ハエやアブの翅の構造につて
★以下の話は、実は蒸し返しです。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/post-cb61.html
2016年11月25日 (金)
ホソヒラタアブandハエ目の翅の小さな構造・切れ込み・立ち上がり
↑ここで書いたことを蒸し返しまして、どうかお教えを請いたいとお願い申し上げる次第です。
★何を言いたいのかを明確にしておきましょう。
お恥ずかしいのですが、下手な手描きの図で。
ハエ目昆虫の体の右の翅だと思ってください。
ハエ目昆虫は後翅が小さくなって平均棍というものに変わっています。
図中、ゴルフクラブのヘッドみたいな描きこみがそれです。
そして今回提起したいのが前翅の平均棍の上の部分なのです。
翅の付け根近くのところに「切れ込み」が入っていて、その切れ込みの体近くの小さな部分が「立っている」と思われるのです。
手元の紙を切ってみました。
切れ込みを入れて立ててみました。
これでイメージができたでしょうか。
この翅の構造には
・名前がついているのか
・どんな意味がありうるのか
そんな疑問を持っています。
★実物を見てみましょう。
2016.11.15
アリッサムに来たヒメヒラタアブです。
平均棍が見えます。前翅の、平均棍の真上の部分が「欠けて」いて、平均棍を前翅が覆っていません。
トリミング。小片の立ち上がりはこの写真では見えません。
11.26
アリッサムに来たコマバムツホシヒラタアブ。
右の翅のところをトリミングすると
矢印で示したところ。切れ込みがあって、小片の立ち上がりがうっすらと見えると思います。
11.27
コギクのつぼみに来たホソヒラタアブ。
平均棍の真上の部分で前翅が欠けているのはわかりますが、立ち上がりはほとんどわからない。
11.29
種はわかりませんが、大型のハエです。
これなら小片の立ち上がりが見える。
左右両方の前翅から小片が立ち上がっています。
12.11
コマバムツホシヒラタアブだと思います。
右翅で小片の立ち上がりがぼんやりと見えます。
12.16
ナミホシヒラタアブだと思います。
かなりクリアに小片の立ち上がりが見えますね。
というわけで、この前翅の切れ込みと小片の立ち上がりについて
・名前はついているのでしょうか。
・そのことのメリットは何なのでしょう。
ということが知りたいのです。
名前がわかればまた調べようもあるでしょうが、今のところどうやって調べたらいいかもわからない。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E5%9D%87%E6%A3%8D
現在では、その振動により、反射弓の興奮の伝達が促されるとする説(W. von Buddenbrockによる)や、振動により飛翔運動の角速度を検出する感覚器である、いわば航空機のジャイロスコープの働きをするという説(G.Fraenkelなどによる)などがある。この器官を除去すると、双翅目の昆虫は全く飛翔できないため、後の説が有力である。片方だけでもあれば飛行可能であることから、物理的にバランスを取るのだとのかつての説は否定された。
平均棍の真上の部分の前翅が欠けていると、平均棍の動きに対して前翅が及ぼすかもしれない圧力の影響がなくなるかもしれませんね。そうなると、前翅の影響なしで平均棍だけの動きが検出できる、というようなことになるのでしょうか。
ハエに詳しい方、どうぞご教示ください。よろしくお願いします。
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こんにちは。相変わらず面白い観察をされていますね。当方はこの翅の構造は気にしていませんでした。読んでいてなるほどと思いました。この折れ曲がっている部分は3個のパーツ(基覆弁、端覆弁、小翅片)からできていて上部に立ち上がる構造になっています。調べてみて分かりました。翅の後端にあるので飛行するための装置になっていると思われますが詳しくは分かりません。折れ曲がって見える翅はかかしさんの観察の通り、種類によって違いがあるようですね。当ブログのコメント欄にもお返事を書かせていただいております(重複してしまいますが)。昆虫等、細かく観察したらわからないことだらけなのだなと、今更ながら思ってしまう次第です。PS.当ブログは先ほどしばらくぶりに開いたので、お返事が大変遅れてしまいました。
投稿: クラマ | 2017年1月12日 (木) 22時55分