エマープ
★福岡さんの連載エッセイの2月2日分。また素数の話。
(福岡伸一の動的平衡:61)スプーン曲げの裏に素数?(朝日新聞デジタル 2017年2月2日05時00分)
素数の続き。素数の中の素数にエマープがある。反転しても互いに素数である場合をこう呼ぶ。13と31、37と73、113と311など。
・・・
「エマープ」ってなんだかわかります?
多分
prime⇔emirp
ですね。
素数を反転して、反転の結果がまた素数。ということのようです。
私自身は初耳の概念でした。
で、さっそくプログラム化してみました。
11以上の数から素数を探してその反転数を作り、素数かどうかチェックしているだけです。
難点は、13に対して31が出ると共に、31に対しても13が重複して出てくることですね。
重複を避けることはできますけど、メンドくさい。配列を用意して重複をチェックすることになるでしょう。
ほぼ2倍の個数が見つかっていますが、人間の目は優秀だ、一目で重複していることがわかりますから、目の確かさにお任せして、逃げます。
DECLARE EXTERNAL FUNCTION isPrime
FOR n = 11 TO 1000
LET t = isPrime(n)
LET m = n
LET a = 0
DO
LET tmp = MOD(m, 10)
LET a = a*10 + tmp
LET m = IP(m / 10)
LOOP UNTIL m = 0
!PRINT a
IF (t = 1) AND (isPrime(a) = 1) THEN
PRINT n; a
END IF
NEXT n
END
EXTERNAL FUNCTION isPrime(p)
LET k = p
IF MOD(k, 2) = 0 THEN
LET isPrime = 0
ELSE
FOR j=3 TO SQR(k) STEP 2
IF MOD(k, j)=0 THEN EXIT FOR
NEXT j
IF j<=SQR(k) THEN
LET isPrime = 0
ELSE
LET isPrime = 1
END IF
END IF
END FUNCTION
1000までのエマープを掲載します。
11 11
13 31
17 71
31 13
37 73
71 17
73 37
79 97
97 79
101 101
107 701
113 311
131 131
149 941
151 151
157 751
167 761
179 971
181 181
191 191
199 991
311 113
313 313
337 733
347 743
353 353
359 953
373 373
383 383
389 983
701 107
709 907
727 727
733 337
739 937
743 347
751 157
757 757
761 167
769 967
787 787
797 797
907 709
919 919
929 929
937 739
941 149
953 359
967 769
971 179
983 389
991 199
数の頭が偶数ならはじめっからチェックする必要はないのですが、それもまた面倒だ。
CPUパワーに任せてやってみました。
力づく。
これはこれで、終わり。
福岡さんのエッセイの後半に
ちなみに37は、現存するフェルメールの作品数。この数に魅せられて世界を巡礼してしまった。113は、アジアで発見されて周期律表に載った初めての元素ニホニウムの原子番号。今年度の朝日賞に選ばれた。ただし寿命はたった0・002秒。そういえば31番はガリウム。ガリウムといえば、青色ダイオードの重要な原料となった元素だが、私たちの世代にはもうひとつ忘れがたい思い出がある。
なんの変哲もないステンレスのスプーン。怪しげな人物がテレビに登場し、人さし指と親指でスプーンの首の部分をつまみ、ゆっくりとこすりだした。もちろん最初は何も起こらない。ところがどうしたことだろう。スプーンがぐにゃりと曲がりはじめたではないか。とうとうスプーンはポキリと二つに割れてしまった。ちょ、超能力!? 子どもだった私たちはすっかりだまされてしまった。
おそらくスプーンはガリウムで出来ていたのだ。ガリウムは銀色の硬そうな金属。一見、ステンレスと見分けがつかない。ところがたった29度で溶けてしまうのだ。つまりスプーン曲げは手品にすぎなかった。あの頃、もっと科学の知識があったらなあ。
ちょっと話が外れ過ぎですね。エマープと原子番号には何ら関係がない。それを結び付ければ、話としては面白いかもしれないけれど、意味不明なエッセイになってしまう。
福岡さんの今回のこの一連の連載は、面白いことを書こうという意識が先走っているな、というのが正直な感想です。「けれんみ」が強いと言ったら言い過ぎかな。
もっと地に足をつけた、堅牢な思考を詠ませてほしいと思っています。
★金属のガリウムそのものを扱った経験はありません。融点が低いということは知っていましたが、スプーン曲げに使われたという指摘は今回初めて知りました。
易融合金は知ってます。生徒と作ってみたこともあります。お湯の中で溶けて流れる金属というのは見ものでした。
消火栓の「温度ヒューズ」に使われたりもしていますね。
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