地球照
2018.1.20
正午の月齢が3.0という三日月です。夕方ベランダに出た妻が、きれいだ、と撮影してくれました。
あまりはっきりはしないのですが地球照が見えます。
地球照というのは、地球が太陽光を反射して月の暗い側を照らす「照り返し」の出来事です。
↑↓ウェザーニュースから引用
皆既月食で話題になった、皆既の最中に月が赤銅色に見える、という現象は、地球大気による「散乱と屈折」によるものです。
混同なさらないように。
↓ここから図を引用します。
http://naojcamp.nao.ac.jp/phenomena/20111210/about/color.html
これは皆既月食当日の23:25、妻が撮影したもの。
もう皆既の時間を過ぎて、地球の影から出はじめています。
普段、月の満ち欠けでは、暗い部分は太陽光が届かない部分ですが、この写真で月の暗い部分は地球の影の中、です。地球は丸いなぁ。
妻は、なんだかいろいろ手仕事をしていて、皆既月食のことを忘れ、ふと思い出して慌てて撮ったのだそうです。もちろん私は夢の国。
★今回の月食について国立天文台のサイトにリンクしておきます。
https://www.nao.ac.jp/astro/feature/lunar-eclipse20180131/
https://www.nao.ac.jp/astro/basic/lunar-eclipse.html
月食とは
地球と月は太陽の光を反射して輝く天体です。地球にも太陽の光による影があり、太陽とは反対の方向に伸びています。この地球の影の中を月が通過することによって、月が暗くなったり、欠けたように見えたりする現象が「月食」です。
地球の影には「本影(太陽光がほぼさえぎられた濃い影)」と「半影(本影を取り囲む薄い影)」の2種類があり、月がどちらの影に入り込むかによって、月食の呼び方が変わります。
★なお「散乱」というのは、日常語でもありますけれど、物理用語でもあるのです。
赤銅色の月や、青空と夕焼け、などの原因は「レイリー散乱」で、雲が白く輝くというのは「ミー散乱」によるものです。
↓参考
https://www.ccs-inc.co.jp/guide/column/light_color/vol21.html
光と微粒子との相互作用によって起こる散乱の程度(散乱され易さ)は、光の波長 λ と微粒子の大きさ D(分子や原子による電場・磁場の領域)との相対関係で決まります。微粒子の大きさ D が光の波長 λ よりも遥かに小さい場合( D ≪ λ )は、光の波長が短いほど散乱され易く、具体的には波長 λ の 4 乗に逆比例して散乱され易くなります。この領域の散乱を「レイリー散乱」と呼んでいます。
微粒子の大きさ D が、光の波長 λ と同程度あるいはそれよりも大きめ( D ≒ λ ないし D > λ )になると、散乱のされ方は波長 λ に依存せず、どの波長も均等に散乱されるようになります。
この領域の散乱を「ミー散乱」と呼んでいます。
↓理科年表のHP。
https://www.rikanenpyo.jp/FAQ/kisyo/faq_kisyo_005.html
なぜ夕日は赤く、空は青いのですか?
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