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2017年8月10日 (木)

台風5号

台風5号は9日午前3時ごろ、山形県沖の日本海で温帯低気圧に変わった。気象庁によると、発生期間は7月21日から18・75日となり、統計が残る1951年以降歴代3位。

ということでずいぶん長い間ハラハラさせられました。
気象庁のHPから図を引用します。
http://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/typhoon/route_map/bstv2017.html
ホーム > 各種データ・資料 > 過去の台風資料 > 台風経路図 > 2017年
T1705
誕生から消滅までの軌跡です。
複数の台風が隣接すると互いに相手を振り回す、という効果が起こるはずでして、最初のループのあたりにはその効果があったのではないかと見ています。(素人・案山子の私見です。)

8月8日、TBSテレビの夕方の森田さんの気象情報で、台風と海面温度の変化、という話をしていました。
手元のコンデジでTV画面を撮影したものをお目にかけます。
0808_24tv1 7.21

0808_24tv2 7.29

0808_24tv3 8.5

0808_24tv4 8.7
台風が通過していった海面の温度が下がっています、という解説画面です。
「台風の強い風で海水がかき混ぜられて、深い所の冷たい海水が表面に引き上げられたため」というのが基本的な話の内容でした。

ここで使われたデータの元ネタは気象庁のHPにあります↓
http://www.data.jma.go.jp/gmd/kaiyou/data/db/kaikyo/daily/sst_HQ.html
ホーム > 各種データ・資料 > 海洋の健康診断表 > 海面水温に関する診断表、データ > 日別海面水温

海面水温と平年差が切り替えられるようになっていて、TVで使っていたのは平年差の方です。
ちなみに昨日8月9日の図を引用しますと
Sstd_anom_hq20170809
台風が掻きまわしていった列島南側が「冷めて」ますね。

森田さんの解説は、それはその通りなのですが、もう一つ、寄与分は小さいかもしれませんけれど、海面から水蒸気が蒸発して台風に吸い上げられ、その水蒸気の潜熱が台風の発達するエネルギーになっている側面があります。水蒸気が蒸発すれば当然蒸発熱を奪うわけで、海水の表面温度は低下します。
どのくらいの割合なのか、気象庁のHPで調べてみました↓
http://www.data.jma.go.jp/kaiyou/data/db/kaikyo/knowledge/taifuu_suionteika.html
台風による水温低下

 台風が通過すると、台風の経路に沿って帯状に海面水温が低下している状態がみられます。
 台風による海上での強い風により、海面での蒸発は盛んになります。この蒸発によって海面から熱が奪われるため、海面水温は低下します。 しかし、台風による海面水温の低下に最も影響を与えているのは、台風による反時計回りの風によって海面下の冷たい海水が引っ張り上げられる湧昇と呼ばれる現象です。また、台風による強い風が、海面下の冷たい海水と海面の温かい海水をかき混ぜる効果によっても、海面水温が低下します。
 湧昇の効果は、強い風が同じ場所で長期間吹くほど顕著となります。このため台風がゆっくり移動しているときほど、海面水温の低下は大きくなります。
 なお、海水の蒸発により大気に供給された水蒸気は、大気中で凝結して雲を作ります。凝結するときに、水蒸気が熱を大気に放出するので、台風の発達を促すことになります。海面水温が高い海域で台風が発達しやすいといわれているのは、海洋から大気への水蒸気の輸送量がより多くなることにより、台風の中心で凝結により放出される熱量も多くなるためです。

ここには冒頭、台風通過時の水温低下の見事なグラフがあります、是非ご覧ください。
蒸発による水温低下と、湧昇による低下のそれぞれの寄与は明示されていませんが、湧昇の方が大きな影響を与えているようですね。
下にリンクする別のサイトでは

海洋から大気へ熱エネルギーを放出すると海面水温は低下するものの、これは台風による海面水温低下全体の1~2割程度といわれています。

こういう記述もありました。

なんにせよ、台風が発達し、持続するエネルギー源は海にあるのです。
水蒸気を含んだ空気が上昇すると、膨張して温度が下がったときに、水蒸気から水への状態変化が起こり、凝結熱が放出され温度が下がりにくくなります。でさらに上昇が続く、というようにして積乱雲が成長していくのですね。
「海水面の温度が高いのでエネルギーが供給され、台風が衰えにくい、発達する」というような表現をTVで聞くと思いますが、その中身はこういうことです。

さて、今年の台風状況は、この後どうなっていくんでしょうね。
出来事が「過激」「極端」になっている気がします。心配です。
気圧配置が通常の夏パターンじゃないというのも気にかかるんですよね。
17081012
8月10日の天気図ですが、夏の太平洋高気圧が見えませんね。
南から日本全体を覆うように勢力を張るのが普通。夏台風はその縁をまわって、大陸へ行くことが多い。夏の高気圧が弱まってくると、台風がその縁をまわるというコースがちょうど日本列島あたりにかかって、秋台風になる。
それが見えないんですよね。どうなるものやら。

http://www.mri-jma.go.jp/Dep/ty/IND/IND_wada/TyphoonSST.html
台風と海水温の関係

 熱帯から亜熱帯海域の暖かい海上(海面水温が26.5℃以上)で、台風は発生するといわれています。高い海面水温は、熱帯で形成される弱い渦を最大風速~17m/s以上の台風へと強化するのに好都合な海の環境といえます。しかし海面水温が26.5℃以上の海域では、すべての弱い渦が台風へと強化されるわけではありません。
 台風が発生した後、熱帯から亜熱帯海域上の暖かい海域を移動します。渦の強化により強まる海上付近の風は、海洋から大気へより多くの水蒸気を輸送するのに好都合です。また強風により生じた台風直下の高波は海面状態を変化させることにより、大気と海洋の間で働く摩擦を大きくします。この摩擦の効果により、北半球では反時計まわりに回転する台風の接線風が最大となる半径は引き締められ、同時に水蒸気は台風中心へ向けてより多く運ばれるようになります。台風の眼の壁雲は上昇流が強く、台風中心へ向けて運ばれた水蒸気の多くは、ここで上空へ運ばれることとなります。暖かく湿った大気が大気圧・温度共に低い上空へ運ばれると飽和し、そこで凝結することにより上空は暖められます。また水蒸気から生成された雨粒、氷粒は落下することにより、眼の壁雲の外側を冷やすとともに、激しい雨をもたらします。海面水温が高いほど大気中に含まれる水蒸気の量は多くなり、より多くの水蒸気が上空へ運ばれるため、台風の勢力はより強くなると考えられています。

図1 台風の模式図。青色は海、赤色は周囲に比べると、同じ気圧高度において温度が高いことを示している。灰色は眼の壁雲とそこから伸びる層状性の雲を表している。矢印は大まかな大気の流れを表す。

 しかしながら、台風自身の強い風は海を冷やす働きをします。海洋から大気へ熱エネルギーを放出すると海面水温は低下するものの、これは台風による海面水温低下全体の1~2割程度といわれています。台風自身の強い風は海洋表層をかき混ぜる(混合)ことにより、海洋表層の水温を低下させるのです。この2つの効果は台風の直下で起こり、台風直下の海面水温の低下を通じて、台風の発達に影響を与えます。
 また台風による低気圧の回転は台風中心付近の海水を外側へ輸送し、結果として海洋内部から冷たい海水が海洋表層まで持ち上げられます。この効果を湧昇といいます。湧昇が台風の発達に及ぼす影響は台風の移動速度により異なります。台風の移動速度が遅い時は、湧昇によって持ち上げられた海水が台風自身の強い風によりかき混ぜられるので、より大きく海面水温は低下することとなります。
 湧昇はまた、海洋表層で暖かい海水が占める深さが浅い時に、大きな効果をもたらします。このため、海洋の実況を的確に把握することは、台風の強さを予測する上で重要な役割を果たすという事ができます。
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