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2016年6月28日 (火)

10のマイナス22乗のゆがみ

↓下の記事で、NHKに意地悪な話を書きましたが、ちょっと気になるところがありまして。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2016/06/post-d9aa.html
2016年6月24日 (金)「10のマイナス22乗分の1」

「物の大きさを10のマイナス22乗分ゆがめます」

といった時に、これは単位がありませんね。どういうイメージを持ったらいいのでしょうか。
これは「比」なんです。
↓参考サイト
http://gwcenter.icrr.u-tokyo.ac.jp/plan/aboutu-gw

ちょっと難しくなりますが、重力波検出器の検出能力(つまり「感度」)が具体的にどのように表現されるかと言うと(図:必要な検出器感度)のように横軸が重力波の周波数、縦軸が重力波で起こった腕の伸縮の大きさを腕の長さで割ったもの(ひずみ)で表します。現在の重力波検出器は、大体重力波周波数 100Hzでひずみの大きさが10^-22~10^-23という非常に小さなものを検出可能です。

「腕の伸縮の大きさ/腕の長さ」=10^(-22)
こういうことです。両方とも基本的に「m」で測ってますから、単位は消えるわけです。

http://www.gw.hep.osaka-cu.ac.jp/openworks/whatisgw.html

重力波検出実験
重力波は1916年に予言されましたが、2007年現在、まだ直接に観測されていません。なぜかというと、重力波はとても弱いからです。陽子にはたらく静電気力と重力をくらべると、重力は37桁も小さいのです。(なお、間接的な証拠はパルサーの観測で得られています。このほかの仕事で、1993年にTaylorはノーベル賞を受けています。)
そこで、時空の歪みをはかる、べらぼうに感度の良い検出器が必要になります。歪み方は、1メートルあたりどれだけ歪む、というものなので、装置をおおきくすれば歪みは大きくなります。 現在の装置は、だいたい、1mのものさしが原子核の百万分の1ほど歪むのをはかります。1kmの長さのものさしならば原子核の千分の1、太陽と地球の間の距離ならば原子の半径程の歪みです。(最新のものは、もう1,2桁よいところを目指しています。)逆に記せば、大きな装置でないと測るのはとても困難なのです。

「1mのものさしが原子核の百万分の1ほど歪む」
「1kmの長さのものさしならば原子核の千分の1」
「太陽と地球の間の距離ならば原子の半径程の歪み」
こういう話なんですね。
太陽-地球間は1億5千万km程度=10^11m程度ですね。
10^11×10^(-22)=10^(-11)m程度。
原子の大きさは普通、0.1nm{10^(-10)m}程度と考えますから、それよりちょっと小さいくらい、という話ですね。
これ、太陽-地球間でですよ!

重力波を検出した設備は、直交する4kmの2本のトンネル中を走る光の干渉を検出しました。
ということは、「原子核の千分の1」程度の歪を検出したことになるのですね。
いやはや、ものすごい話なのでした。

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