アサガオ
2017.8.13
花粉が散っています。
この花でも。
でもね、アサガオの授粉は基本的に開花前の花の中での自家受粉なのです。
虫が花に入り込んで花粉を散らしてくれたようですが、残念ながら既に受粉は済んでいるはず。
ですから、変化朝顔を作るために、交配を行うためには、明日開きそうな花を切り開いてオシベを切除して、他の花の花粉をつけてやる必要があります。江戸時代に変化アサガオを生み出した人たちは、このことをよく知っていて、そのようにして交配を重ねていったのです。
↓参考
http://www.aichi-c.ed.jp/contents/rika/syotou/syo14/asagao/jyufunn3.html
あさがおは,自家受粉する花です。花が開くとき,おしべがめしべを追い抜かして伸び,その時,おしべのやくの中の花粉がめしべの柱頭について受粉します。
https://sciencechannel.jst.go.jp/P110001/detail/P110001031.html
『朝顔 自家受粉の謎』 という8分の動画です。
http://mg.biology.kyushu-u.ac.jp/cul-mating.php
交配実験の方法
アサガオは一年草ですので世代交代が早く、違う系統の花と交配することで簡単に新しいアサガオを作ることができます。
花が咲く前日の午後(遅くとも夜9時まで)に、先のとがったピンセットを使って、雌にする側の蕾の横を切り開き雄ずいの先端の葯を全て取り除きます(除雄)。開花当日は、深夜の12時から交配が可能になり、遅くとも朝の8時までには、花粉親の花粉を除雄した花の柱頭につけるようにします。花柄に交配親を記入したラベルを付けます。翌年、このF1種子を育てると、交配がうまく行っていた場合、親とは違うアサガオになります。このアサガオから採種し翌年にF2を栽培すると、親に使った2種類のアサガオの持っていた花や葉の色や形の組み合わせが変わったいろいろなアサガオが出てきます。この中から目的のアサガオを選び採種します。もし、目的のアサガオが出てこなかった場合でも、それに一番近いものを選んで翌年育てると今度は狙った通りのアサガオが出てくることがよくあります。
雄ずいや雌ずいが使えない獅子や牡丹では、交配に親木を使いますが、親木が獅子や牡丹をヘテロで持つ確率も考えて、多めに交配を行います。柳(撫子采咲)の花粉は正常なことが多いので、花粉親にすることはできます。このような出物系統を育成する場合は、親木の候補を複数残し株別に採種します。
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