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2016年7月15日 (金)

「算数チャチャチャ」:イチャモン・シリーズ3

★シリーズ最終回です。

最後の3問目はy=cos(θ+π/2)のグラフを書け、というもの。これはお馴染み、三角関数の波状曲線となる。

Sansu1
↑これ見てください。
「η」ってみたことあります?読めますか?
η=cos(θ+π/2)のグラフを書け、なんて、読めないかもしれないような表記を使うなよな。数学は怖いぞ、って脅迫してるみたいだ。

↓ギリシャ文字 読み方と英語表記です。
http://www.biwako.shiga-u.ac.jp/sensei/mnaka/ut/greekchartab.html
α,β,γ,δがアルファ、ベータ、ガンマ、デルタくらい知っておられる方は多いでしょう。
けど。
Η・η(大文字と小文字)
ご存知で読める方はどのくらいらっしゃるのか。
私は「イータ」と読んでますが。「eta」です。
η=cos(θ+π/2)などという式を見せられたら、それだけで嫌になるんじゃないですか?
記事にあるように、せめて、y=cos(θ+π/2)くらいにしなくっちゃ。

で、η=cos(θ)
Sansu2
これだっていうんですが・・・。
これが三角関数のグラフ?ひどすぎる。ずさん過ぎる。認めがたい。
Sansu3
で、それを(π/2)ずらしたらこうなるって。
ヤダヤダ。
「それらしく」っていう数学的センスは全くないようですね。
円を適当に切って、カポカポ並べたみたいだ。これは誰がどう見たって三角関数のグラフではないでしょう。
必要なのは、
y = cos(θ+π/2)
このグラフが、
θ= 0          y = 0
θ= π/2      y = -1
θ= π         y = 0
θ= (3/2)π  y = 1

これらの点を通ること。
そして、曲線の形が「それらしい」こと。ですよ。
Coscurve
こんな感じでいかがですか?
θ軸が圧縮されてますけど。
これは絶対に「円の一部」なんかじゃない。TV画面のコピーと比べてください。

曲線の形自体はサインもコサインも同じですから、今後の話はサインで進めますが。
サインカーブを近似するとしたら
Approx_sin
赤の曲線がサインカーブです。
黒い直線は傾き1の直線。
「*」で描いたのは、放物線です。
ですから、カーブがθ軸と交わるあたりでは直線近似がよい。
カーブの山や谷では放物線近似がよい。のです。

そういう感覚を身につけて、「それらしく」描くことが大事。
間違っても円でなんか描かないように。
↓間違った事例
Curve
作図ソフトで、円を適当に切って、ひっくり返したりしながら並べたもの。
これを見て、サインカーブを描いたんだ、と思う人はいませんね。

TV画面のグラフを見て「怒り狂った」元理科教師なのでした。

★ちょっと話はずれますが。
↓私のHPです。
http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/freestdy/SunSpot.htm

ガリレオが観察した太陽黒点
●「ガリレオ温度計」のことを書くに当たって、昔読んだガリレオの「新科学対話」などを読み返しました。そのとき、これも昔話ですが、ガリレオの太陽黒点の観測に関するレポートを書いたっけなぁ、と思い出して本を引っ張り出してきました。

 岩波文庫「星界の報告 太陽黒点に関する第二書簡」ガリレオ・ガリレイ著、山田慶児・谷 泰訳。1976年10月18日 第一刷発行。¥200-

 という黄ばんだ本です。なんとこの本の裏表紙のところに、レポートのもとになったこれも黄ばんだグラフ用紙がはさんであり、30年近く昔の自分の思考が懐かしく甦ってきました。私は何を考えたのでしょう?
●この文庫本の130ページから148ページに、「1612年6月および7月にかけて日々ガリレオ・ガリレイ氏が観察し観測した太陽黒点の図」という太陽黒点の観測記録の図があるのです。この図が正確で忠実なものであるなら、ここから「等速円運動とサインカーブ」の関係を浮かび上がらせることができるのではないだろうか?というようなことを考えたのです。また、そこから太陽の自転周期なども求まるだろう、と。
・・・
{グラフ}
●黒い点がデータ点です。そこへ、周期27日のサインカーブを赤で細く重ねて描いてみました。「よくあっている」というべきかと思います。
 サインカーブが現れるという、予想1が成立しました。

↓ここでガリレオのデータをプロットしたグラフがこれです。
Galileo
太陽面を移動していった黒点の位置ですから、サインカーブが長く続くわけではありません。
(1/2}周期分です。{残りの半周期は黒点が太陽の向こう側を回っている時に相当します。}
ここで大事なのは、この曲線が「サインカーブに見える」かどうかなのです。
円で近似したうような「波 波」をサインカーブとして提示するような感性では、このグラフを見て「おおサインカーブじゃないか」という感動は得られないでしょうね。

Sin_curve
これも私のHPの同じページに載せてあるグラフです。
これは高校物理の授業で黒板に描いたものと同じ。
黒板をダイナミックにフルに使います。
左の方に、黒板のサイズより少しだけ短い直径の円を手書きで「や~っ」と描きます。
勢いが大事。どうだ、プロはフリーハンドでこんな円が描けるんだ、と生徒に見せつけます。お~、っと言わせたい。
そこに、目分量で、4,8,16等分くらいの点を打ちます。等速円運動の等時間間隔での位置ですね。
黒板中央付近に縦棒を描き、円の上の点の高さを水平に移動して縦棒上に番号を振りながら写し取る。
等速円運動の正射影は単振動になる。と宣言。{等速円運動の奥行きを無視して上下方向だけを取り出すということです}
さらに、単振動の時間変化を見てみよう、と黒板右側に座標軸を描いて、単振動の点に振った番号順に等時間間隔でグラフにプロットします。これをフリーハンドで繋いで、どうだ、これがサインカーブだ、と宣言して、生徒に「お~っ」といわせるんですね。
黒板の前で「舞うがごとき」グラフ作成の技なのです。

自慢になって申し訳ないですがが、算数チャチャチャのレベルではありません。
元理科教師の昔話、でした。

★リンク
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2016/07/post-a3d8.html
2016年7月12日 (火)「算数チャチャチャ」:イチャモン・シリーズ1

http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2016/07/post-9179.html
2016年7月13日 (水)「算数チャチャチャ」:イチャモン・シリーズ2

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