私の孤独
朝日新聞一面の連載です。
折々のことば:482 鷲田清一(朝日新聞デジタル 2016年8月8日05時00分)
選んだ孤独はよい孤独
(フランスの言い習わし)
◇
人々から見捨てられていると感じることと、世評を気にせず自己のうちに深く沈潜することとは異なる。ロンリネス(ひとりぼっちの寂しさ)とソリチュード(孤独)とはまったくの別ものである。町なかで人々と一緒に暮らしながら、ひっそりとした一人の時間を大事にする生き方、つまり「市隠」に、評論家・川本三郎はひかれる。地方紙に寄せた随想「市隠への憧れ」から。
これを読んで「あ、そうなのか」と心に響きました。
もう30年近くも前でしょうか、シャンソン歌手のジョルジュ・ムスタキさんが来日し、昭和女子大学人見記念講堂で公演したときのビデオを見ました。
ギターを抱えた本人と、ウッドベースと、サイド・ボーカルの女性と、3人だけ。シンプル。
「昂ぶる」ということの全くない歌でしたが、心に染み入る力の強さに圧倒されましたっけ。
「私の孤独」という歌にしびれましたねぇ。
Non je ne suis jamais seul avec ma solitude
いや、私は孤独と一緒だから決して独りぼっちではない
このフレーズすごいですよね。
以来、何十年。
え!「選んだ孤独はよい孤独」というような言い習わしがフランスにあったのか。
驚きました。そうだったのか。
そういう基盤がフランスにはあるんですね。知らなかった。
私は、人間好きの人間関係嫌い。群れるのは嫌だ、一人佇むのが好き。
{オリンピックなんか大っ嫌いだ}
人間関係を結ぶことが下手なんじゃないんです、嫌いなんです。
学ぶ側だった時の「同窓会」も、教える側だった時の「同じ職場の人間関係」も、全部捨ててきちゃった。
選んだ孤独と人生を送ります。
「選んだ孤独はよい孤独」
「私は孤独と一緒だから決して独りぼっちではない」
のです。
ジョルジュ・ムスタキさんの「私の孤独」は youtube で聞けます↓
https://www.youtube.com/watch?v=XfSfNaQuNro
ジョルジュ・ムスタキ
私の孤独 Ma Solitude (ジョルジュ・ムスタキ)
★以前にも、何回かこのことは書いていまして
↓ぜひリンクもお読みいただきたいと思います。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/ma_solitude.html
2008年1月24日 (木)「MA SOLITUDE」
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/post-83b0.html#comment-84677923
2013年11月21日 (木)「犀の角のようにただ独り歩め」
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/post-f336.html
2013年12月27日 (金)「孤独」
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