ホラとうそ
朝日新聞のミニ連載:[しつもん!ドラえもん]2400 おんがくとことば編(10/14)から
山伏がブオーと吹く楽器。何という貝でできている?吹くと「うそつき」の意味もあるよ。
[こたえ]ホラ
大型の巻貝。合戦で出陣の合図にも使われた。見た目より大きな音が出るから、「ホラを吹く」→「大げさに言う」→「うそをつく」になったという説も。
そうなんですか?
「ウソ」と「ホラ」は同じですか?
「ウソ」も「ホラ」も「真実ではないことを言う」という意味では同じだとは思います。
でもニュアンスが違うような気がする。
「ウソ」は真実を隠そうとしますよね。
「ホラ」はそもそも真実なんかは関係ない。ホラを吹いて何かを隠そうとするというのはなんか違う気がする。
昔話や民話で、ほら吹き比べ、なんかはあるけど、嘘つき比べはないでしょ。
大ぼら吹いて楽しむ、という感覚はありますが、大嘘ついて楽しむわけにはいかないよな。
↓こんなの見つけました。ホラを楽しんでください。
http://www.ozawa-folktale.com/web_caf/guidepost_of_folktale/guidepost_of_folktale_39.html
第39回 ほら吹きばなしはいかがでしょうか
昔話には、豪快なほら吹きばなしもあります。昔話はそもそも本当の話と信じられることを求めていないので、ほらとなると、極端なほらにして楽しみます。近代科学の合理性などまったく気にしていません。現代の子どもたちにも必ず喜ばれます。東北のほら吹きばなしをひとつ。
「ほらくらべ」
むかし、関西一といわれるほら吹き名人が、東北一のほら吹き名人のところへ、腕比べに出かけていった。その家に着くと、小さな女の子が出てきた。そこで、
「わしは関西一のほら吹き名人だが、この家の主人はいるか」ときいた。すると女の子が、「ああ、父ちゃんかい?」というので、「そう、父ちゃんはどこいった」というと、「父ちゃんなら、早池峰山(はやちねさん)が倒れそうなんで、麦わら三本もって、つっかえ棒しにいったよ」といった。
関西一のほら吹き名人は、「この小娘、生意気なこというな」と思って、「そんなら、母ちゃんはよ」ときいた。「母ちゃんかい。母ちゃんは、海に高潮が来たんで、鍋の蓋持って押さえにいったよ」といった。
関西一のほら吹き名人は、「この小娘、なんて生意気なんだ。よし、それならこっちもおおぼら吹いてやれ」と思った。
「それじゃあ、ちょっときくが、奈良の大仏様の釣鐘が、この間の大風でどこかへ飛ばされてしまった。お前知らないか?」
すると小娘は、「そういえば、この間、どこからか釣鐘が飛んできて、軒下の蜘蛛の巣にひっかって、一日中鳴ってたなあ。でも、いつのまにか、またどこかへ飛んでっちゃった」といった。
関西一のほら吹き名人はこれを聞くと、
「こんな小娘がこれほどのほらを吹くんでは、おやじはどんなおおぼらを吹くかわからない」と思って、そのまま帰ってしまったというはなし。
↓ダイダラボッチ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%A9%E3%83%9C%E3%83%83%E3%83%81
「各地の伝承」というようなところを読んでみてください。
ホラは陽性、ウソは陰性、という気もする。
★自己言及のパラドクスというのもありまして。
「私は嘘つきだ」と宣言したとします。
私がこの言葉通りに嘘つきであるなら「私は嘘つきだ」という発言は嘘であることになり、私は嘘つきではないことになる。もし私が嘘つきではないなら「私は嘘つきだ」と言う言葉は正しいので、本当は私は嘘つきなのですね?
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