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2016年9月23日 (金)

濃アンモニア水

0912_26ammonia 2016.9.12
目の前を走っていたタンクローリー。信号停止の間にパチリ。
これは濃アンモニア水ですね。
12060kg/13400L=0.9 kg/L
下のウィキペディアでは
d=0.904 g cm-3

「kg/L」で求めた密度の値と、「g/( cm^3)」の密度の値が一致しますね。

1kg=1000gで、1L=1000cm^3 ですから、「1000」がキャンセルするんですね。
実は「t/(m^3)」で密度計算しても、数値は同じになるんですよ。
タンクローリーとかコンテナを積んだトラックとか、そういうもので試してみてください。

↓Wikiから引用↓

アンモニア水
アンモニアの水に対する溶解度は気体としては非常に大きく濃厚水溶液が存在し、また密度は濃度と伴に減少し、市販の濃アンモニア水は25~28%程度のものが多く、26%(d=0.904 g cm-3)のものはモル濃度は13.8 mol dm−3である。

★アンモニアの水に対する溶解度が大きいことを利用して「噴水」の実験をよくやります。
フラスコに上方置換でアンモニアを溜め、ガラス管のついたゴム栓をして、呼び水を少量入れてやると、下の水槽から水を吸いあげて噴水になる。このとき、下の水槽にフェノールフタレインを入れておくと、噴水が赤くなって美しい、というやつです。
これねぇ、やり方によっては誤った概念を生徒に植えつけますので、充分に注意した方がいい。
ある時、デモンストレーション実験でアンモニアの噴水をやろうとしたら、生徒が「先生!アンモニアの噴水って赤いんだよね」ときた。見た目が面白い実験をやろうとして、何も言わずにフェノールフタレイン入りの水で噴水実験を行ってちゃんと説明をしなかったんでしょうね、中学の先生が。あるいは、面白さは味わったけど説明は聞き逃したか、生徒が。
私は、それが瞬間的にわかりましたので、単なる水で噴水を行いました。単に無色透明な噴水になりました。
あれぇ、赤くない、と先ほどの生徒はびっくり。
そこでおもむろに「アンモニア水って酸性?アルカリ性?」と訊く。「アルカリ性」という返答。
「アルカリ性で赤くなるのは?」と訊くと「フェノールフタレイン!」「あ、そうか、フェノールフタレインが入っていたのかぁ。」と理解に達するわけですね。
で、おもむろに、フェノールフタレインを水槽に滴下し、もう一回噴水実験をやる。見事に赤くなる。
これでもう、理解は定着しますね。
実験というものは面白いだけではダメなのです。本質が理解できるように、論理的な構成をきちんと組み立てて行わなければならない。最近の教育テレビなんか見ていると、論理構成がなってないじゃんかよっ!と怒りを発したくなるような実験や番組をやっている。レベルが低くなったなぁ。と、元高校理科教師・実験派は慨嘆するのでした。

相手が小学生だろうが高校生だろうが、本質を伝えるのにレベルを下げてはいけないのです。それは教育としては邪道。一切の留保なし、本質へ切り込まなければならない。ただ、わかりやすくする工夫は必要です。その工夫ができるためには、教師自身が深く本質を理解していなければならない。授業って、自分が試されるんです。きついものなんです。

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