エスカレーター
ちょっとイメージしてみてください。
視覚障害者の方がエスカレーターに乗っている。白杖の先端を前のステップに接触させられる状況なら、そうしているでしょう。混んでいてそれができないこともあるでしょう。
さて、エスカレーターを降りるタイミングを、どのように計ったらいいでしょうか。
白杖の先端の動きで知る。それができればね。
ダメなら?
ベルトの傾きが変化するのを手で感じ取る。
いずれにせよ、かなりの集中力を要することです。
そのように集中している時に、脇を歩いていく人がいるとどう感じるか。
歩いていく人本人や、周囲の健常者は気づかないと思いますが、ステップを歩かれると、かなり揺れるんです。
その揺れはベルトに置いた手にも感じ取れる。
まして走られたりしたら、集中力を削がれることおびただしいのです。
一度、やってみてください。
エスカレーターで目をつむる、降りるタイミングを計る、ということをね。
やってみるとわかりますが、エスカレーターを歩いたり走ったりすることは、かなり「荒々しい」行為なんですよ。
健常者がその場でつくる「バリア」みたいなもんだ。
健常者が作るバリアに遮られるのが障害者。
バリアを作らないでくださいね、みなさん。
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