★今日は「山の日」。で、ブログはお休みのつもりだったのですが、ひとつだけ。
昨日のNHKのニュースで、高尾山でのイベントが紹介されていました。
また、標高500メートルあるビアガーデンでは「山の日」を前に、名前に「山」や「岳」がつく12種類の日本酒を提供しています。
これを聞いて私の頭の中は「?」だらけ。
高尾山は599mの山で、ケーブルカーで標高472mの高尾山駅まで行けます。
ビアガーデンというのは高尾山駅からすぐらしい。
私が何を気にしているかというと、標高差は少ないとはいえ、頂上への往復は歩くんでしょ。
お酒飲んでから、上ったり下りたりしていいんですか?
山でケガをしたりするのは、ごく普通の道での場合が多いはず。
ふっと酔いが回ってきたところで山を下る、なんてのは最悪じゃないんですか?
ケーブルカーで山を下りないで、道を歩いて降りるという選択肢もあるんでしょ。
そりゃまずいんじゃない?
下りきったところで、お酒のもてなしならいいけどさ。
お酒って、意外なところで身体能力を奪うんですよ。お気を付けください。
今日の朝刊の広告。
サントリーの「モデレーション広告」というやつですね。もう30年くらい続いています。
お酒のメーカーが、お酒は適量に、という広告を打つことに敬意を表します。
新聞広告をまとめた冊子もあって、入手し、授業でも使いましたし、高校生の飲酒防止のお手伝いになればと、保健室にも差し上げましたっけ。
http://www.suntory.co.jp/arp/
モデレーションとは、「ほどほど」あるいは「中庸」という意味。サントリーでは、1986年から業界に先駆けて、「酒は、なによりも適量です」というメッセージを盛り込んだ「モデレーション・キャンペーン」を全国紙で展開、適正飲酒の大切さを訴え続けています。さまざまな飲酒にまつわる啓発を行い、適正飲酒について理解を深めていただくように努めています。
・・・
適正飲酒のために-サントリーの基本理念・行動指針
サントリーでは2002年7月、アルコール関連問題への取り組み姿勢を明文化した、「ARP基本方針『適正飲酒のために-サントリーの基本理念・行動指針』」を制定しました。
基本理念
サントリーグループは、アルコール飲料の特性を認識し、アルコール関連問題の予防に努めるとともに、適正飲酒の考え方を普及させることによって、人々のより健康で文化的な生活のために貢献します。
1. アルコール飲料の持つ致酔性、依存性が、身体的、精神的、社会的な問題を引き起こすことを認識し、アルコール関連問題の予防をめざします。
2. 体質の違いや身体の状況、飲酒に対する考え方の違いが尊重されるより良い飲酒環境の形成をめざします。
3. 節度をわきまえた適度な飲酒(適正飲酒)は、心身の健康に役立ち、人間関係に潤いを与えるとの認識に立って、お酒の科学的研究の推進と、その正しいつき合い方について知識の普及に努めます。
高尾山位の山で、標高500m位だと、空気が薄い、ということもあまりないでしょうが、高山では酒は禁忌ですよ。
アルコールを分解するには酸素が必要。高山で気圧が低ければ、酸素も少ないのです。
昔こんな記事がありました↓
アンデスのラパス高原(標高4000m)で人が金魚に{酒を飲むと分解のための酸素が不足して、口をパクパク金魚状態}(1996/12/28)
当然、とんでもない二日酔いに襲われることになります。
高空を飛ぶ飛行機の中ではアルコール飲料が体にきつい、という話もありましたね。
★ちょっと話の筋を変えますが、こんな話もありました。
「山の日を前に安全登山など学ぶ」(NHK 07月31日 17時46分)
ことし新たに祝日となった8月11日の「山の日」を前に安全な登山やハイキングの楽しみ方を学ぶ講演会が前橋市で開かれました。
「山の日」の制定を記念して群馬県などが開いたもので会場の群馬県庁では安全に登山やハイキングを楽しむための基本的な知識を身につけてもらおうと群馬県山岳連盟の星野俊充さんが講演しました。
このなかで、星野さんは会場に集まった県内の登山愛好家およそ100人を前に▽休憩時間を考慮した計画を立てること、▽登山届を出してから山に登ることなど基本的な注意事項を説明しました。
そのうえで、▽下山時間を先に決めたうえで登り始める時間を決めることや▽登りより技術が必要とされる下山は簡単なコースを選ぶことなど、計画を立てる際のポイントを助言していました。
主催した「ぐんま山と森林推進協議会」の八木原勇治会長は「ベテランから子どもまで安全を確認したうえでさまざまな山のめぐみを味わってほしい」と話していました。
「登りより技術が必要とされる下山」 ←このこと、長年の謎だったのです、私には。
私は基本的に登山など一切無関係の人なので、わからなかったのです。
みんな登山、登山といって、高い山に登り、登頂に成功した、と大騒ぎするわけですが。
登頂した後ってどうなってんの?
下山なんて楽なもんさ、なのですか?というのが私の疑問だったのです。
斜面を登るときって、這うように登ったっていいわけですが、降りるのは怖いと思うんですよね。
前向きに下るのは膝にものすごい負担が来そうだし、後ろ向きに降りるなんてちょっとなぁ、コワすぎる。
みなさんどうやって下山するんだろう?と長年思っておりました。
やっぱりねぇ。「登りより技術が必要とされる下山」なんですね。
定年後の楽しみに登山、などという人も多いと思いますが、体力は衰えてるんだし、登ったはいいけど下るのがきつかったということもありうるわけで、ご注意くださいませ。
山の事故は中高年が多い、これは厳然たる事実。事実は認めましょう。
「百名山」などといって、目標を立ててしまうのも危険なこと。
できる範囲のことを、のんびりできるようにやればいい。
目標に縛られるなんて、つまらないことじゃありませんか?
山とは無縁の私のたわごと、無視していただいて結構です。