アオスジアゲハ
2017.8.6
もう出たがっているアオスジアゲハ。
下に緑色の液体がありますね。これは蛹便といいます。
羽化したチョウが翅を広げるのを、重力で下に引かれて伸びて開く、と思っている方もいるようなのですが。
ま、上へ向かって展開するのは無理として、単に受動的に翅が開いていくのではないのです。
体から翅脈へ体液を圧送するのです。だらんとしたホースの先を閉じて水道の栓を開けるとホースがピンとなりますね。あれです。
展開が終わったら、体液は捨てます。翅脈は空洞の管になります。同じ断面積なら棒より管の方が軽くて丈夫。
空中を飛ぶチョウの翅は丈夫で軽い管である翅脈で支えられているのです。
蛹便 ヨウベン
デジタル大辞泉の解説
さなぎから羽化するときに排出される体液。チョウなどの完全変態をする昆虫の一部にみられる。折りたたまれた羽を展開するとき、翅脈に体液を圧送するが、その余分な体液を便として排出するもの。羽化液。
さて飛び出して、ちょっと止まったボウガシの葉。
キョトンとしたような顔がかわいい。
クモの巣の糸が見えますが、この位の糸なら、チョウの翅はくっつきません。鱗粉のおかげ。
大きくて密な円網に飛び込んでしまったらだめかもしれませんが、クモの糸に触れたくらいでは大丈夫です。
また、鱗粉の並びで翅の表面には微細な凹凸ができ、これが翅に撥水性を与えます。(超撥水といってもいいくらいかな。)
嵐では困りますが、普通の雨で翅が濡れてダメになる、ということはありません。
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