湿度について
★気温や湿度のグラフを掲載した時に書けばよかったのですが、ちょっとずれまして、申し訳ありません。
私たちが普通に「湿度」と言っているのは「相対湿度」です。
しつ‐ど【湿度】
(humidity)大気中に含まれる水蒸気量を示す尺度。通常、大気中に実際に含まれている水蒸気の量と、その大気がその温度で含み得る最大限の水蒸気の量との比を、百分率で表す(相対湿度)。これに対し、1気圧で1立方メートルの空気中に含まれる水蒸気量をグラム数で表したものを絶対湿度という。
広辞苑第六版より引用
テレビの気象情報などで、冬の乾燥した晴れた日に、「洗濯物はよく乾くでしょう」というように言っていますが、それ本当?
もちろん雨の日よりは乾きやすいのは当たり前として。
湿度が低いからよく乾くって、ちょっと考えた方が良くないかい?という問題なのです。
冬はいくら相対湿度が低くても、そもそも空気1立方m中に含みうる最大水蒸気量が少ないのですから、大した量の水蒸気を吸収できるわけがないはずですよね。
http://chemoya.blog.fc2.com/blog-entry-26.html
↑ここに「絶対湿度(g/m^3)早 見 表」というのがありましたので、それをエクセルのシートに貼り付けて、3次元の等高線グラフにしてみました。
「%」がつく数値は相対湿度
「℃」がつく数値は気温
高さの軸は「(g/m^3)」の数値です。
ま、こんな感じなんですね。
夏場だと、多少湿度が高くても天気さえよければ1日に2度も3度も洗濯して干しても、ジーンズなんかを干しても、すぐ乾きますが、冬場はいくら湿度が低いといっても、なかなか乾かないというのが実感じゃないですか?
というわけで「湿度が低いから洗濯物がよく乾く」という話には、ハイそうですか、と簡単に乗るわけにはいかないのです。
部屋にエアコンかければ乾くでしょうけど。今度は乾燥で喉がいたむからと、加湿しなきゃならない、というような。
ややこしい話ですね。
同じように「(相対)湿度50%」とかいっても、空気中に存在する水の量は全然違うということを意識してください。
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