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2016年7月21日 (木)

飛行機のタイヤがパンク

ハワイアン機が羽田に緊急着陸 滑走路1本、9時間閉鎖(朝日新聞デジタル 2016年7月18日11時53分)
 18日午前1時半ごろ、太平洋上を飛行中の羽田発ホノルル行きハワイアン航空458便(エアバスA330型機)が、油圧システムの異常で引き返し、羽田空港に緊急着陸した。乗客乗員293人にけがはなかった。機体が立ち往生し滑走路1本が閉鎖されていたが、約9時間後の午前10時45分に再開した。
 国土交通省によると、同機は18日午前0時すぎに離陸し、同0時50分ごろに油圧低下を感知。機体は着陸時に主翼下の全8本のタイヤがパンクしたほか、油漏れもあって滑走路上で動けなくなり、4本ある滑走路のうち1本が閉鎖された。
 この影響で、日本航空は午前9時現在、国内線14便の欠航を決め、約1990人に影響が出るとしている。全日空の国内線にも遅れが出ている。
 国交省によると、油圧システムには、着陸して急減速する際にタイヤの回転数を制御する役割がある。今回はシステム異常の影響で制御がうまくいかず、減速時のタイヤの摩擦熱が高くなりすぎた可能性があるという。

ハワイアン機が羽田に緊急着陸 国内線の一部欠航(NHK 7月18日 9時01分)
・・・
専門家「ブレーキがかかりすぎか」
全日空の元機長で、航空評論家の樋口文男さんは「油圧のシステムの問題が原因で、ブレーキがかかりすぎた可能性がある」と指摘しています。樋口さんは「通常、着陸した旅客機は油圧の力を使ってブレーキを強くかけたり、弱くかけたりを繰り返しながら停止する。ただ、今回のように油漏れがあると、ブレーキを強くかけ続けることしかできなくなるので、摩擦と熱でタイヤが破裂したのではないか。また、通常、出発地に引き返す場合は、着陸までに機体を軽くするため海上を旋回しながら燃料を捨てるが、今回はそうした対応が十分にできず機体が重いままだった可能性もある」と話しています。

専門家のコメントがついていますが、この仕組み、自動車にもついてますよ。
「ABS」ですね。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0

アンチロック・ブレーキ・システム(Antilock Brake System、略称:ABS)とは、急ブレーキあるいは低摩擦路でのブレーキ操作において、車輪のロックによる滑走発生を低減する装置である。
・・・
これを防ぐために、ブレーキを一気に踏み込むのではなく徐々に踏み込み、滑り始めたら少し緩めて再び踏み込む動作を繰り返す運転技術(ポンピングブレーキ)がある。この動作をコンピュータ制御等により自動化したものがABSである。

↓タイヤメーカーのサイトです。
http://toyotires.jp/run/run_10.html

★私が運転免許を取得したのは50年近くも昔。当時、ABSはなかったのかな、あっても高級車だけ。
ですから、ポンピング・ブレーキを習いました。高速道路や雪道ではいつでもポンピング動作ができるように心構えしていたものです。ポンピング・ブレーキを踏むと、ブレーキランプが点滅しますから、ハザードランプも標準ではなかった時代、危険を後続車に報せる手段でもあったのです。
現在は、私が乗っている軽自動車でもABSは装備されていますからね。時代は変わったな。ただ、ABSの場合、停止までの時間が長くなることもありますので、基本は安全運転しかありません。またブレーキのオイルが抜けたり、ベーパーロックを起こしたりしたときは、ブレーキを踏み抜いた感じになりますから、メカニカルなブレーキ=サイドブレーキで減速・停止する覚悟も持っていてくださいね。運転する以上。
{自慢話:私が運転免許を取得したのは昭和44年7月です。1969年ですね。以来47年無事故無違反を通しています。とろい運転ですからね。}

★さて、着陸時にABSが作動しなかった飛行機。
車輪が完全にロックしてしまって、猛烈な摩擦を起こし、タイヤがバーストしたのでしょう。
では、ここで、問題。
Q:飛行機の車輪のタイヤを膨らませている気体は何でしょう?
  {化学の授業でもこの話題は使いましたね}
A:窒素です。
↓お読みください。
http://www.air-asahi.com/kukipedia/trivia/aircrafttire/
航空機のタイヤに窒素を入れる理由

■400トンの機体を支え時速300キロで走るスーパータイヤ
・・・
<構造素材などが酸化しにくい>
・・・
<火災や爆発の危険が少ない>
不測の事態が起きた時、酸素が含まれない窒素ガスを充填していた方が、爆発や火災が起こる可能性を最小限にすることができます。

今回の事故では、ひょっとして窒素ガスの2番目のメリットが効いたかもしれませんね。
火災を起こしていたら大事故になったはず。

ところで
★電車の車輪の滑り。
電車の沿線で暮らしていますと、面白い経験もあります。
雨の降り始めや雪の日には、発車して加速していく電車が「うなる」のです。
モーターの回転数が上がっていく音が途中で止まってはまた始まり、また止まってはまた始まる。
車輪がレールに対して完全に滑り始めると、「ABS」動作をするのです。それが音の変化として聞こえ、「お、電車がうなってる、雨が降ってきたか」と音で天気がわかるんですね。
雪の日に乗客として電車に乗っていると、加速がガクン、ガクンと断続することが体に伝わってきますよ。

もともと電車の車輪はレールに対して微小に滑っている時に、鉄と鉄の間の粘着力が最大になります。
微小な滑りを利用している。それがレール面が濡れたり雪が降ったりすると、「微小」では済まなくなり、完全に滑って空転してしまうので、それを制御するわけです。

↓参考
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1179115351

鉄のレールと鉄の車輪なので滑りは出ますが切手1/4ほどの小面積で数十トンの重量を受け持つので結構粘着力があります、明星大学物性研究センターによると、300km/hで走る場合には、車輪は302km/h程度の回転数で回してやれば最大の粘着力が得られ、それより早く回すと空転が激しくなりレールを傷めてしまい、粘着力も減少するようです。
・・・

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B2%98%E7%9D%80%E5%BC%8F%E9%89%84%E9%81%93

車輪とレールは、一見お互いに全く滑っていないように思われても、正確に測定するとわずかに滑っていることが分かる。車輪の回転数を測定してこれに車輪の円周長を掛けると、その間の移動距離に正確に一致するはずであるが、実際には一致しない。この微小な滑りのことをクリープ (creep) と呼ぶ[6]。

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