚鈔[17]〉
広辞苑第六版より引用
植物の名前としては「郁子」であるらしい。なぜなのかはよくわかりません。
ただ「むべ」という言葉自体は「肯」に由来するのかもしれない。
朝日新聞 2018年03月06日 東京
(謎とき!日本一)滋賀県 不老長寿の伝説、秘密は果実? /東京・共通
・・・
いろいろ調べると、「不老長寿の伝説」もあった。
琵琶湖の東側にある近江八幡市。天智天皇が狩りに出かけたこの土地で、8人の子がいる老夫婦に出会った。「どうして長生きなのか」と尋ねたところ、「毎年秋にこの地でとれる果実を食べている」と夫婦が差し出した。一口食べた天皇は、「むべなるかな(もっともであるな)」――。
この時の「むべ」がそのまま果実の名になったと言われるのが、アケビの一種の「ムベ」だ。
・・・4月に白い花が咲き、秋には楕円(だえん)形の赤い実をつける。鶏卵より一回り大きい。
・・・ワインなどにも加工。昨年は・・・子ども向けに「むべソーダ」も開発した。「長寿県に、こんな誇り高い果実があることも知って欲しいですね」と話す。
「むべなるかな」だそうです。
むべ【宜】
副「うべ」に同じ。うべ【宜・諾】
名:もっともであること。なるほど。大唐西域記[長寛点]「身を滅せむこと宜ウヘなり」
副:肯定する意にいう語。ほんとうに。なるほど。道理で。むべ。万葉集[4]「相し思はねば―見えざらむ」
広辞苑第六版より引用
この話は今年初めて聞きました。私としても、ま、「うべなう」しかないな。
で、ムベの実なのですが、私は見たことがないのです。
花は毎年見ていますが、その後きちんと「刈り込まれて」しまいまして、実がなるところまでは行かせてもらいないのです。
残念です。一度見てみたいものですが。
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