中秋の名月
ちゅうしゅう‐の‐めいげつ【中秋の名月】‥シウ‥
陰暦八月十五夜の月。団子・衣被きぬかつぎ・薄すすきなどを供えて月見をする。仲秋の名月。芋名月。
広辞苑第六版より引用
今日は確かに陰暦八月十五日なのですが・・・理科年表によりますと
正午の月齢は13.7
望は17日で正午の月齢が15.7
です。
なんだか、あれ?という気分がしませんか?
陰暦は月の暦なんだし、朔から始まって望まできて、15日で満月じゃないの?
陰暦の15日は月齢14.0を含む日です。そうすると、今日9月15日の正午に月齢が13.7ですから、今日のうちに月齢14.0が来ます。ですから、陰暦でも8月15日なのですが。今晩、月が見えてもそれは月齢15ではないんですね。
↓明晰な解説があります。
http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/C3E6BDA9A4CECCBEB7EEA4C8A4CF2FCCBEB7EEC9ACA4BAA4B7A4E2CBFEB7EEA4CAA4E9A4BA.html
名月必ずしも満月ならず
・十五夜という決め方は単純ですが、
必ずしも望 (満月) が同じ日になるとは限りません。
陰暦15日は月齢14.0を含む日、月の満ち欠け周期の半分は29.5÷2≒14.8ですから、望 (満月) が後になることが多いです。
・では望 (満月) を名月にすればよい?
望 (満月) は太陽と月の位置関係だけで決まるもので、その瞬間に日本で月が見えているとは限りません。
年 名月 望(満月)
2013年 9月19日 9月19日20時13分
2016年 9月15日 9月17日04時05分
2013年は一致してたようです。
次回、一致するのは2021年だそうで、9月21日が名月の日で、その日が望になります。
まあ、肉眼で見て、ほぼ丸いのですからなんだっていいんですよ。むしろお天気の方が問題で、月が見えなきゃはじまらない。
★今年の二百十日は8月31日でした。なんだか「この日は台風が来ることが多い」とか言うことになっていますが、それはちょっと違いますね。
私たちは今太陽暦で生活していますから、9月は台風シーズンだ、というのが生活感覚ですよね。
ところが、太陰暦では、閏月が入ることがあるくらいで、「●●月は野分が多い」なんて言えないわけですね。
でも、農業で台風シーズンを知ることは重要だ。そこで、太陰暦の中に太陽の位置を書き込んだのが「二百十日」なのです。
立春から210日。太陽の位置が180度進むと立秋(8月上旬ですね)。そこから更に30度進むと、約30日が過ぎますから、ほら、9月頃でしょ。ほらほら、秋台風のシーズンだ。
だから、二百十日という日に台風が来ることが多いといっているのではなく、二百十日のころは台風シーズンだから注意せよ、といっているのですよ。そこを間違えないように。
更に二百二十日も同じく。まだまだ台風シーズンだよ、と。
太陰暦には季節感がない。だから太陽の位置を書き込む必要があったのですね。
で、中秋の名月は太陽暦の9月~10月。わぁ、天気がよくない可能性大、ですね。
こだわらず、天気のよい夜に、ひんやりと清涼に澄みわたった秋の空に昇る月をお楽しみください。
ちゅうしゅう‐むげつ【中秋無月】‥シウ‥
天気が悪くて、中秋の名月が見られないこと。
広辞苑第六版より引用
こういう言葉があるそうですよ。
参考:上の引用と同じサイトです。
http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/C3E6BDA9A4CECCBEB7EEA4C8A4CF.html
中秋の名月
ここからも「関連ページ」でいろんな話が読めます。ぜひお楽しみください。
月の満ち欠け
月の満ち欠け/いろいろな月たち
月の満ち欠け/月齢と満ち欠け
七夕
太陰太陽暦
太陰太陽暦/2033年問題
太陰太陽暦/定気法の影響
太陰暦
太陽暦
中秋の名月とは/月待ちは秋に限る
中秋の名月とは/十三夜
中秋の名月とは/大きな名月、小さな名月
中秋の名月とは/中空の名月
中秋の名月とは/名月必ずしも満月ならず
要素/1か月とは?/月の和名
などなど。
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